教材3 生成AI素材の動画編集における活用術
1章:AI素材活用の心構えとツールの準備
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1章:AI素材活用の心構えとツールの準備

この章の目安学習時間:30分

この章で到達できるゴール:

  • AI素材を動画制作に取り入れるメリットと、注意すべき点を理解できる。
  • AI生成素材の「商用利用」に関する基本的な考え方を身につけ、ツールの利用規約を確認する習慣がつく。
  • 本教材で使用するツールの準備が整い、安心して学習を始められる状態になる。

【1-1】なぜ今、AIで素材を作るのか?

目安の学習時間:10分

前教材の復習:企画・台本は「設計図」

前教材では、AIを活用して動画の企画書と台本、つまり「設計図」を作成する方法を学びました。素晴らしい家を建てるのに詳細な設計図が不可欠なように、クオリティの高い動画を制作するためには、その指針となる企画と台本が全ての土台となります。

この教材では、その設計図を元に、動画を構成する「柱」や「壁」となるビジュアル素材、そして動画に命を吹き込む「音声」という素材を、AIを使って効率的に、そして創造性豊かに集めていく方法を学んでいきます。

AI素材がもたらす3つの革命

AIで素材を生成することは、従来の動画制作の常識を覆すほどのインパクトを持っています。
それは、大きく3つの「革命」として捉えることができます。
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【1-2】【最重要】安心して使うための商用利用の知識

目安の学習時間:20分

AI素材の活用を学ぶ上で、技術的なスキルと同じくらい重要なのが、権利関係、特に商用利用に関する知識です。
この知識は、安心して制作活動を行い、将来的にクライアントワークでトラブルを避けるために不可欠です。

本教材で扱う主要ツールと選定理由

世の中には数多くのAIツールが存在しますが、本教材で以下のツールを中心に扱うのには、この「商用利用」に関する理由が大きく関わっています。
ツール選定の理由:安心して使えること
  • ImageFX(画像生成):Googleが提供する画像生成AIで、利用規約上、生成物の商用利用が可能です。ただし、規約は変更される可能性があるため、常に最新の情報を確認する習慣が重要です。
  • Veo (Google AI)(動画生成):本教材では、Googleの最先端モデルVeoを、有料プラン(Google AI Proなど)の無料トライアルを通じて体験します。Googleの生成AIの利用規約では、有料サービスで作成した生成物については、原則として商用利用が許可されています。
  • ElevenLabs(音声生成):無料プランと有料プランで商用利用の可否が明確に分かれています。有料プランに移行すれば、商用利用が許可され、プロの仕事でも活用できます。
  • このように、権利関係のルールが明確で、自身の利用目的に合わせて判断しやすいツールを選ぶことが非常に重要です。

「商用利用可」でも確認すべきこと

たとえツールの規約で「商用利用可」とされていても、注意すべき点はいくつかあります。
  • 生成物そのものの著作権
    AIが生成したものに、既存のキャラクターやロゴなど、第三者が著作権を持つものが偶然含まれてしまうリスクはゼロではありません。明らかに何かに酷似したものが生成された場合は、使用を避けるのが賢明です。
  • クライアントへの権利譲渡
    多くのAIツールでは、生成物の著作権はユーザーまたはAI開発会社に帰属します。そのため、「生成物の著作権を完全にクライアントに譲渡する」という契約は結べない可能性があります。この点は、事前にクライアントとよくすり合わせる必要があります。
  • クレジット表記の要否
    ツールやプランによっては、利用時に「〇〇(ツール名)で生成」といったクレジット表記を義務付けている場合があります。規約をよく確認しましょう。
考えてみよう!
ImageFXで生成した画像をクライアントの動画に使用する際、クライアントから「この画像の著作権は、納品後に完全に私たちのものになりますか?」と質問されました。
Googleの生成AIの利用規約を踏まえて、どのように答えるのが適切でしょうか?

解答例
「Googleの利用規約上、生成されたコンテンツの著作権は、プロンプトを入力した側に帰属します。そのため、制作した私から御社へ著作権を譲渡することは可能です。ただし、AIの生成物であるため、他者の作品と類似する可能性がゼロではなく、その画像のユニークネスを法的に保証するものではない、という点はご理解いただく必要があります。」と、事実を正確に伝え、AI生成物特有のリスクについても触れておくのが、信頼されるクリエイターとしての対応です。

ツールの準備をしよう

それでは、今後の学習でスムーズに実践できるよう、ツールの準備を進めましょう。
この後の章で具体的な使い方は解説しますので、ここではアカウント登録と、どのような画面があるのかを軽く確認するだけで大丈夫です。
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上記のサイトにアクセスし、それぞれアカウント登録を済ませておきましょう。

これで「1章:AI素材活用の心構えとツールの準備」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。
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