3章 プロの投稿制作フローを理解しよう
この章の目安学習時間:60分
この章で到達できるゴール:
- インスタ運用の具体的な業務フローを理解できる
- 「趣味の投稿」と「プロの投稿」の違いを明確に説明できる
- 案件の単価相場を理解し、自身の目標設定の参考にできる
【3-1】依頼から納品までの流れを見てみよう!
目安の学習時間:20分
プロのインスタ運用代行の仕事は、ただ毎日投稿するだけではありません。
クライアントの目的を理解し、成果物の提案から制作、納品までには、大きく分けて4つのステップがあります。
この仕事全体の流れを掴むことで、クライアントとスムーズに連携できるようになります。
Step1:ヒアリング(目的のすり合わせ)
全ての仕事はここから始まります。
クライアントが「なぜその投稿を作りたいのか」「投稿を通じて誰に、何を伝えたいのか」を徹底的に聞き出し、認識を合わせることが最も重要です。
- 投稿の目的を確認する:「新商品の認知度を上げたい」「お店への来店を促したい」など、投稿のゴールを明確にします。
- ターゲットとコンセプトを確認する:誰に向けた投稿なのか(ターゲット)、アカウント全体の世界観(トンマナ)などをヒアリングし、デザインの方向性を固めます。
- 素材の有無を確認する:投稿に使用する写真や動画、ロゴ、伝えたい文章などがクライアントから提供されるのか、こちらで準備する必要があるのかを確認します。
Step2:企画・構成案の提案
- 構成案の作成:(リールの場合)冒頭3秒のフックから最後のCTAまで、どのような順番で情報を見せるかというストーリーを考えます。
(フィードの場合)複数枚の投稿で、どのページにどの情報を載せるかを設計します。 - デザイン案の提示:構成案とトンマナに基づき、具体的なデザインの方向性を簡単なラフデザインなどで示します。ここで完成イメージを共有することで、後の手戻りを防ぎます。
Step3:制作と修正
クライアントから構成案・デザイン案の合意を得たら、いよいよ実際の制作がスタートします。
- クリエイティブ制作:Canvaなどのツールを使い、フィード画像やリール動画を制作します。
- 修正対応:制作したクリエイティブをクライアントに確認してもらい、修正依頼があれば対応します。修正は2回まで、などと事前にルールを決めておくとスムーズです。
Step4:納品
最終的なOKが出たら、完成したデータをクライアントに納品して業務完了です。
- データの納品:Canvaの共有リンクや、書き出した画像・動画ファイル(JPG, PNG, MP4など)を、指定された方法で納品します。
- 次の仕事に繋げる:納品時に感謝の言葉と共に、「別パターンの投稿もご提案できますので、またお声がけください」といった一言を添えることで、継続的な関係に繋がりやすくなります。
【3-2】「趣味の投稿」と「プロの投稿」7つの違い
目安の学習時間:20分
しかし、個人の趣味で行う投稿と、クライアントから対価を得て行うプロの投稿には、決定的な違いがあります。
その違いを7つの観点から見ていきましょう。
観点 | 趣味の投稿 | プロの投稿 |
|---|---|---|
違い1:目的 | 自己満足・共感 | クライアントの目的達成 |
違い2:ターゲット | 自分・友人 | クライアントの顧客 |
違い3:コンセプト | その日の気分 | 一貫した戦略 |
違い4:コンテンツ | 日記・思い出 | ユーザーへの価値提供 |
違い5:デザイン | 自分の好み | マーケティングに基づく設計 |
違い6:分析 | 感覚(いいねの数) | データ(インサイト分析) |
違い7:改善 | やりっぱなし | PDCAサイクルを回す |
考えてみよう!
これを「趣味の投稿」ではなく「プロの投稿」として行う場合、投稿を作る前にどんなことを考え、準備しますか?
上記の「7つの違い」を参考に、3つ以上挙げてください。
解答例
- 目的を考える: この投稿を通じて、「このカフェの集客に貢献する」という目的を設定する。(違い1)
- ターゲットを考える: 「鎌倉エリアで、休日にゆっくり過ごせるカフェを探している20代女性」をターゲットに設定し、その人が魅力を感じるであろう情報を盛り込む。(違い2)
- コンテンツを考える: ただ「おしゃれだった」という感想(日記)だけでなく、ターゲットが知りたいであろう「コンセントの有無」「PC作業のしやすさ」「平日の混雑具合」といった「価値提供」となる情報をキャプションに盛り込む準備をする。(違い4)
- デザインを考える: ターゲットに好まれそうな、明るく柔らかな雰囲気の写真加工を施す。また、後から見返した時に情報が分かりやすいよう、画像内に文字を入れるなど、戦略的にデザインを「設計」する。(違い5)
【3-3】案件単価のリアルと収入イメージ
目安の学習時間:20分
インスタ運用代行の報酬は、請け負う業務範囲によって大きく変動します。
業務範囲と単価の関係
スキルレベルに応じて、できることを増やしていくことが単価アップの鍵です。
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レベル
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1投稿あたりの単価目安
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主な業務内容
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|---|---|---|
Level 1 (オペレーター) |
フィード:2,000円~ リール:3,000円~ |
クライアントから提供された写真や文章を元に、フィード投稿のデザインやリール動画の編集を行う。 |
Level 2 (クリエイター) |
フィード:5,000円~ リール:8,000円~ |
Level 1の業務に加え、クライアントの目的に合わせて、投稿の企画や構成案の作成から担当する。 |
単価アップのために必要なスキル
より高単価なクリエイターになるためには、制作スキルだけでなく、以下のようなスキルを掛け合わせることが非常に重要です。
- デザイン:見た目のクオリティを上げ、ブランドの世界観を表現する
- ライティング:人の心を動かし、行動を促す文章を書く
- 撮影:魅力的な写真や動画を自分で撮れる
- 企画・構成:クライアントの意図を汲み取り、成果の出る構成案を提案する
これらのスキルを磨き続けることで、クライアントにとって「なくてはならない存在」になることができます。
【3-4】3章 -章末課題- 業務内容を仕分けてみよう
問題
クライアントに仕事の進め方を分かりやすく説明するため、以下の業務リストを【ヒアリング・提案フェーズ】と【制作・納品フェーズ】の2つに分類してください。
【業務リスト】
A. 完成した投稿データを、クライアントに指定された形式で渡す
B. 投稿のデザインの方向性について、ラフ案を見せながらすり合わせる
C. クライアントから受けた修正依頼を、制作物に反映させる
D. 投稿の目的(認知拡大、販売促進など)は何かを確認する
E. CanvaやCapCutを使い、実際に画像や動画を作成する
F. 投稿で伝えたい内容やストーリーの流れ(構成案)を作成し、提案する
G. ターゲットは誰か、アカウントのトンマナは何かを確認する
H. 投稿に使う写真やロゴなどの素材を提供してもらえるか確認する
解答・解説
この課題は、【3-1】で学んだプロの投稿制作フローを正しく理解できているかを確認するものです。クライアントに仕事の流れを説明する際は、このようにフェーズごとに整理して伝えると、安心して依頼してもらいやすくなります。
- 【ヒアリング・提案フェーズ】(制作を始める前の計画・設計段階)
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D. 投稿の目的(認知拡大、販売促進など)は何かを確認する
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G. ターゲットは誰か、アカウントのトンマナは何かを確認する
-
H. 投稿に使う写真やロゴなどの素材を提供してもらえるか確認する
-
F. 投稿で伝えたい内容やストーリーの流れ(構成案)を作成し、提案する
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B. 投稿のデザインの方向性について、ラフ案を見せながらすり合わせる
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- 【制作・納品フェーズ】(計画に基づいて実際に手を動かす段階)
-
E. Canvaなどのツールを使い、実際に画像や動画を作成する
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C. クライアントから受けた修正依頼を、制作物に反映させる
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A. 完成した投稿データを、クライアントに指定された形式で渡す
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これで「3章 プロの投稿制作フローを理解しよう」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。
