Web広告動画制作
5章 【実践③】TikTok広告向け縦型動画制作
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5章 【実践③】TikTok広告向け縦型動画制作

この章の目安学習時間:1.5時間

この章で到達できるゴール

  • 広告感を消し、UGCに溶け込むTikTok広告の編集セオリーを理解できる
  • トレンド音源やエフェクトを活用し、ネイティブ感を演出できる
  • 自然な形でCTA(行動喚起)へ誘導する構成が作れる

【5-1】TikTok広告の編集セオリー

目安の学習時間:20分

"広告感"を消し、UGCに溶け込む

最後の実践は、近年最も勢いのあるプラットフォームの一つであるTikTok向けの広告動画制作です。
TikTok広告を成功させる上で、他のプラットフォームと決定的に異なる、そして最も重要なセオリーがあります。

それは、徹底的に「広告感」を消すことです。

TikTokユーザーは、「おすすめ」フィードを高速でスワイプしながら、面白いコンテンツを探しています。
その中で、美しく作り込まれたテレビCMのような動画が流れてくると、瞬時に「広告だ」と判断し、興味を示すことなく次の動画へ移動してしまいます。
では、どうすればよいのでしょうか。

答えは、広告を、広告ではない一般ユーザーの投稿(UGC)のように見せることです。
これを「ネイティブクリエイティブ」と呼びます。
視聴者が「いつもの面白いTikTok動画だ」と思ってみていたら、実はそれが広告だった、という状態を目指します。

TikTok広告のクリエイティブは、企業の宣伝ではなく、あくまでプラットフォーム上の「コンテンツ」の一つとして、視聴者に楽しんでもらうという視点で企画・制作することが成功の鍵です。
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【5-2】Premiere Pro制作フロー

目安の学習時間:40分

ここからは、Premiere Proを使って「広告感」のないTikTok向け縦型動画を制作するフローを学びます。
プロ用のソフトを使いながらも、いかに「素人感」「リアル感」を演出するかがポイントです。

9:16シーケンスとトレンド音源の活用

まずは、TikTokのフォーマットに合わせたシーケンスを作成します。
スマートフォンでの視聴に最適化された9:16(縦型)のアスペクト比に設定しましょう。
フレームサイズは「1080」×「1920」が一般的です。

次に、TikTok広告で最も重要な要素である「トレンド音源」を準備します。
音源の著作権について
  • TikTokアプリ内でユーザーが個人的に利用できる楽曲の多くは、広告として商用利用することが許可されていません。
  • 広告を制作する際は、TikTokが提供する商用利用可能な楽曲ライブラリから選ぶか、別途著作権フリーの音源を使用する必要があります。
  • この教材では、トレンドの雰囲気に近い著作権フリー音源を使って「音ハメ」編集のテクニックを学びます。
音源の準備ができたら、そのリズムに合わせて映像を切り替える「音ハメ」編集を行います。
Premiere Proでは、音源のビートに合わせてマーカーを打ち、そのマーカーを目印にカット編集をすると効率的です。

ネイティブ感を出すテロップとエフェクト

TikTokの一般投稿に溶け込ませるためには、テロップのデザインも「TikTokアプリで作った感」を出すことが重要です。
Premiere Proの「エッセンシャルグラフィックス」で、TikTok風のテロップを作成しましょう。
  • フォント:TikTokでよく使われる日本語フォントに近い、丸みのあるゴシック体などを選びます。
  • スタイル:白文字に太めの黒い境界線(ストローク)をつけるのが定番のスタイルです。
  • アニメーション:テキストがタイプライターのように一文字ずつ表示されるアニメーションは、TikTokの標準機能にもあり、ネイティブ感を高めます。
また、映像にグリッチ(ノイズ)をかけたり、一瞬ズームしたりといったエフェクトも、一般ユーザーが多用する演出です。
Premiere Proの「エフェクト」パネルから「VRグリッチ」や、キーフレームを使ったスケールの変更などを加えることで、よりTikTokらしい映像に近づけることができます。
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自然なCTAへの誘導

TikTok広告では、「ご購入はこちら!」のような直接的なCTAは敬遠される傾向にあります。
動画の最後にいきなり広告感の強いCTAを出すと、それまで楽しんで見ていた視聴者が冷めてしまい、離脱に繋がります。

そのため、CTAはコンテンツの流れの中で、より自然な形で提示する必要があります。
  • コンテンツ内で言及する:商品の紹介であれば、「このコーデ、全部このアプリで買えるよ」のように、会話やテロップの中で自然に紹介します。
  • プロフィールへの誘導:「気になった人はプロフィールのリンクをチェックしてみてね!」のように、次のアクションを促しつつも、強制的な印象を与えない表現が好まれます。
広告主としての目的(コンバージョン)と、ユーザー体験を損なわないことのバランスを取るのが、TikTok広告におけるCTAのポイントです。

【5-3】5章 -章末課題- ファッション通販アプリのTikTok広告制作

目安の学習時間: 30分

課題概要

この章の総仕上げとして、ファッション通販アプリ「StyLink」のTikTok広告制作に挑戦します。
今回は、提供される複数のファッション写真を使い、短い時間で視聴者の興味を惹きつけ、アプリのダウンロードに繋げるための動画構成と編集スキルを学びます。

提供素材一覧

この課題では、以下の画像素材とナレーション音声が提供されます。
動画のBGMと効果音は、あなた自身で選んでみましょう。
  • 音声素材:
    • 以下のナレーションが収録された音声ファイル
      1. 「このオシャレな服、どこのやつだろう…」
      2. 「このコーデ、全部アプリで買えるよ」
      3. 「アプリのダウンロードはプロフのリンクから」
  • 画像素材:
    • ファッション写真フォルダ: 様々なコーディネートのオシャレな写真複数枚
    • アプリアイコン.png: アプリ「StyLink」のアイコン画像
    • アプリ画面.png: アプリ「StyLink」のスクリーンショット画像

構成案と編集指示

以下の構成案に沿って編集を進めてください。
短い動画の中に「課題提示→解決策→行動喚起」のストーリーを盛り込むのがポイントです。
時間(秒)
ナレーションの区間
使用する映像・画像
テロップ指示
編集のポイント
0-8
「このオシャレな服、どこのやつだろう…」
ファッション写真フォルダ内の写真を次々と表示
このオシャレな服、
どこのやつだろう
・アップテンポなBGMを選び、そのリズムに合わせて写真が切り替わる
「音ハメ」編集を行う。
9-12
「このコーデ、全部アプリで買えるよ」
アプリ画面.pngを表示
このコーデ、全部アプリで買えるよ
・テロップはTikTok風のデザイン(白文字+黒縁など)にする。
13-15
「アプリのダウンロードはプロフのリンクから」
アプリアイコン.pngを中央に表示
ダウンロードはプロフのリンクから →
・最後の画面で、視聴者が次に行うべきアクション(プロフィールへの移動)を明確に示す。

制作要件

  • シーケンス設定は1080px × 1920px(9:16)にすること。
  • 広告の雰囲気に合う、アップテンポなBGMと効果音を自分で選定し、配置すること。
  • BGMのリズムに合わせて、複数のファッション写真が切り替わる「音ハメ」編集を行うこと。
  • 構成案の指示に従い、TikTokアプリ風のデザインのテロップを入れること。

制作手順

  1. TikTokのトレンドを参考に、著作権フリーのサイトでアップテンポなBGMを探し、ダウンロードします。
  2. Premiere Proで1080px × 1920pxの新規シーケンスを作成します。
  3. ダウンロードしたBGMと、提供されたナレーションをタイムラインに配置します。
  4. BGMのビートに合わせてマーカーを打ち、そのマーカーを目印にファッション写真フォルダの写真を次々と配置し、音ハメ編集を行います。
  5. 構成案の指示通りに、アプリ画面.pngとアプリアイコン.pngを配置します。
  6. エッセンシャルグラフィックスでTikTok風のテロップを作成し、ナレーションに合わせた内容を入力・配置します。
  7. 全体を再生して、リズム感や情報の伝わりやすさを確認後、H.264形式で書き出して完成です。
制作物をチェックしよう!
  • BGMのリズムと写真の切り替えがシンクロした、気持ちの良い「音ハメ」編集になっていますか?
  • 静止画にズームなどの動き(Ken Burnsエフェクト)を加え、単調に見えない工夫ができていますか?
  • 「これどこの服?→このアプリだよ!→ダウンロードしてね!」という短いストーリーが、視聴者に分かりやすく伝わりますか?
  • テロップのデザインや言葉遣いは、TikTokの文化に馴染んでいますか?
  • 全体を通して、作り込まれた「広告感」がなく、思わず見てしまうような楽しげな雰囲気に仕上がっていますか?
これで「【実践③】TikTok広告向け縦型動画制作」の解説を終わります。

お疲れさまでした!
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