WEBマーケティング
Google Search Console -完成編-
INDEX
目次

1. Google Search Consoleとは

a. 概要

Google Search Consoleとは、Google社が提供するインターネット検索パフォーマンスを分析できるツールです。

「サチコ」とも略称で呼ばれます。キーワード別の流入数・検索順位など検索におけるパフォーマンスを確認できる強力な無料ツールです。

Webサイトを作成する際は基本的に導入をお勧めします。

この導入プロセスを徹底して実施している初心者は比較的少ないため、適切に設定できていれば差別化につながります。
Google Search Consoleは検索パフォーマンスを測定できる重要なツールです。

なお、このドキュメントではGoogle検索の仕組みなど理論的な側面まで説明していますが、これらを厳密に理解していなくてもSearch Consoleを活用することは可能です。

専門用語が多く含まれていますが、完全に理解していなくても先に進んで問題ありません。実際に使用しながら徐々に理解を深めていくことをお勧めします。

より詳細に理解したい方は、Googleの公式ヘルプを参照してください。そちらには網羅的な情報が記載されています。

b. 前提知識 - Google検索の仕組み -

Google Search Consoleは検索パフォーマンスを測定するツールですが、そもそも「Google検索」がどういう仕組みなのか簡単に理解しておきましょう。

GoogleがWEBサイトの情報を取得し検索結果に表示するまでの流れは、以下の3ステップに分けられます。

STEP1:クロール

クロールとは、IT用語として「大量のデータをプログラムによって自動で収集する」という意味で使われる用語です。

Googleは「クローラ」という自動プログラムを活用してWeb上のページを収集(クロール)し、大規模なデータベースに格納しています。

STEP2:インデックス登録

Googleはクロールによって収集した大量のWebページにアクセスし、その内容の分析を行います。

分析された内容は「Googleインデックス」に保存されます。Googleインデックスに登録されたものが検索結果に表示されるようになります。

Googleのインデックス登録が遅れたり、登録漏れが発生したりするケースがあります。

これは既存のサイトからリンクされていない場合や、新しくリリースされたサイトの場合に発生することがあります。

このような問題に対処するためにGoogle Search Consoleが活用できます。Google Search Consoleの機能によってインデックス登録を確実に行うことができますし、インデックス登録を行うページを制御することも可能になります。

STEP3:検索結果の表示

検索結果の表示は、個々のユーザーに最適な結果を提供するためにGoogleが開発したアルゴリズムに基づいて行われます。

検索クエリ、所在地、言語、サイトの品質など様々な要素が考慮されランキングは決定されます。

Googleにインデックスされなければ検索結果に表示されることはありません。

クロールおよびインデックスは定期的にGoogleによって実行されるため、自動的に検索結果に反映されますが、このプロセスをより確実に管理する目的でSearch Consoleを活用できます。

c. Google Analyticsとの違い

Google Search Consoleはサイト流入前、特に「インターネット検索」に関するデータを分析できるツールです。

SEO対策を重視したい場合など基本的に導入必須になります。

「どのようなキーワードで自社サイトに流入しているか」などの検索パフォーマンスが明確化され、サイトの改善点を特定することができるためです。

表の添付

d. Search Consoleの使用用途

Google Search Consoleをどういう時に活用すべきか使用シーンを説明していきます。

  • サイトを新しく作成したときや大きな変更を加えた際に、ページが意図した通りにGoogleにインデックスされているかを確認する場合 → URL検査、カバレッジ、サイトマップ機能を活用します。
  • Google検索からの流入数を改善したい場合 → 検索パフォーマンス機能を利用して、キーワードごとの掲載順位、表示回数、CTRを分析し、ページの改善事項を特定します。

無料で利用できるツールですので、サイト作成後は積極的に導入し、活用方法に慣れていくことをお勧めします。

機能についてはこれから説明していきます。

2. WIXへの導入方法

 (1534)

WIXへのGoogle Search Consoleの導入方法は非常に簡単です。

「マーケティング・SEO」>「SEOツール」>「Googleにサイトを提出」>「SEO設定チェックリスト」に進み、「ステップ1:あなたのトップページをGoogle検索に対応させましょう」を完了すれば設定は完了です。
 (1535)

タイトルは以下の写真でいう①、ディスクリプションは②に該当します。こういったSEOに必要な設定をチェックリストに基づいて実行していくとGoogle Search Consoleへのサイト提出まで完了します。

3. 通常の導入方法

WIXなどのCMSの機能を使用すると簡単にSearch Consoleを導入できますが、ここでは一般的なSearch Consoleの導入方法について説明します。

STEP1:プロパティタイプの選択

 (1539)

まずは「Google Search Console」と検索し、ツールにアクセスします。

Google Search Consoleにアクセスすると、まず「ドメイン」「URLプレフィックス」のどちらのタイプでプロパティを作成するか求められます。

1つのドメインで複数のサイトを管理しておりドメイン単位で分析したい場合はドメイン方式を選びましょう。

分析・管理したいサイトが1つしかない場合などはURLプレフィックスを選択しましょう。

(どちらの形式であっても使える機能はほぼ変わりません。)

STEP2:所有権の確認(ドメイン選択時)

前提知識

 (1542)

今は難しいため完全に理解できていなくても大丈夫です。

  • 所有権の確認
    本当にその登録したいWEBサイトを自分が所有しているのかを確認する必要があります。 ドメインorURLプレフィックスのどちらかを通じて所有権の確認を行います。
  • DNSレコード
    ドメインとIPアドレスの対応表
  • レコードタイプ
    DNSレコードの種類のこと
  • TXT
    TXTはホスト名に関連づけるテキスト情報を定義するレコード
  • ドメインプロバイダ
    プロバイダ = 提供者という意味ですので、ドメイン提供者という意味になります。 ドメインを提供している事業者を指します。お名前ドットコム、ムームードメインなどが有名です。

やること

ドメインの場所に管理したいドメインを入力すると、左図のようなポップアップが出てきます。

レコードタイプはTXTで良いです。

Search Consoleから提示されたTXTレコードをコピーし、お使いのドメインプロバイダのDNS設定にコピーしましょう。

DNS設定の方法については各ドメインプロバイダによって異なるためそれぞれのヘルプページを参照して設定を行うようにしましょう。

<以下ドメインプロバイダのヘルプページ例>

DNSレコードの反映には時間がかかる場合があるため、しばらく時間をおいてから「確認」ボタンを押してください。所有権の確認が完了したら導入は終了です。

STEP3:所有権の確認(URLプレフィックス選択時)

 (1550)

URLプレフィックスで所有権の確認を行う場合所、方法がいくつかあります。

  • HTMLファイル
  • HTMLタグ
  • Google Analytics
  • Google Tag Manager

などです。

基本的にはHTMLファイルまたはHTMLタグを使用する方法が最も分かりやすく、推奨されます。

HTMLファイル形式であれば所定のHTMLファイルをWEBサイトにアップロードする、HTMLタグ形式であれば<head>内に所定のHTMLタグを掲載すれば終わりです。

確認ボタンを押して所有権の確認がなされたことを確認しましょう。

プロパティタイプを選択し、所有権の確認が完了すると、Google Search Consoleの導入は完了です。

4. Google Search Consoleの主要機能解説

a. 前提:Google Search Console関連の重要コンセプト

用語
意味
プロパティ
Google Search Consoleに追加したウェブサイトのこと。プロパティの登録はURLかドメインの2パターンの方法がある。
検索クエリ
いわゆる検索キーワードのことをこう呼びます。
所有権の確認
Google Search Consoleアカウントに登録したウェブサイトの所有者であることを証明することです。プロパティ登録をしたら誰でもデータが見れるだと困りますよね。そのため必ず「確認」を行い本人であることを証明する必要性があります。
クリック数
サイトのリンクがクリックされた回数
表示回数
サイトのリンクが閲覧された回数
CTR
クリック率(クリック数 / 表示回数)
クロール
Googleが新しいor変更が加えれれたWEBサイトURLを収集するプロセス
インデックス
ページ内容を分析してGoogleのデータベースに保存するプロセス。インデックス登録が完了するとGoogle検索結果での表示がなされるようになります。
Googlebot
Googleのウェブクローラのことです。
正規
同じページを複数のURLで公開している場合、どちらか一方のページを正規ページとして検索結果に表示します。そのためサイトマップ、HTMLタグ、Search Consoleの設定によって正規ページを指定する必要があります。
robots.txt
サイト上に設置することでインデックス登録をしないページをGoogleに知らせることができます。この設定は重要です。検索結果に表示する必要性がないページは通常必ず発生するからです。

b. 検索パフォーマンス

 (5779)

上図の⓪ではプロパティを選択することができここからデータを表示するウェブサイトを変更することが可能です。

検索パフォーマンスを活用すると左図の①の部分より「合計クリック数」「合計表示回数」「平均CTR」「平均掲載順位」を期間を指定して閲覧することができます。
用語
意味
合計クリック数
Google検索で何回HPがクリックされたか
合計表示回数
Google検索結果にてユーザーにリンクが閲覧された回数。検索結果ページに掲載されていればカウントされる。
平均CTR
合計クリック数 / 合計表示回数
平均掲載順位
平均的な掲載順位のこと。掲載順位とはあるワードで検索した際に自社のHPが上から何番目にあるかを示したものである。当然掲載順位が高いほうがCTRは高くなる。
期間指定は「最新日」「過去7日間」「過去28日間」「過去6ヶ月」「カスタム」など自由に設定することができます。また期間ごとに比較する機能も備わっています。

上図の②ではクエリごと、ページごと、国ごと、デバイスごとなどによってクリック数・表示回数の一覧を確認することが可能です。

さらに例えばクエリの中で特定のクエリの行をクリックすると、そのクエリについての上図の①の情報を見ることもできます。

検索パフォーマンスを確認することによって検索クエリごとにクリック数、表示回数、CTR、掲載順位が確認できるため、目標クリック数・CTRなどを達成できていない検索クエリを特定し改善策を考えるといった分析を行うことができます。

c. URL検査

 (1559)

URL検査では一番上のURLを入れるバーにウェブサイトの任意のページのURLを入力すると、そのページが正常にGoogleに登録されておりユーザービリティ上問題がないか確認してくれます。

Googleに正常に登録されていなければここからインデックス登録のリクエストを送ることも可能です。

リクエストをすることで確実にGoogleにクロールとインデックスをしてもらえます。

「特定の検索クエリで検索した時に意図していた自社のWEBページが表示されない」といった問題が生じたら念の為そもそもインデックス登録のミスがないか?を確認する目的でこの機能を使ったりすると良いでしょう。

d. カバレッジ

 (1561)

カバレッジはWEBサイトの全てのページのうちどれくらいのページがGoogleにインデックスされているかを確認できる機能です。

未登録はインデックスに登録されていないページの数、登録済みはインデックスに登録されているページの数を表しています。

グラフはデイリーでの未登録、登録済みのページの数の推移が表現されています。

「インデックスに登録済みのページのデータを表示」を押すとインデックスされているページを一覧で確認できます。

「ページがインデックスに登録されなかった理由」を見ると各ページがなぜインデックスされていないのか確認することができます。

自分が意図した理由でインデックスに登録されていない場合は問題がないので気にしなくてよいです。

WEBサイトの各ページが自分が意図した通りにインデックス登録の有無が設定されているか見ると良いです。

e. サイトマップ

 (1563)

サイトマップはサイト上のページや動画などのファイル情報や各ファイルの関係性をGoogleに伝えるためのファイルです。

サイトマップがなくてもクロールでほとんどのページは検知可能ですが念の為サイトマップの提出はしておくと良いです。

大規模なサイト・複雑なサイト・専門性の高いファイルのクロールを改善することができます。

以下の場合は特にサイトマップが必要です。サイトマップ送信をしないと適切にクロールとインデックスが行われないケースがあります。

  • サイトの規模が大きい
  • どのページからもリンクされていないページが存在する
  • サイトが新しい場合

サイトマップの作成と送信機能は、多くのWebサイト制作ツール(WixやWordPress)に標準で搭載されているため、各ツールのドキュメントを参照してください。

Google Search Consoleのサイトマップ機能を活用すると過去に送信されたサイトマップの履歴が閲覧できるのと、新しいサイトマップの追加を行うことができます。

ページを大量に追加または変更した場合には、Googleへのインデックス登録のタイミングを早めるためにサイトマップを送信することをお勧めします。

f. 削除

 (1565)

削除機能を使うとGoogleのインデックスからページの一時的な削除をリクエストすることができます。

リクエストを送信することで約6ヶ月間にわたりURLのインデックスをブロックすることができます。

永久にインデックスから削除したい場合は以下2つの対応どちらかの対応が必要です。

  • ページ自体必要ない場合 → サイトからページを削除してしまう
    6ヶ月後に再度インデックスされる可能性がなくなります。
  • ページ自体は必要だがインデックスされたくない場合 → noindexタグを追加してインデックスをブロックする。
WIXではボタン一つでnoindexタグを追加することができます。

インデックス登録したくないページがある場合、HTMLファイルに以下のコードを直接記載することでインデックス登録を防ぐことができます。

<meta name="googlebot" content="noindex">

TIPS:Google AnalyticsとGoogle Search Consoleの連携

a. Google AnalyticsとSearch Consoleを連携するメリット

Google Analytics一つでサイト流入前のデータまで閲覧できるようになる点が最大のメリットです。

使用するツール数を減らすことで作業効率の向上につながります。

Google AnalyticsとSearch Consoleを連携させることで、サイト流入前のデータと流入後のデータを一元的に閲覧・分析することが可能になります。

b. 連携までのプロセス

 (1573)

Google Analyticsの左下にある「管理」ボタンをクリックします。
 (1574)

次に、画面右下の「サービスとのリンク」セクション内にある「Search Consoleのリンク」をクリックします。
 (1575)

リンクボタンを押すとSearch Consoleのプロパティの選択とGAのウェブストリームの選択を求められます。

① Search Consoleプロパティに選択

Search Consoleのプロパティにリンク > 「アカウントを選択」から連携したいSearch Consoleのアカウントを選択してください。

該当するアカウントが表示されない場合は、現在Google Analyticsを開いているGoogleアカウントにSearch Consoleアカウントへのアクセス権限がないことが原因として考えられます。

その場合は現在GAを開いているGoogleアカウントにSearch Consoleにアクセスする権限を与えるか、Search Consoleにアクセス可能なGoogle アカウントでGAに入り直してこれまでの作業を行い直すことが必要になります。

②ウェブストリームの選択

ウェブストリームは、連携したいGoogle Analyticsのウェブストリームを選択します。

③確認して送信する

「確認して送信」ボタンをクリックすれば連携は完了です。

c. Google AnalyticsでSearch Consoleの情報を見れるようにする

 (1584)

レポート画面からSearch Consoleのデータを表示できるように設定します。

まず「ライブラリ」を選択します。
 (1585)

「コレクション」内に「Search Console」という項目が表示されているので、その右側にある「メニューボタン(3つの点が縦に並んだアイコン)」をクリックし、「公開」を選択します。
 (1586)

「公開」を選択すると、メニューに「Search Console」という項目が追加され、ここから検索クエリ別のクリック数、表示回数、クリック率、掲載順位を閲覧できるようになります。
以上でGoogle Search ConsoleとGoogle Analyticsの連携は完了です!
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