CHAPTER 5
Log撮影 — カラーグレーディングのための撮影設定
GOAL
このレッスンのゴール
- ✓Logと標準プロファイルの違いを説明できる
- ✓自分の撮影フェーズでLogが必要かどうかを判断できる
Logとは何か(標準プロファイルとの違い)
Logで撮影した映像はグレーがかって見えますが、後の編集(カラーグレーディング)で大きな自由度を生み出します。LUTと呼ばれるカラープリセットを当てることで完成映像になります。
| 比較項目 | 標準プロファイル | Log撮影 |
|---|---|---|
| 見た目(撮影直後) | 鮮やか・完成に近い | 眠い・グレーがかる。そのままでは使えない |
| ダイナミックレンジ | 標準的な幅 | 広い。白飛び・黒つぶれしにくい |
| 編集の自由度 | 限定的 | 非常に高い |
| 後処理の必要性 | そのまま使えることが多い | 必ずLUTまたは手動グレーディングが必要 |
| 難易度 | 初心者でも扱いやすい | 編集スキルが必要 |
確認クイズ
Log撮影した映像の特徴として正しいのはどれ?
正解です!
Log映像は撮影直後はグレーがかって見えます。これは広いダイナミックレンジを記録するために意図的に階調を圧縮しているためです。LUTを当てることで完成映像になり、色調整の自由度が大幅に増します。
惜しい!
正解はBです。Log映像は撮影直後はグレーがかって見えますが、LUTを当てることで完成映像になります。ダイナミックレンジが広いため白飛び・黒つぶれしにくく、後処理の自由度が非常に高いのが特徴です。
カメラでLogプロファイルを設定する手順
📌 図はCanon EOS R6 Mark IIの操作例です。お持ちのカメラによって操作方法は異なります。「機種名 + Log設定 + 使い方」で検索するか、説明書の「Canon Log設定」の項目をご確認ください。
1
MENUボタンを押す
カメラ背面のMENUボタンを押してメニュー画面を開きます。
2
「動画撮影」タブ →「Canon Log設定」を選択
ムービーカメラアイコンのタブを選択し、「Canon Log設定」を探してSETボタンで選択します。
3
「Canon Log」をオンにし、特性から「C-Log3」を選択して確定
「Canon Log」を【オン】にし、特性(Log形式)の一覧から「C-Log3」を選びSETボタンで確定します。Sony・Nikon・FUJIFILMの場合はピクチャープロファイルまたはフィルムシミュレーションメニューから同様に選択します。
4
モニター表示で「C-Log3」を確認
撮影画面に戻り、モニター上部またはファインダー内の表示が「C-Log3」になっていることを確認します。映像がグレーがかって見えれば正しく設定されています。
Logが必要なケース・不要なケース
Logは強力なツールですが全員が今すぐ使う必要はありません。自分の撮影目的と編集スキルのフェーズに合わせて判断しましょう。
| ケース | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 映像全体に統一した色調が必要(ブランド動画・CM) | Log推奨 | LUTで一貫したカラーテーマを全シーンに適用できる |
| 明暗差が大きいシーン(屋外逆光・夕景) | Log推奨 | 広いダイナミックレンジで白飛び・黒つぶれをリカバリーできる |
| SNS向け日常動画・Vlog | 標準で十分 | そのままSNSにアップできる。編集工数を削減できる |
| 撮影・編集スキルを習得中 | 標準推奨 | 標準プロファイルで露出・WB・構図を先に固めてからLogへ移行 |
| そのまま納品する案件 | 標準推奨 | Log映像は後処理なしでは使えないため、すぐ納品する案件には不向き |
✓ Point !
主要なLogフォーマット名
Sony: S-Log2 / S-Log3、Canon: C-Log3、Nikon: N-Log、FUJIFILM: F-Log2。カメラのピクチャープロファイルまたはフィルムシミュレーションメニューから選択します。機種によって搭載しているLogの種類が異なります。
確認クイズ
Logで撮影した映像がグレーがかって見える理由はどれ?
正解です!
Logは広いダイナミックレンジを記録するために、明暗の情報を意図的に圧縮してグレーがかった映像として保存します。これはカメラの設定が正常な状態です。LUTを当てることで完成映像になります。
惜しい!
正解はCです。Logがグレーがかって見えるのは意図的な仕様です。広いダイナミックレンジを記録するために階調を圧縮しているためです。LUTを当てて初めて完成映像になります。これは正常な動作です。
SUMMARY
- Logとは ― 後処理の自由度を最大化するフォーマット。撮影直後はグレーがかる
- 標準との違い ― 標準はすぐ使える。LogはLUTが必要だが自由度が高い
- Log推奨シーン ― 明暗差が大きい・統一した色調が必要なブランド映像
- 初心者の推奨 ― まず標準プロファイルで基礎を習得してからLogに挑戦
CHECK
理解度チェック
Logと標準プロファイルの違いを説明できる
標準プロファイルは撮影直後から鮮やかな映像でそのまま使えます。Logはダイナミックレンジが広く後処理の自由度が非常に高いですが、LUTまたは手動グレーディングが必要です。
自分の撮影目的でLogが必要かどうかを判断できる
映像全体に統一した色調が必要なブランド動画・明暗差の大きいシーンはLog推奨。日常動画・SNS・習得中・すぐ納品する案件は標準推奨。まず標準で基礎を固めてからLogに挑戦するのが効率的です。
自分のカメラのLogフォーマット名を調べられる
Sony: S-Log2/S-Log3、Canon: C-Log3、Nikon: N-Log、FUJIFILM: F-Log2が代表的です。カメラのピクチャープロファイルまたはフィルムシミュレーションメニューから設定します。機種のマニュアルで確認してください。