ショート動画制作
4章 【実践フロー追体験③】日常をおしゃれに切り取る Vlog風動画
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4章 【実践フロー追体験③】日常をおしゃれに切り取る Vlog風動画

この章の目安学習時間:1.5時間

この章で到達できるゴール:

  • Vlog動画で共感を呼ぶための構成と編集セオリーを理解できる
  • 日常の何気ないシーンを魅力的に見せるカット編集とBGM選定ができる
  • 動画の雰囲気を決定づける「フィルター」や「色調整」機能の基本操作ができる

【4-1】共感を呼ぶVlogの企画構成術

目安の学習時間:20分

なぜVlogは人気なのか?:「共感」と「憧れ」の作り方

Vlog(ブイログ)とは、Video blogの略で、文章の代わりに映像で日常の出来事や自分の考えを発信するスタイルの動画を指します。

ショート動画プラットフォームでVlogが人気なのは、視聴者が投稿者の日常を覗き見ることで、「共感」や「憧れ」を感じられるからです。
  • 共感: 「自分も同じようなことあるな」「この気持ちわかる」と感じてもらうことで、親近感を持たせ、ファンになってもらうきっかけになります。
  • 憧れ: 「こんな生活素敵だな」「こんな時間の使い方をしてみたい」と感じてもらうことで、視聴者の理想や目標となり、継続的に視聴してもらえる動機になります。
Vlog制作で重要なのは、単に日常を記録するだけでなく、視聴者にどのような感情を届けたいかを意識することです。

誰に何を届ける?:テーマ設定とストーリー構成

魅力的なVlogを作るためには、まず「誰に、何を伝えたいか」というテーマを明確にすることが大切です。

人気のVlogには、以下のような定番のテーマがあります。
  • ルーティン: モーニングルーティンやナイトルーティン、勉強ルーティンなど、日々の決まった行動を紹介する形式です。視聴者はその人のライフスタイルを垣間見ることで、親近感や憧れを抱きやすい人気のテーマです。
  • GRWM (Get Ready With Me): 「私と一緒に出かける準備をしよう」という意味で、メイクや着替えの様子を見せる形式です。
  • 購入品紹介: 新しく買った洋服やコスメ、雑貨などを紹介する形式です。
  • 旅行記録: 旅行先の風景や食事、体験などをまとめた形式です。
テーマが決まったら、簡単なストーリーを考えましょう。
特にルーティンVlogでは、時系列に沿って行動を見せることで、視聴者がスムーズに内容を理解できます。
    Vlogの構成ポイント
   
  • 見せたいハイライトから考える:動画の中で一番魅力的なシーン(例:きれいに淹れられたコーヒー、朝日に照らされた部屋)を決め、その前後に映像を配置すると構成が作りやすくなります。
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  • 時間軸を意識する:朝起きてから家を出るまで、帰宅してから寝るまで、といった時間の流れを意識すると、視聴者がストーリーを理解しやすくなります。
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  • 冒頭でテーマを提示する:「My Morning Routine」「休日の過ごし方」など、動画の冒頭で何についてのVlogなのかをテロップで示すと、視聴者の離脱を防ぎやすくなります。

【4-2】実践:モーニングルーティンVlogを作ろう

目安の学習時間:40分

このセクションでは、提供されたモーニングルーティンのVlog素材を使い、日常をおしゃれに切り取る編集テクニックを学んでいきます。

雰囲気を伝えるカット編集

Vlogの編集では、視聴者を飽きさせないテンポ感と、その場の雰囲気が伝わるようなシーンの繋がりが重要です。

テンポの良いカット編集

  • 不要な部分を大胆にカット: ベッドから起き上がるまでの時間や、コーヒーが抽出されるのを待っている時間など、動きのないシーンは1〜2秒に短くカットし、視聴者を飽きさせないようにします。
  • アクションマッチ: あるクリップでの動作(例:カーテンを開ける手)と、次のクリップでの動作(例:窓から差し込む光)を繋げることで、スムーズな視覚的流れを生み出します。

視点を切り替える

同じシーンでも、引きの映像(部屋全体)と寄りの映像(コーヒーを淹れる手元)を交互に見せることで、動画にリズムが生まれます。

映像を引き立てる「音」の選び方

Vlogの雰囲気を決定づける上で、「音」の要素は非常に重要です。
BGMや効果音、そしてテロップの使い方を学びましょう。

BGMの選び方

  • 動画のテーマに合わせる:
    • 穏やかな朝のルーティン: Lo-fiやアコースティック、ピアノ系のBGM
    • テキパキと活動するルーティン: ポップで軽快なBGM
CapCutの「オーディオ」機能には、Vlogに適したBGMが多数収録されています。  
「Vlog」や「癒やし」「朝」といったキーワードで探してみましょう。

効果音(SE)の使い方

Vlogでは、環境音や自然な音(例:鳥のさえずり、ページをめくる音、コーヒーを注ぐ音)を少し加えることで、動画の臨場感を高めることができます。

雰囲気を壊さないテロップ

  • Vlogでは、映像の雰囲気を大切にするため、過度なテロップ装飾は避けるのが一般的です。
  • 「Good Morning」「今日も頑張ろう」といった "心の声”や「7:00 AM」のような "状況説明" を、シンプルでおしゃれなフォントを使って補足程度に入れるのが効果的です。
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"エモさ"を演出する色味調整

撮影した映像の色味を調整することで、動画全体の雰囲気を統一し、より魅力的(エモく)に見せることができます。

「フィルター」機能で一瞬で雰囲気を変える

  • CapCutには、映画のような風合いや、レトロな雰囲気、鮮やかな色合いなど、様々な「フィルター」が用意されています。
  • フィルターを適用するだけで、動画全体に統一感が生まれます。まずは色々なフィルターを試して、自分の作りたいVlogのイメージに合うもの探してみましょう。

「調整」機能で細かくこだわる

  • フィルターだけでは物足りない場合、「調整」機能を使って、より細かく色味をコントロールできます。
  • 明るさ: 映像全体の明るさを調整します。朝のシーンなら少し明るくすると爽やかな印象になります。
  • コントラスト: 明暗の差を調整します。コントラストを少し下げると、ふんわりと柔らかい光の印象になります。
  • 彩度: 色の鮮やかさを調整します。彩度を少し下げると、落ち着いたおしゃれな雰囲気になります。
    色味調整のポイント
   
  • 色味の調整は、動画のすべてのクリップに適用することが大切です。

  • 1つのクリップに調整を適用した後、「全体に適用」を選択すると、タイムライン上のすべてのクリップに同じ設定が反映され、効率的に作業できます。

【5-3】5章 -章末課題- 「社会人の一日」Vlog制作

目安の学習時間:30分

問題

収集した4つの素材(朝のコーヒー、仕事、夜のヨガ、ワイン)を使って、「とある社会人の一日」というテーマのVlog風ショート動画を制作してください。
- **要件:** - 「朝 → 仕事 → 夜のリラックス」という1日の流れが伝わるように動画を構成する - 以下の指示に従って、各シーンに指定の**テロップ**(またはナレーション)を入れる - **フォント**: おしゃれな手書き風 or 細めの明朝体 - 1日の雰囲気に合うBGMをCapCut内から選び、適切な音量で挿入する - 動画全体に「フィルター」機能を適用し、統一感のあるおしゃれな雰囲気に調整する
  • 要件:
    • 「朝 → 仕事 → 夜のリラックス」という1日の流れが伝わるように動画を構成する
    • 以下の指示に従って、各シーンに指定のテロップ(またはナレーション)を入れる
      • フォント: おしゃれな手書き風 or 細めの明朝体
    • 1日の雰囲気に合うBGMをCapCut内から選び、適切な音量で挿入する
    • 動画全体に「フィルター」機能を適用し、統一感のあるおしゃれな雰囲気に調整する

挿入するテロップ(またはナレーション)指示

以下のテキストを、各シーンに合うタイミングで挿入してください。
ナレーションとしてアフレコで読み上げても、テロップとして表示させても、どちらでも構いません。
  1. 【冒頭:ヨガのシーン】
    • テキスト:A Day in My Life (動画冒頭)
    • テキスト:朝のヨガで、心と体をゆっくり起こす。
  2. 【コーヒーのシーン】
    • テキスト:コーヒーを淹れて、仕事モードのスイッチをONに。
  3. 【仕事のシーン】
    • テキスト:ON-TIME / 集中する時間。
  4. 【ワインのシーン】
    • テキスト:OFF-TIME / 今日もお疲れ様、わたし。 (動画の締め)

解答手順

  1. 収集した素材をCapCutに読み込み、「ヨガ → コーヒー → 仕事 → ワイン」の順番でタイムラインに配置します。
  2. 各クリップの不要な部分をカットし、テンポ良く繋ぎ合わせます。
  3. 「テキスト」機能で、指示された文言をおしゃれなフォントで追加します。表示時間やアニメーションも調整しましょう。
  4. 「オーディオ」から動画全体の雰囲気に合うBGM(例:落ち着いたLo-fi、ピアノ、アコースティックなど)を探し、タイムラインに追加します。
  5. 「フィルター」から動画の雰囲気に合うものを選択し、適用します。朝のシーンと夜のシーンでフィルターを変えてみるのも良いでしょう。
  6. 必要であれば「調整」機能で、全体の明るさや彩度を微調整します。
  7. 全体のバランスを確認し、動画をエクスポートします。

解答例

   
       
       
制作物をチェックしよう
   
   
  • 「朝→昼→夜」という1日の時間の流れが、視聴者に自然に伝わりますか?
  •            
  • 各シーンで挿入したテロップは、映像の雰囲気を高め、ストーリーを補強する役割を果たせていますか?
  •            
  • 動画全体を通して、フィルターや色味が統一されており、「おしゃれな暮らし」という世界観が作れていますか?
 
これで「4章 【実践フロー追体験③】日常をおしゃれに切り取る Vlog風動画」の解説を終わります。

お疲れさまでした。
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