CHAPTER 2
ホワイトバランス — 色を固定して思い通りの色味を出す
LESSON 2-3 AWB・マニュアルWB・ケルビン設定の使い分けを理解する ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • ホワイトバランスが写真の色味に与える影響を説明できる
  • AWB・プリセット・ケルビン指定を使い分けてシーンに合ったWBを設定できる

ホワイトバランスと色温度の基本

同じ白い紙を撮っても蛍光灯の下では緑っぽく、電球の下ではオレンジっぽく写ることがあります。光源によって「光の色(色温度)」が異なるためです。ホワイトバランスはこのズレを補正して「白を白く見せる」設定です。

光源 色温度(K)の目安 特徴・見た目
晴天屋外(直射日光) 約5200K 自然で中立的な白。スタンダードな光源
曇天・日陰 約6000〜7000K やや青みがかった光。曇り空は柔らかい均一な光になる
蛍光灯(白色・昼光色) 約4000〜5000K 緑がかる場合がある。室内の一般的な照明
電球・タングステン 約3200K 赤みがかった暖かい光。夕方〜夜の室内環境
ストロボ・フラッシュ 約5500〜6000K 晴天に近い色温度。外付けフラッシュの基本色温度
✓ Point !
色かぶりとWB補正

蛍光灯下で白い壁が緑っぽく写るのは「緑かぶり」です。WBの色相補正(マゼンタ方向)で修正するか、Lightroomで現像時に調整できます。RAWで撮影しておけば後から完全に変更可能です。

Q
確認クイズ
電球照明の室内で撮影した写真が全体的にオレンジ色になっている。修正するにはWBをどう調整するか?
正解です!
電球の光(オレンジ色)を打ち消して白く見せるには、カメラの設定で青みを足す必要があります。カメラのホワイトバランス設定では、設定するケルビン(K)の数値を低く(電球の3200K付近に)するほど、画面に青みが足されてオレンジかぶりが相殺されます。
惜しい!
正解はAです。オレンジ色を打ち消すには、カメラの設定で青みを足します。カメラのホワイトバランスは、設定数値を低くするほど青みが強く補正され、高くするほどオレンジみが強く補正される仕組みになっています。そのため、数値を高くするとさらにオレンジ色が強くなってしまいます。

WB設定の種類と使い分け

カメラのWB設定には「オートWB(AWB)」「プリセット」「ケルビン(K)指定」の3種類があります。撮影状況とこだわりの度合いに応じて使い分けましょう。

WB設定方法 特徴 向いているシーン・使い方
オートWB(AWB) カメラが光源を自動判断して補正する 日常撮影・動き回るシーン。RAW撮影なら後で変更できるので基本はAWBで問題ない
プリセット(晴天・曇り・蛍光灯・電球) 光源の種類を選ぶだけで一括設定 光源が固定された環境(スタジオ・室内撮影)。設定がシンプルで迷いにくい
ケルビン指定(K値を数字で設定) 色温度を数値で完全コントロールできる 映像的な色表現を意図的に作りたいとき・プロダクション撮影。慣れれば最も正確
カスタムWB(グレーカード使用) グレーカードを撮影して、その場の光における『正しい白(無彩色)』の基準をカメラに手動で覚えさせる 正確な色再現が必要な商品撮影・印刷物用写真。機種によって手順が異なる
Q
確認クイズ
ケルビン(K)指定でWBを設定するメリットはどれ?
正解です!
ケルビン指定は色温度を数値で直接設定するため、意図した色表現を正確に再現できます。プロの現場や繰り返し同じ色調で撮影するときに特に有効です。
惜しい!
正解はCです。ケルビン指定は色温度を数値で完全コントロールできます。自動補正はAWBの機能で、プリセット選択とは別の方式です。
SUMMARY
  1. WBの役割 ― 光源の色温度の違いを補正して白を白く見せる設定
  2. 色温度(K値) ― 低いほど暖色(電球)・高いほど寒色(曇天・日陰)
  3. AWB+RAWが基本 ― 迷ったらAWBで撮ってRAWで後から調整が最も効率的
  4. ケルビン指定 ― 完全なコントロールが必要なときに数値で直接設定する
CHECK
理解度チェック
ホワイトバランスが写真の色に与える影響と色温度(K)の概念を説明できる
光源によって色温度が異なり、補正しないと写真が色かぶりします。色温度(K値)が低いほど暖色(電球)、高いほど寒色(曇天・日陰)になります。WBは光源に合わせて白を白く補正する設定です。
AWB・プリセット・ケルビン指定の使い分けを説明できる
AWBは日常撮影の基本。プリセットは光源が固定された場面で便利。ケルビン指定は完全なコントロールが必要なときに使います。RAW撮影ならAWBで撮っても後から変更できます。
電球かぶりをWBで修正する方向を答えられる
電球かぶり(オレンジ)は色温度を低く(青方向)調整することで補正します。蛍光灯かぶり(緑)は色かぶり補正をマゼンタ方向(+側)に調整します。