イントロダクション
WEBデザイン -基礎編-
LESSON 3 ⏱ 所要時間:約120分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • WEBデザインとは何か、WEBデザイナーの仕事の範囲を説明できる
  • デザイン上達に必要な3つの取り組み(原則・根拠・インプット)を実践できる
  • WEBサイトの基本構造と4つのレイアウトパターンを区別できる
  • アートボード幅とコンテンツ幅の違いを説明できる

WEBデザインはセンスがある人だけの仕事ではありません。原則を理解し、根拠を持ってデザインを判断できれば、誰でも一定以上のクオリティを出せます。このレッスンでは、WEBデザイナーの仕事の全体像から、サイト構造・レイアウトの基礎知識までを学びます。

WEBデザインとは

WEBサイトの種類

種類 概要
企業ホームページ 企業の顔となるサイト。会社情報・サービス内容を伝える コーポレートサイト
WEBサービス ユーザーがブラウザ上で機能を利用するサービス SaaS、ツール系サイト
ECサイト 商品を販売するオンラインショッピングサイト 通販サイト
ランディングページ(LP) 1ページで商品・サービスの申し込みを促すページ キャンペーンLP

WEBデザイン業務には、レイアウト構成・フォント確定・配色の決定・バナー制作など、サイトのクオリティを左右するあらゆるデザイン業務が含まれます。

WEBデザイナーの仕事

WEB制作の仕事は、企画・デザイン・実装・納品という流れで進みます。WEBデザイナーは上流工程である企画・デザインを担当します。

工程 主な作業
要件定義 クライアントへのヒアリングを実施してWEBサイトの仕様を確定する
ワイヤーフレーム作成 WEBサイトのコンセプト・構成を考え、ページのレイアウト骨格を設計する
デザイン確定 フォント・配色・レイアウトを決定してデザインを完成させる

WEBサイトが成果を出せるかはWEBデザインの段階でほぼ決まります。近年は集客・成果につながるデザインが求められるため、デザインスキルに加えてWEBマーケティングの視点も必要です。

センスより守破離

WEBデザインに芸術センスは必須ではありません。デザインが思い浮かばない原因の多くは、インプットとアウトプットの絶対量が不足しているためです。

✓ Point !
守破離で着実に上達する

守:参考になるサイトを真似て作る。破:一部をカスタマイズして自分流にする。離:オリジナルのデザインを生み出す。プロのデザイナーもベンチマークとなるサイトを参考にしながら制作するのが一般的です。

Q
確認クイズ
WEBデザイナーが担当する上流工程の作業として正しいものはどれですか?
正解です!
WEBデザイナーはヒアリング・ワイヤーフレーム・デザイン確定といった上流工程を担当します。コーディングはエンジニア、サーバー管理はインフラエンジニアが担当する場合が多いです。
惜しい!
正解はBです。WEBデザイナーは企画・デザインという上流工程を担当します。ワイヤーフレームの作成やデザインの確定が主な仕事です。

WEBデザイン上達への道

原則に従う

初心者が最優先で取り組むべきことは、原則を学びそれに従うことです。顧客視点で優れたデザインには一定の原則があり、原則に従うことで一定以上のクオリティを担保できます。

✓ Point !
いきなりオリジナリティを求めない

最初からオリジナリティを追い求めると、判断の基準がなくなって迷走します。まず原則に従ってデザインし、クオリティが安定してきたら少しずつ崩す順番が合理的です。

根拠を持つとは、なぜその色なのか、なぜそのフォントなのか、なぜこの順番なのか——各判断を言語化できる状態を指します。根拠を持てるようになると、クライアントへの説明力が上がり、デザインの再現性も高まります。

良いデザインには良い理由、悪いデザインには悪い理由が必ずあります。他者の作ったデザインを見て、良し悪しの理由を言語化するトレーニングを日頃から続けることで、デザイン感覚が養われます。

大量インプット

頭の中にデザインのイメージが浮かばなければ、デザインは作れません。良質なデザインを徹底的にインプットして、アイデアの引き出しを増やしましょう。

サービス 特徴・活用方法
Instagram ハッシュタグやデザイナーアカウントをフォローして、日常的に良いデザインに触れる環境を作る
Pinterest キーワード検索で世界中の広告・ポスター・WEBデザインを閲覧できる。インスピレーションが湧かないときの参考に最適
Dribbble 招待制のデザイナー向けSNS。高いクオリティの海外デザイナーの作品が集まる(閲覧は誰でも可能)
Q
確認クイズ
デザインの根拠を言語化する目的として最も適切なものはどれですか?
正解です!
根拠を持つことで、クライアントへの説明が具体的になり、修正の意図も正確に伝わります。同じクオリティのデザインを再現できるようになるのも大きなメリットです。
惜しい!
正解はBです。根拠の言語化は、クライアントへの説明力と、良いデザインの再現性を高めることを目的としています。

WEBサイトの基本構造

WEBサイトには大きく2つの基本構造があります。サイトの目的に合わせて適切な構造を選ぶことが設計の第一歩です。

階層型

階層型サイト構造:トップページから各カテゴリページ、詳細ページへと木構造で展開する図

トップページを起点に、カテゴリページ・詳細ページへと枝分かれする構造です。人が情報を把握しやすい形であるため、多くのWEBサイトがこの形式で構成されています。

データベース型

データベース型サイト構造:検索・フィルタリングでコンテンツにアクセスする構造の図

データの検索しやすさと収集しやすさを目的とした構造です。ECサイトや商品一覧ページなど、大量のコンテンツを検索・フィルタリングで絞り込む場面に向いています。

ページを構成する基本4要素

ほとんどのWEBページは以下の4つのエリアで構成されています。WEBサイトを分析するときは、まずこの4要素を確認する習慣をつけましょう。

WEBページの基本4要素:ヘッダー・ナビゲーション・コンテンツ・フッターエリアを示す図

ヘッダーエリアはページ最上部に位置します。左にサービス・企業のロゴ、右にお申し込みボタンや電話番号を配置するパターンが一般的です。ロゴをクリックするとトップページに戻る仕様が多く、ナビゲーションをヘッダー内に含める形式も増えています。

ナビゲーションエリアはユーザーが目的のページへ移動しやすくするナビです。各ページへのリンクが配置され、モバイルではハンバーガーメニューに格納されることが多いです。

ハンバーガーメニューのアイコン例(3本線)

コンテンツエリアはサイトのメインコンテンツが表示されるエリアです。フッターエリアはページ最下部に位置し、会社概要・プライバシーポリシーなどナビゲーションに載せるほどではないページへのリンクを集約します。

Q
確認クイズ
モバイルデバイスでナビゲーションエリアを格納するUIとして一般的なものはどれですか?
正解です!
ハンバーガーメニュー(3本線アイコン)は、モバイルの限られた画面にナビゲーションを格納する定番UIです。クリック・タップすると展開してメニューが表示されます。
惜しい!
正解はCです。モバイルではナビゲーションを3本線のハンバーガーメニューに格納するパターンが一般的です。

アートボード幅とコンテンツ幅

アートボード幅はデバイスの横幅とほぼ同義です。コンテンツ幅はWEBサイト上でコンテンツが表示されている部分の幅を指します。PCでは行長が長すぎると読みづらくなるため、両者は一致しません。

PC

PCのアートボード幅とコンテンツ幅:1920px・1366pxのアートボードに対し、コンテンツ幅は1000px前後が一般的であることを示す図

日本のデスクトップ横幅シェアは1920pxと1366pxが多いため、これらでアートボード幅を設定します。コンテンツ幅は大手企業サイトの調査で960〜1100px前後が多く、1000px前後が推奨値です。1000pxを超えると行長が長すぎて読みづらくなります。

スマホ

スマホのアートボード幅とコンテンツ幅:375px・390pxを基準に両端16〜24pxのマージンを設ける図

モバイルはアートボード幅の基準が375px・390pxの2サイズです。コンテンツ幅はほぼアートボード幅と等しくなりますが、両端に16〜24px程度のマージンを設けて読みやすさを確保します。

文字サイズの考え方

要素 推奨サイズ 補足
本文 16px(14〜18pxの範囲) ターゲット年齢が高いほど18pxなど大きめに設定する
見出し(h1相当) 24〜30px 本文とのジャンプ率をしっかり設ける
最小フォントサイズ 10px以上 Googleも10px未満を使用しないよう推奨している

本文フォントサイズはページ内で統一します。あるページでは16px、別のページでは14pxなど一貫性がないと、アマチュアな印象を与えます。

WEBサイトレイアウトの基本パターン

世の中のWEBサイトのレイアウトは、以下の4パターンにほぼ収束します。それぞれの特徴と向いているサイトの種類を押さえましょう。

シングルカラムレイアウト

1つの列でコンテンツが上から並ぶシンプルな構造です。制作しやすく、レスポンシブWEBデザインとの相性が良いため、近年最も多く使われます。コーポレートサイト・LPに向いています。

シングルカラムレイアウトの構造図:1列でコンテンツが縦に並ぶ

シングルカラムの構造

Toyotaのホームページ:シングルカラムレイアウトの実例

実例:Toyotaのホームページ

マルチカラムレイアウト

コンテンツの左右にサイドメニューなどを持つ複数列の構造です。1画面でより多くの情報を表示できるため、サイトの回遊率を高める効果があります。ニュースサイト・ECサイトに向いています。

マルチカラムレイアウトの構造図:左側にメインコンテンツ、右側にサイドメニューがある

マルチカラムの構造

マルチカラムレイアウトの実例サイト

マルチカラムの実例

グリッドレイアウト

グリッド(格子)状にコンテンツを並べるレイアウトです。1画面に多くのコンテンツを表示したいときに向いています。動画サービス・通販サイトで多く使われます。

グリッドレイアウトの構造図:格子状にカードが並ぶ

グリッドの構造

グリッドレイアウトの実例サイト

グリッドの実例

フルスクリーンレイアウト

コンテンツを横幅いっぱいで表示するレイアウトです。情報量は少なくなりますが、デザイン性が高くユーザーに強いビジュアルインパクトを与えます。ブランディング用ページ・通販サイトのトップページで使われます。

フルスクリーンレイアウトの構造図:画像が横幅いっぱいに広がる

フルスクリーンの構造

フルスクリーンレイアウトの実例サイト

フルスクリーンの実例

SUMMARY
  1. WEBデザイナーはヒアリング・ワイヤーフレーム・デザイン確定という上流工程を担う
  2. WEBデザインはセンスより原則・根拠・大量インプットで上達する
  3. サイト構造は階層型とデータベース型の2種類がある
  4. WEBページはヘッダー・ナビゲーション・コンテンツ・フッターの4要素で構成される
  5. PCのコンテンツ幅は1000px前後、スマホのアートボード幅は375〜390pxが基準
  6. レイアウトはシングルカラム・マルチカラム・グリッド・フルスクリーンの4パターンに分類できる
CHECK
理解度チェック
WEBデザインとアートの違いは何ですか?
アートは芸術センスが求められますが、WEBデザインは原則に従い根拠を持ってデザインすることで、センスがなくても一定以上のクオリティを出せます。集客・成果につながるデザインが目的である点もアートとは異なります。
守破離とはどのようなアプローチですか?
守(参考サイトをそのまま真似る)→ 破(一部をカスタマイズする)→ 離(オリジナルのデザインを生み出す)という段階的なアプローチです。プロのデザイナーもベンチマークサイトを参考にするため、最初から完全オリジナルを目指す必要はありません。
PCのコンテンツ幅の推奨値はなぜ1000px前後なのですか?
1000pxを超えると行長が長すぎて、ユーザーが横に大きく目を動かさなければならず目が疲れやすくなります。大手企業サイトの調査でも960〜1100px前後が多く、1000px前後が一般的な基準です。
4つのレイアウトパターンとそれぞれが向いているサイトを答えてください。
①シングルカラム:コーポレートサイト・LP(制作しやすく、レスポンシブ対応が容易)/②マルチカラム:ニュースサイト・ECサイト(1画面で多くの情報を表示し回遊率を高める)/③グリッド:動画サービス・通販サイト(多くのコンテンツを一覧表示)/④フルスクリーン:ブランディングページ・通販トップページ(デザイン性が高く強いビジュアルインパクト)