1. Facebook広告とは
Facebookの広告配信プラットフォームです。
a. そもそもFacebookとは
Facebookは全世界で26億を超えるユーザーが利用している巨大SNSです。
日本においてもアクティブユーザー数が数千万人を超える大人気のSNSとなっており、使っている方も多いのではないでしょうか。
運営母体はアメリカのMeta社です。
Meta社はFacebookだけでなくInstagramも運用しています。
※余談ですが、InstagramはかつてFacebook社が買収したという経緯があります。
b. Facebook広告の配信先は4つ
Facebook, Instagram, Messenger, Audience Networkの4つです。
配信先
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特徴
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Facebook
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知人や家族と繋がれるSNSです。Instagramに比べると利用年齢層が高いです。
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Messenger
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Facebookを利用している人々と連絡を取れるチャットツールです。ビジネスシーンではよく使われます。
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Instagram
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Facebook社が運用している、写真・動画メインのSNSです。Facebookに比べると若い人が多く使っています。
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Audience Network
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Audience Networkとは、Facebook広告を活用してFacebookが提携しているメディア・スマホアプリにて広告掲載ができる仕組みです。
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2. Facebook広告のメリット
a. 日予算2000円からの低予算でスタートし結果を出せる
Facebook広告は1日あたりの予算が2000円程度と破格の値段でスタートできます。
そんな費用で結果が出るの?と思われる方いらっしゃるかもしれませんが、これが意外と結果が出ます。
b. SNSでの活動情報に基づく極めて高いターゲティング精度
Facebookは実名性で誕生日、職業、家族構成など個人情報を登録していくSNSになっているため、かなり詳細にターゲティングすることができます。
実際に以下のような軸に沿ってターゲット設定ができます。
- 地域 住んでいる地域
- 年齢
- 性別
- 言語
- 利用者層
- 学歴
- ライフイベント
- 仕事
- 趣味・関心
- テクノロジー
- スポーツ
- レジャー
- ファッション etc・・・
- 行動
- 使用デバイス
- WIFI使用しているか etc・・・
c. 認知度向上、問い合わせ獲得、商品購入などあらゆる目的に沿って広告配信できる
以下がその例です。
<認知>
- ブランドの認知度アップ
- リーチ
- トラフィック
<検討>
- エンゲージメント
- アプリのインストール
- 動画の再生数アップ
- リード獲得
- メッセージ
<コンバージョン>
- コンバージョン
- カタログからの販売
- 来店数の増加
すごい目的の数ですよね。選び方は後ほどまた解説しますが、ビジネス目的に沿った設定が必ずあるので効果が出やすいです。
d. 最適化アルゴリズムが優秀
Facebookの「AI」は非常に優秀です。
アルゴリズムとは、「問題を解決するための手順や計算方法」のことを指します。
Facebook広告はAIのアルゴリズムが非常に優秀なため、広告を配信しているとAIが自動で最適化をかけて効果を最大化してくれます。
3. Facebook広告の三層構造
Facebook広告の構造について説明します。
Facebook広告はキャンペーン・広告セット・広告の三層構造になっていると覚えておいてください。
a. キャンペーンとは
広告を掲載しよう!となったらまずはキャンペーンを作成しましょう。
キャンペーン単位で広告の目的を設定します。
またキャンペーン単位で予算を設定することも可能です。
<キャンペーンでやることリスト>
- 目的の設定
- (任意) 予算の設定&入札戦略の設定
b. 広告セットとは
広告セットにおいては、広告のターゲットの設定、(キャンペーン単位で予算設定していない場合は)予算の設定、配信スケジュールの設定を行うことができます。
<広告セットでやることリスト>
- ターゲット設定
- 予算設定&入札戦略の設定
- 配信スケジュールの設定
- (任意) 入札価格の設定
c. 広告とは
広告とは、ターゲットに実際に表示される広告クリエイティブのことです。
1つの広告セット内に複数の広告を作成することができます。
<広告でやることリスト>
- 広告の作成
- 広告の名前
- 画像・動画等のアップロード
- コールトゥアクションボタンの設定
- リンク先の設定
- パラメータ設定
- 見出し・説明などテキスト情報
4. キャンペーンにおける「目的」の解説
キャンペーンを作成ボタンを押すとこちらのように目的を選択する画面に飛びます。
購入タイプはオークションでOKです。
各目的について解説します。
顧客は一般に「認知→検討→コンバージョン」というプロセスを通じて新しいサービス・商品を購入すると考えられているため、
Facebook広告においてもそのプロセスに沿って広告の目的が整理されています。
(認知①)ブランドの認知度アップ
広告の記憶が残る見込みが最も高い人に広告を表示する設定となっています。
主にブランドの認知度をとにかく上げたい場合に活用します。
(認知②)リーチ
できるだけ多くの人に広告を配信する設定です。
(検討①)トラフィック
ウェブサイトやアプリへのトラフィックをとにかく集めたい場合に活用します。
(検討②)エンゲージメント
ページの「いいね!」、イベントへの参加、リアクション・コメント・シェアの投稿を増やします。
(検討③)アプリのインストール
あなたのアプリをダウンロードしてアクションを実行する見込みが高い人に広告を表示します。
(検討④)動画の再生数アップ
動画広告を表示できます。
(検討⑤)リード獲得
こちらは、Facebookに標準搭載されているフォームを活用してリードを獲得するためのものです。
(検討⑥)メッセージ
広告を見た人がMessengerやWhatsApp、Instagramでアクションを実行できる広告を表示します。
(コンバージョン①)コンバージョン
何かを購入したり、あなたのウェブサイトから電話で問い合わせるなど、最もアクションを実行する可能性が高い人を対象に広告を表示します。
(コンバージョン②)カタログ販売
ターゲットオーディエンスを使用して、商品カタログからのアイテムを含む広告を表示します。
(コンバージョン③)来店数の増加
実店舗への来店の見込みが高い人に対し、近隣エリアにいるときに広告を表示します。
一つ疑問が浮かびますよね。結局どの目的を設定すれば良いのか?
コンバージョンを目的に設定すると、コンバージョンしやすいユーザー層に対して配信されます。
認知や検討は結果につながりにくい傾向があります。
よほど大手で資金的余裕がない限りは、認知を目的に活用することは少ないと考えられます。
多くの広告主は問い合わせや無料相談、資料請求など明確な結果を求めていますので、コンバージョンを選択すればOKです。
5. キャンペーン予算の最適化 vs 広告セット単位での予算設定
先ほど三層構造について説明した通り、1つのキャンペーンの中に複数の広告セットが存在し、その中にさらに複数の広告クリエイティブが入っている構造になります。
予算設定方法には2つあります。
キャンペーン予算の最適化とは
と公式に書いてある通り、広告セット間での予算の割り振りを自動で行ってくれます。
Facebook広告においては機械学習アルゴリズムが優秀なため、できるだけAIに任せる勇気も必要です。
弊社では「キャンペーン予算の最適化」を推奨しています。
広告セット単位での予算設定とは文字通り1つ下の階層である広告セット単位で予算を設定することを示します。
6. Facebook広告のフォーマットは大きく4つ
1.画像
引用元:Facebook公式ガイドライン https://www.facebook.com/business/ads-guide/image
左の写真のようにシンプルに画像とテキストで訴求するタイプになります。
こちらが最も作成工数が少なく、配信しやすいフォーマットです。
Facebook広告では意外とシンプルな画像の方がユーザーの興味を引いて結果が出たりします。
「こんなシンプルな広告で成果が出るの?」と思うようなものも実際に効果を発揮することがあるので、積極的に試すのがおすすめです。
2. 動画
引用元:Facebook公式ガイドライン https://www.facebook.com/business/ads-guide/video
Facebook広告では動画のパフォーマンスも非常に高いです。
画像と比べると作成に工数がかかりますが、その分高い成果も出しやすく、ライバルから模倣されづらいのでおすすめです。
3. カルーセル広告
カルーセル広告とは画像を複数枚用意した広告になります。
左の動画で紹介されていますが、Instagramのストーリーで複数枚投稿されていて、タップして次に進む形式のものがありますよね。
あれの広告版です。1枚だけの広告に比べると飛ばされにくく、おすすめのフォーマットです。
4. コレクション
コレクション広告では広告をタップした後、コレクション方で製品やサービスの宣伝ができます。
シームレスに商品の訴求ができるため、購入までスムーズに誘導することが可能になります。
アパレル、化粧品などに向いている広告形式です。
★ どのフォーマットを使用するべきなのか?
この質問の答えは「全て」です。
全てのフォーマットで広告を作成しテストしていくことが効果を最大化します。
広告において、静止画、カルーセル、動画、コレクションのそれぞれに反応しやすいユーザー層が存在します。
「どれか1つのフォーマットは作らない」としてしまうと単純に「そのフォーマットに反応しやすいユーザーを取り逃している」ということを意味します。
7. Facebookにおける広告作成のTIPS
1. 解像度が高い画像を使用する
ぼやけた画像の広告では、ユーザーがタップする気が起きないですよね。
できるだけ解像度が高い広告画像を使用するようにしましょう。
2. 配置別の推奨アスペクト比を活用する
Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkにおいてはそれぞれ配置ごとにアスペクト比が異なります。
※アスペクト比とは、縦横比率のことです。
例えばInstagramのタイムライン投稿であれば1:1ですが、ストーリーにおいては16:10が推奨されています。
推奨の比率で広告を設定することで、パフォーマンスの改善が期待できます。
3. 画像自体にテキストを入れすぎない
以前はFacebook広告において、テキスト量が広告全体の20%以下というルールがありました。
そのルールは撤廃されたのですが、現在でもテキスト量を画像の20%未満にするとパフォーマンスが上がることがわかっています。
4. UGC風クリエイティブはパフォーマンスが高い傾向
UGCとはUser Generated Contentsの略で、企業ではなく一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを指しています。
Instagramのストーリーをよく見る方ならわかると思いますが、広告かそうでないかは直感的に一瞬でわかりますよね?
一瞬で広告っぽいと判断されると、中身を読まれずに飛ばされてしまうのです。
だからこそ、SNS広告においてはUGC風の広告クリエイティブが効果的だと言われています。
5. CTRとCVR両方意識したクリエイティブを作るべし
CTRとはクリック率のこと、CVRとはWEBサイトに遷移してからコンバージョンする確率のことです。
よくある間違いの一つは、CTRだけを意識したクリエイティブを作ってしまうことです。
例えば、男性向けのヘアワックスの新商品をFacebook広告で宣伝したいとします。
広告クリエイティブには、「ダメダメだった俺が1週間で20人に告白された方法とは?」としてみます。笑
これは男性ならクリックしてみたくなると思いますが、実際の成果は全く出ないでしょう。
これは極端な例ですが、意外とこれと同じようなことをやってしまう人は少なくありません。
クリック率が最大化されても、CVRが低すぎると成果に繋がらないわけです。
Facebook広告の配置
- Facebook
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- 受信箱
- ストーリーズ
- 広告メッセージ
- スマホ
「配置が多すぎて、どこに配信すればいいかわからない!」と思われるかもしれませんが、安心してください。
8. Facebook広告のオークションの仕組み
Facebook広告では広告が表示されるたびにオークションが発生します。
FB広告(Facebook広告のこと)だけでなく、さまざまな広告においては基本的に広告の品質・入札金額を加味したオークションを通じて、どの広告が配信されるか決定されます。
Facebook広告においては以下3つの要素によってオークションの勝者が決定されます。
- 入札単価
広告主が広告枠に配信するために設定した入札金額 - 推定アクション率
ユーザーに広告を表示した際に、目標としているアクションを起こす確率 - 広告の品質
広告を見たユーザーのフィードバックなどに基づいて、広告の品質が判断される
広告の品質に関しては、広告関連度診断を構成する3つの指標によって評価されるため、それを参考に改善することが効果的です。
- 品質ランキング
同じようなオーディエンスに対して広告を配信している競合企業と比較したときの、広告の品質 - エンゲージメント率ランキング
同じようなオーディエンスに対して競合企業が配信している広告と比較したときの、予想エンゲージメント率 - コンバージョン率ランキング
同じようなオーディエンスに対して競合している広告と比較したときの、予想コンバージョン率