0-1 インスタ運用のプロになるために
2章 インスタ運用が「仕事になる」理由を知ろう
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2章 インスタ運用が「仕事になる」理由を知ろう

この章の目安学習時間:60分

この章で到達できるゴール:

  • 消費者の情報収集の方法がどう変化したかを理解できる
  • 企業がインスタ運用に多額の予算を投じる理由を説明できる
  • インスタ運用市場の将来性を理解し、スキル習得への確信を深めることができる

【2-1】消費行動の変化:「ググる」から「タグる」の時代へ

目安の学習時間:20分

検索エンジンからSNSへ

かつて、何かを調べるときはGoogleやYahoo!といった検索エンジンで「ググる」のが当たり前でした。
しかし、今は特に若い世代を中心に、その行動は大きく変化しています。
知りたいことがあれば、まずインスタやX(旧Twitter)などのSNSで検索する、いわゆる「タグる」(ハッシュタグで検索する)のが主流になりつつあります。
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なぜこのような変化が起きたのでしょうか。
それは、ユーザーが企業によって整えられた「公式情報」よりも、実際に商品やサービスを体験した人の「リアルな声」を求めるようになったからです。

例えば、新しいカフェを探すとき。
検索エンジンで探したグルメサイトの記事よりも、インスタで「#渋谷カフェ」と検索して出てくる一般の人の投稿の方が、「本当に雰囲気が良いのか」「どんな人が来ているのか」といった、リアルな情報を得られると感じる人が増えているのです。

口コミの新しいカタチ

この「リアルな声」の中でも特に影響力が大きいのが、インフルエンサーによる投稿と、UGC(ユーザー生成コンテンツ)です。
重要語句
  • UGC (User Generated Content):ユーザー生成コンテンツのこと。企業ではなく、一般の消費者が自発的に作成・投稿したコンテンツ(SNS投稿、レビュー、ブログ記事など)を指します。
企業の広告よりも、信頼するインフルエンサーのおすすめや、自分と同じような一般の人の「これ、すごく良かった!」という投稿(UGC)の方が、購買の決め手になるケースが増えています。

企業にとって、このUGCをいかに多く生み出してもらうかが、マーケティング成功の鍵を握っています。
そして、そのUGCが最も生まれやすい場所が、インスタなのです。

【2-2】データで見るインスタ運用市場の現状と未来

目安の学習時間:20分

「インスタ運用が重要らしい」という話は分かったけれど、「本当に稼げるスキルなの?」と疑問に思うかもしれません。
ここでは、客観的なデータを用いて、インスタ運用市場の今とこれからを見ていきましょう。

国内の利用者数と年齢層

まず、日本国内におけるインスタの利用者数です。
2019年には3,300万人だった月間アクティブユーザー数は、現在も増え続け、2025年時点では5000~6000万人いると言われており、コミュニケーションツールとして確固たる地位を築いています。

特に、購買意欲が高いとされる20代〜40代がユーザー層の中心であり、企業にとって無視できないマーケティングプラットフォームとなっています。

拡大するSNSマーケティング市場

SNSマーケティングの市場規模は年々拡大しており、今後もその成長は続くと予測されています。
これは、企業が広告費をテレビや雑誌といった従来のメディアから、SNSへとシフトさせていることを意味します。

そして、この予算の多くが、効果的な運用を行うための「プロの運用代行者」への報酬や、「インフルエンサー」への依頼費として使われています。

つまり、市場が拡大し続けている限り、専門スキルを持つインスタ運用代行者の需要がなくなることは考えにくく、将来性のある稼げるスキルだと言えるのです。

【2-3】企業のニーズが高い「インスタ運用スキル」

目安の学習時間:20分

消費者の行動がSNS中心にシフトした今、企業にとってインスタグラムは単なる情報発信ツールではなく、ビジネスを成長させるための重要な経営戦略の一部となっています。
企業がインスタ運用に力を入れる目的は、大きく4つに分けられます。

企業の4つの目的

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  • 目的1:認知拡大(まだ知らない人へのアプローチ)
    • リール動画やハッシュタグ検索を通じて、まだ自社の商品やサービスを知らない「潜在顧客」にリーチし、まずは存在を知ってもらう段階です。
  • 目的2:ブランディング(好きになってもらう)
    • 統一感のあるデザインや、ブランドの裏側にあるストーリーを発信することで、「なんかこのブランド、いいな」と思ってもらい、独自の価値や世界観を伝え、競合との差別化を図ります。
  • 目的3:顧客育成(ファンになってもらう)
    • ストーリーズでのアンケート機能などを使ってフォロワーと双方向のコミュニケーションを取ったり、ライブ配信で質問に答えたりすることで、顧客との関係性を深め、熱量の高い「ファン」を育てます。
  • 目的4:販売促進(買ってもらう)
    • 新商品の発売告知やキャンペーン情報を発信したり、投稿から直接商品が購入できる「ショッピング機能」を活用したりして、最終的なゴールである「購入」に繋げます。
企業がインスタで成果を出すには、これら4つの目的を意識した投稿が不可欠です。
プロの投稿制作者は、クライアントがどの目的を重視しているかを理解し、それに沿ったクリエイティブを制作するスキルが求められます。

なぜ自社でやらずに外注するのか

これほど重要なインスタ運用を、なぜ企業は自社の社員でやらず、外部のプロに「運用代行」として依頼するのでしょうか。
理由は主に3つあります。

  • 専門知識とスキルの必要性
    • 上記の4つの目的を達成するためには、多岐にわたる専門スキルが求められます。
      これらを全て兼ね備えた人材を社内で育成するのは非常に困難です。
  • 最新トレンドを追い続ける難しさ
    • インスタのアルゴリズムや人気の投稿フォーマットは、日々目まぐるしく変化します。
      常に最新情報をキャッチアップし、戦略に反映させ続けるには、専門家でなければ対応が追いつきません。
  • 人材不足とリソースの問題
    • 多くの企業では、日々の業務に追われ、インスタ運用に専念できる人材がいないのが実情です。
      片手間で運用して中途半端な結果に終わるより、費用を払ってでもプロに任せた方が、結果的に費用対効果が高いと判断する企業が増えています。

考えてみよう!

好きなアパレルブランドのInstagramアカウントを思い浮かべてください。
そのアカウントは、上記で解説した「4つの目的」のうち、特にどれに力を入れていると思いますか?
具体的な投稿を例に挙げて考えてみましょう。

解答例

  • ブランド名: (例)ユニクロ
  • 特に力を入れている目的: 認知拡大と販売促進
  • 具体的な投稿例:
    • 多くのインフルエンサーとコラボした着回しコーデ投稿で、そのインフルエンサーのファンなど、幅広い層に商品を「認知」させている。
    • ストーリーズのリンクから直接オンラインストアに飛べるようにしており、「販売促進」に繋げている。
    • 一般ユーザーの投稿を「#ユニクロコーデ」で紹介し、UGCを活用することで、他のユーザーの親近感と購買意欲を高めている。これは「顧客育成」の側面も持っている。

【2-4】2章 -章末課題- インスタ活用目的を提案しよう

問題

あなたはインスタ運用のプロとして、以下のクライアント候補から相談を受けました。
あなたがこのクライアントから「まずは投稿制作からお願いしたい」と相談されたとします。
最初に制作すべき投稿は、「認知拡大」「ブランディング」「顧客育成」「販売促進」のどの目的を優先すべきでしょうか。
1つ選び、なぜその目的の投稿から始めるべきか、理由を説明してください。

クライアント候補:

  • 神奈川県鎌倉市にある、オープンして5年の個人経営の整体院。
  • 技術には定評があり、リピート率は高い。
  • しかし、新規顧客の獲得に伸び悩んでおり、特に近隣に住む若い世代(20〜30代)に存在を知られていないことが課題。

解答・解説

  • 選ぶべき最大の目的:認知拡大
  • 理由:
    • この課題のポイントは、クライアントの現状を正しく分析することです。「技術には定評があり、リピート率は高い」という点から、サービスの質や既存顧客との関係性(顧客育成)には大きな問題がないことがわかります。
    • 一方で、「新規顧客の獲得に伸び悩んでおり」「若い世代に存在を知られていない」という記述から、最大の課題は、そもそもお店の存在がターゲット層に届いていないことだと判断できます。
    • そのため、まずはインスタを活用して、鎌倉エリアに住む・訪れる若年層が検索しそうな「#鎌倉整体」「#鎌倉マッサージ」「#鎌倉セルフケア」といったハッシュタグで情報を発信し、お店の存在を「認知」してもらうための投稿制作が最優先となります。
    • 例えば、「#鎌倉整体」といったハッシュタグで検索した人が興味を持つような、「腰痛に効く簡単ストレッチ」などのリール動画を制作します。これにより、まずはお店の存在と専門性を知ってもらいます。
    • その後、「お店のこだわりを伝える投稿(ブランディング)」や「予約キャンペーンの投稿(販売促進)」を制作していくのが効果的な流れと考えられます。

これで「2章 インスタ運用が「仕事になる」理由を知ろう」の解説を終わります。

次の章に進みましょう。

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