体験-テキスト生成AIワールド
4章 【特別編】他のAIとも話してみよう!Geminiとの出力比較
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4章 【特別編】他のAIとも話してみよう!Geminiとの出力比較

この章では、これまで主に使ってきたChatGPTとは別のテキスト生成AI、Googleの「Gemini(ジェミニ)」にも触れてみます。

同じお願いをしても、AIによって答えが異なることを体験し、AIの多様性とツール選択の面白さを感じてみましょう。

この章の目安学習時間:40分

この章で到達できるゴール

  • テキスト生成AIには様々な種類と個性があることを具体的に理解できる
  • 同じ指示でも、AIによって出力結果が異なることを体験し、ツール選択の重要性に気づくことができる
  • GoogleのGeminiの基本的な使い方を体験できる

【4-1】なぜ他のAIも試すのか?

目安の学習時間:5分

AIは「万能」でも「唯一」でもない

ここまでChatGPTを使って、その便利さや面白さを体験してきました。ChatGPTは非常に優秀なテキスト生成AIですが、世の中には他にもたくさんの素晴らしいAIが存在します。

そして重要なのは、それぞれのAIには個性があるということです。
  • 学習したデータ(得意な知識分野や情報源)
  • 得意なタスク(文章作成、要約、翻訳、アイデア出し、コーディングなど)
  • 出力される文章のスタイル(論理的、創造的、簡潔、丁寧など)
  • 開発元の思想や方針
などが異なるため、同じ質問やお願いをしても、AIによって返ってくる答えの内容や表現が変わることがよくあります。

これは、人間に例えると、同じ質問をしてもAさんとBさんでは答え方や得意な話題が違うのと似ています。
だからこそ、目的に応じて最適なAIツールを選択するスキルが、AIをより効果的に活用する上で重要になってくるのです。

この章では、その「AIの個性」を実際に体験するために、Googleが開発した「Gemini」を使ってみます。
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【4-2】GoogleのAI「Gemini」を使ってみよう

目安の学習時間:20分

Geminiとは?特徴とアクセス方法

Gemini(ジェミニ)」は、Googleによって開発された最新の生成AIモデル群の総称です。以前は「Bard」という名称で提供されていた対話型AIサービスが、このGeminiモデルを搭載して新しくなりました。

Geminiの主な特徴(ChatGPTと比較しながら)
特徴
Gemini (Google)
ChatGPT (OpenAI)
開発元
Google
OpenAI
強み・連携
Google検索との連携による最新情報へのアクセス、GmailやGoogleドキュメントなどGoogleサービスとの連携(一部機能)
自然で創造的な文章生成、多様なプラグインによる機能拡張(有料版)
情報源
リアルタイムに近いWeb情報(Google検索経由)
モデル学習時のデータ(無料版は特定時期までの情報が多い)
マルチモーダル性能
テキストに加え、画像も理解・生成できる能力を持つ(一部プラン)
テキストベースが主だが、画像生成AI「DALL·E」との連携などマルチモーダル化も進んでいる(有料版)
特に、GeminiはGoogleアカウントを持っていれば誰でも無料で利用を開始できます。
Geminiへのアクセス方法と基本的な使い方
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1. Gemini公式サイトへアクセス:
WebブラウザでGeminiの公式サイト(https://gemini.google.com/)にアクセスします。
2. Googleアカウントでログイン:
「ログイン」や「Geminiを試す」といったボタンをクリックし、お持ちのGoogleアカウントでログインします。(まだGoogleアカウントを持っていない場合は、先に作成が必要です。)
3. 利用開始:
初回利用時には、利用規約への同意などが求められる場合があります。内容を確認して進むと、Geminiのチャット画面が表示されます。
4. プロンプトの入力と送信:
画面下部にある入力欄に、ChatGPTと同じように「お願い」や「質問」(プロンプト)を入力し、送信ボタン(紙飛行機アイコンなど)をクリックします。
つまずきポイント:新しいインターフェースへの戸惑い
  • ChatGPTとは画面のデザインが異なりますが、心配いりません。
  • 基本的な操作はChatGPTと同じように、「チャット形式でAIにお願いする」という点は共通です。
  • 入力欄に聞きたいことややってほしいことを書いて送信すれば、AIが応答してくれます。

【比較演習】同じ「お願い」、違う「答え」

それでは、実際にChatGPTとGeminiで、同じ「お願い」をした時にどんな違いが出るか見てみましょう。
ここでは、3章のアイデア出しで使った「お願い」を、今度はGeminiにしてみます。

お願いの例(再掲):
「週末を楽しく過ごすためのブログ記事のテーマを、できるだけたくさん、箇条書きで提案してほしいな。例えば、近所の散歩コースの紹介とか、簡単レシピとか、そんな感じで。」

手順

1. まず、この「お願いの例」をコピーします。
2. ChatGPTのチャット画面で、このお願いを送信し、どんなブログ記事テーマが提案されるか確認します。(3章で既に行った場合は、その結果を思い出してください。)
3. 次に、Geminiのチャット画面を開き、同じお願いを送信し、Geminiからはどんなブログ記事テーマが提案されるか確認します。
出力結果の比較(イメージ)

ChatGPTの回答例(3章の再掲イメージ):

・近場お散歩コース5選
・週末ご褒美レシピ集
・ 映画マラソン!テーマ別おすすめ作品
・週末DIYチャレンジ
・オンライン講座受講体験談
...など、どちらかというと個人の趣味嗜好やライフスタイルに寄り添った、内面的な充実感を促すような提案が多いかもしれません。

Geminiの回答例(イメージ):

・【最新イベント】〇〇公園で開催中のフードフェスティバル体験レポ
・Googleマップで見つけた!隠れ家カフェランキング
・週末限定公開!〇〇美術館の特別展に行ってみた
・話題の〇〇(地名)で楽しむ日帰り旅行プラン
・サステナブルな週末の過ごし方:エコ活動体験
...など、Google検索との連携を活かした、より具体的で時事性のある情報や、場所に基づいた提案が含まれる傾向があるかもしれません。また、提案の仕方も、よりWebコンテンツのタイトルに近い形であることも考えられます。

比較の観点(例):
実際に両方のAIに同じお願いをしてみて、出てきた答えを以下の観点などで比べてみましょう。
  • 提案内容の具体性:より詳細な情報が含まれているか?
  • 提案内容の独自性・斬新さ:自分では思いつかないようなユニークな提案があるか?
  • 表現のスタイル:文章のトーン、使われている言葉遣いはどうか?
  • 情報の新しさ:最新のトレンドや情報が反映されていそうか?
  • 網羅性:多様なジャンルや角度からの提案があるか?
  • あなたが「やってみたい!」と感じたのはどちらか?:純粋な好み。
大切なこと
  • この比較は、どちらのAIが良い・悪いを判断するためではありません
  • 「AIによってこんなに違いが出るんだ!」「こういうお願いにはこっちのAIの方が向いているかも?」といった、「違いを見つけて楽しむ」そして「使い分けのヒントを得る」ことが目的です。
  • AIの回答は、同じAIでもタイミングによって変わることがあります。

考えてみよう!

ChatGPTとGemini、両方の「ブログ記事テーマ案」を見比べて、あなたはどちらのAIの提案が、より「今のあなたの気分」に合っていましたか?それは具体的にどのような点ですか?
(例:Geminiの方が具体的な場所やイベント名が出てきて、すぐ行動に移せそうな気がした。/ChatGPTの方が、自分の内面と向き合うような静かな週末の過ごし方のヒントが多くて良かった。など)

解答例


・「Geminiの方が、Google検索と連携しているからか、より最近話題のスポットやイベントに関する提案があって、今すぐ試せそうな気がした。『〇〇公園で開催中のフードフェスティバル体験レポ』は、ちょうど興味があったので参考になった。」
・「ChatGPTの方が、より個人の内面的な趣味やライフスタイルに寄り添った、じっくり取り組めそうなテーマが多かったように思う。『週末DIYチャレンジ!初心者向け簡単プロジェクト』は、何か新しいことを始めたいと思っていた今の気分にぴったりだった。」
・「どちらのAIも、自分一人では思いつかないような面白い提案をしてくれて、週末の過ごし方の選択肢が広がった。Geminiは具体的な行動のきっかけを、ChatGPTは内省的な時間の過ごし方を提案してくれたように感じた。」

【4-3】4章-章末課題- AIの「得意技」発見レポート

目安の学習時間:5分

問題

問題
今回の比較演習を通じて、あなたが感じた「ChatGPTが得意そうなこと」と「Geminiが得意そうなこと」を、それぞれ1つ以上、具体的な理由や例を交えて書き出してみてください。正解はありません。あなたの素直な感想が大切です。

解答

(この問題は自由記述のため、明確な解答はありません)

解答の方向性の例:

ChatGPTが得意そうなこと:
例:創造的な文章の生成(詩や物語など)や、人間らしい自然な対話を通じた壁打ち相手。アイデア出しでは、多様な切り口で次々と連想を広げてくれるような提案が多かった。
理由:対話を通じてユーザーの意図を深く理解し、柔軟に思考を広げていくような動きが得意だと感じたから。言葉のニュアンスを汲み取った、より人間味のある応答をしてくれる印象。
Geminiが得意そうなこと:
例:最新情報に基づいたリサーチや、具体的な場所・サービス名を含んだ実用的なアイデア出し。ブログテーマの提案では、Google検索で見つかるような具体的なイベント名や、地図情報と連携していそうなスポット提案がユニークだった。
理由:Googleの検索エンジンと連携しているため、リアルタイムな情報やトレンドを反映した出力、ウェブ上の情報を構造化して提示するのが得意なのではないかと感じたから。

解説:

素晴らしい分析ですね!このように、実際に複数のAIを使ってみて、それぞれの「得意技」や「個性」を感じ取ることが、AIを上手に使いこなすための第一歩です。

「この作業はChatGPTに頼んでみよう」「この情報はGeminiに聞いてみよう」といったように、**タスクや目的に応じてAIを使い分ける**という視点を持つことで、AI活用の幅はさらに広がります。今後の学習や仕事でも、ぜひこの「使い分け」を意識してみてください。


これで「4章 【特別編】他のAIとも話してみよう!Geminiとの出力比較」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。
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