案件獲得の全体戦略を作る
CHAPTER 1
案件獲得の全体戦略を作る
全3レッスン 仕組みの理解からスキルの棚卸し、初期の行動計画までを一気通貫で整理する ⏱ 所要時間:約35〜50分
CHAPTER 1
クラウドソーシングで案件を獲得する仕組み
LESSON 1-1 案件獲得の全体戦略を作る ⏱ 所要時間:約15〜20分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 募集から継続依頼までの一連の流れを説明できる
  • プロジェクト・コンペ・タスクという3つの受注形式の違いを説明できる
  • 自分がどのルートで案件獲得を進めていくかをイメージできる

クラウドソーシングでは、案件が見つかってから報酬を受け取るまでにいくつもの段階を踏みます。応募したのに返信がない、契約したのに何をすればいいかわからないという状態は、この段階の全体像を知らないまま個別の場面に対応しようとすることで起こりやすくなります。

このレッスンでは、募集から継続依頼までの流れを4つのフェーズに分けて確認し、あわせてプロジェクト・コンペ・タスクという3つの受注形式の役割を整理します。ここで全体像をつかんでおくと、次のレッスン以降で扱う個別の判断がどの場面の話なのかを迷わずに位置づけられるようになります。

募集から継続依頼までの全体の流れ

クラウドソーシングでの案件獲得は、募集・応募・選考・契約・仮払い・制作・納品・検収・評価・再依頼という10の工程で進みます。これらは次の4つのフェーズにまとめられます。

1
案件を探す(募集・応募・選考)

発注者が募集を出し、対応できると判断した案件に応募します。発注者は応募者の提案文・プロフィール・作品を見て選考し、依頼先を決めます。

2
契約して仕事を始める(契約・仮払い)

選考を通過すると契約を結び、発注者が報酬をクラウドソーシングサービスに預ける仮払いが行われます。仮払いの確認が取れてから制作に着手します。

3
制作して納品する(制作・納品・検収)

合意した内容にもとづいて制作を進め、完成したものを納品します。発注者が成果物を確認する検収を経て、仮払いされていた報酬が受注者に支払われます。

4
評価を受けて次につなげる(評価・再依頼)

検収後に発注者から評価を受け取ります。対応が良ければ、同じ発注者から再び依頼が届く再依頼につながることがあります。

✓ Point !
仮払いの仕組みを理解しておく

仮払いは、発注者が報酬を先にサービス側へ預け、検収完了後に受注者へ支払われる仕組みです。受注者は仮払いが完了したことを確認してから制作に着手すると、納品後に報酬が支払われないという事態を避けやすくなります。仮払い前に作業を進めるよう求められた場合は、応じずに仮払いの完了を待つようにしましょう。

この4フェーズの流れは、CrowdWorksとランサーズのどちらでも共通しています。サービスごとに画面の呼び方や細かい操作は異なりますが、募集から再依頼までの段階そのものは同じ構造で進みます。

Q
確認クイズ
契約が決まった直後、受注者が確認しておくべきことはどれか?
正解です!
仮払いは発注者が報酬をサービス側へ預ける仕組みです。完了を確認してから制作に着手すると、納品後に報酬が支払われないという事態を避けやすくなります。
惜しい!
正解はBです。契約直後にまず確認すべきなのは仮払いの完了です。仮払い前に作業を求められても応じず、完了を待ってから制作を始めましょう。

プロジェクト・コンペ・タスクという3つの受注形式

クラウドソーシングの案件には、報酬が発生するタイミングや進め方が異なる3つの受注形式があります。それぞれの特徴を整理しておくと、募集を見たときにどの形式で進む案件かをすぐに判断できます。

受注形式特徴向いている場面
プロジェクト方式発注者と契約を結び、合意した成果物に対して報酬を受け取る形式です。仮払いのあとに制作へ進みます。継続依頼や単価向上につなげたい案件
コンペ方式複数の応募者が制作物を提出し、採用された1人だけに報酬が発生する形式です。不採用の場合は報酬がありません。通常応募で獲得できないときの補助的な選択肢
タスク方式あらかじめ決まった単価で、簡易な作業をこなす形式です。1件あたりの作業時間は短く、単価も低めになりやすくなっています。クラウドソーシングの操作に慣れる初期段階

本教材ではこのあと、プロジェクト方式を中心に案件選びと提案の進め方を扱います。プロジェクト方式は契約後に仮払いが確定するため、実績づくりから継続依頼、単価向上までの一連の流れを組み立てやすい形式です。コンペ方式は本教材の範囲では基本の進め方としては扱わず、通常の応募で結果が出にくいときの補助的な選択肢として、巻末の補足コラムで確認事項をまとめています。

Q
確認クイズ
コンペ方式の特徴として正しいものはどれか?
正解です!
コンペ方式は、複数の応募者が制作物を提出し、採用された1人だけに報酬が発生する形式です。不採用の場合は制作にかけた時間に対して報酬が発生しません。
惜しい!
正解はCです。コンペ方式は採用された1人だけに報酬が発生します。契約後の仮払いはプロジェクト方式の特徴、簡易な作業が中心なのはタスク方式の特徴です。

自分の進み方をイメージしよう

ここまで確認した4フェーズの流れと3つの受注形式は、このあとの章でそれぞれ具体的に確認します。次のレッスン1-2では、自分が学んだスキルをどの案件種別へ変換できるかを整理します。第2章では案件選びと提案文の作り方、第3章では納品後の評価から継続依頼につなげる進め方を扱います。

全体の流れを先に知っておくことで、それぞれのレッスンで扱う内容が案件獲得のどの段階に対応する話なのかを見失わずに学習を進められます。

SUMMARY
  1. 案件獲得は案件を探す→契約して仕事を始める→制作して納品する→評価を受けて次につなげるの4フェーズで進む
  2. 仮払いが完了したことを確認してから制作に着手する
  3. 受注形式にはプロジェクト・コンペ・タスクの3つがあり、報酬発生のタイミングが異なる
  4. 本教材はプロジェクト方式を中心に扱い、コンペ方式は補助的な選択肢として補足コラムで確認する
CHECK
理解度チェック
案件獲得の4フェーズを順番に説明できるか?
案件を探す(募集・応募・選考)、契約して仕事を始める(契約・仮払い)、制作して納品する(制作・納品・検収)、評価を受けて次につなげる(評価・再依頼)の4フェーズです。
仮払いの仕組みと、確認すべきタイミングを説明できるか?
仮払いは発注者が報酬をサービス側へ先に預ける仕組みです。受注者は仮払いの完了を確認してから制作に着手します。
プロジェクト・コンペ・タスクの違いを説明できるか?
プロジェクトは契約後に仮払いを経て制作する形式、コンペは採用された1人だけに報酬が発生する形式、タスクは決まった単価で簡易な作業をこなす形式です。
本教材がどの受注形式を中心に扱うか説明できるか?
本教材はプロジェクト方式を中心に扱います。コンペ方式は通常応募で結果が出にくいときの補助的な選択肢として、巻末の補足コラムで確認します。

CHAPTER 1
学習スキルを案件へ変換する
LESSON 1-2 案件獲得の全体戦略を作る ⏱ 所要時間:約10〜15分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 学んだスキルを案件獲得の材料として棚卸しできる
  • 最初に小さな案件から実績を作る理由を説明できる
  • 自分が狙う案件種別と対応範囲を決められる

WEBCOACHでスキルを学び終えた段階では、自分に何ができるのかが漠然としたままになっている人が多いです。学んだ内容をそのまま案件応募につなげるには、自分のスキル・ツール・対応範囲を具体的な言葉に変換しておく必要があります。

このレッスンでは、案件獲得の材料になる5項目を棚卸しし、最初にどのような案件から挑戦するかを決めます。ここで整理した内容は、第2章の案件選びとプロフィール作成でそのまま使います。

学んだスキルを棚卸しする

案件へ応募する前に、次の5項目を自分の言葉で書き出しておきます。

案件獲得のために棚卸しする5項目
学んだスキル
どの工程を担当できるか(デザイン・実装・編集など)を具体的に書き出す
使用ツール
実際に操作した経験があるツール名を挙げる。案件募集で名指しされることが多い
制作可能範囲
どこからどこまでを1人で完成させられるかを明確にする
対応可能な納期
副業や学習と並行して、無理なく仕上げられる期間の目安を持っておく
提示できる作品
学習中に制作した作品の中から、案件に提示できるものを選んでおく

この5項目を言葉にしておくと、案件の募集文を読んだときに自分が対応できる案件かどうかをその場で判断できるようになります。棚卸しをしないまま応募を始めると、選考の途中で対応範囲外の作業を求められたり、納期に間に合わなかったりする原因になります。

Q
確認クイズ
案件へ応募する前の棚卸しに含めるべき項目はどれか?
正解です!
対応可能な納期は棚卸しの5項目の1つです。無理なく仕上げられる期間を把握しておくと、募集文を見た時点で対応できる案件かどうかを判断できます。
惜しい!
正解はBです。棚卸しの対象は学んだスキル・使用ツール・制作可能範囲・対応可能な納期・提示できる作品の5項目で、いずれも自分自身の状態を確認するものです。

最初は小さな案件から実績を作る

棚卸しが終わったら、最初にどのような案件へ応募するかを考えます。実績がまだない段階では、自分の対応範囲に確実に収まる小さな案件から挑戦するようにしましょう。

いきなり難易度や単価の高い案件へ応募すると、選考自体が通りにくいだけでなく、仮に受注できても要件どおりに仕上げきれず、評価を下げてしまう可能性があります。まずは小さな案件で1件の実績と1件の評価を作り、それを土台に次の案件へつなげていく順番のほうが、結果的に早く前へ進みます。

✓ Point !
実績ゼロの段階は対応範囲を狭く見積もる

棚卸しした制作可能範囲のうち、確実に完成させられる部分だけに絞って最初の案件を選びましょう。範囲を広く見積もって応募すると、対応しきれない工程が案件の途中で見つかりやすくなります。

最初の実績と評価ができると、その後の案件選びの選択肢が広がります。第3章では、納品後の評価をどう継続依頼につなげていくかを扱いますが、その前提として、まずここで1件目の実績を確実に作ることを優先しましょう。

Q
確認クイズ
実績がまだ1件もない受講生が最初に選ぶ案件として適切なのはどれか?
正解です!
自分の制作可能範囲に確実に収まる小さな案件であれば、要件どおりに仕上げきって1件目の実績と評価を作りやすくなります。
惜しい!
正解はBです。実績がない段階で難易度や単価の高い案件を選ぶと、選考が通りにくいうえ、受注できても仕上げきれず評価を下げる可能性があります。

棚卸しシートに記入しよう

ここまでの内容を使って、自分の棚卸し結果を記録しておきましょう。提出や合否判定はありません。

学んだスキル・使用ツール・制作可能範囲・対応可能な納期・提示できる作品を記入してください。

項目記入欄
学んだスキル
使用ツール
制作可能範囲
対応可能な納期
提示できる作品

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

SUMMARY
  1. 応募前に学んだスキル・使用ツール・制作可能範囲・対応可能な納期・提示できる作品を棚卸しする
  2. 棚卸しをしておくと、募集文を読んだ時点で対応できる案件かどうかを判断できる
  3. 実績がない段階では、確実に完成させられる小さな案件から挑戦する
  4. 1件目の実績と評価を作ることを、案件選びの最優先事項にする
CHECK
理解度チェック
棚卸しする5項目を答えられるか?
学んだスキル、使用ツール、制作可能範囲、対応可能な納期、提示できる作品の5項目です。
棚卸しをしておくとどのような効果があるか説明できるか?
募集文を読んだ時点で、自分が対応できる案件かどうかをその場で判断できるようになります。
実績がない段階でなぜ小さな案件から挑戦すべきか説明できるか?
難易度や単価の高い案件は選考が通りにくいうえ、受注できても要件どおりに仕上げきれず評価を下げる可能性があるためです。小さな案件で確実に実績と評価を作る方が、結果的に早く次へ進めます。

CHAPTER 1
行動量と改善の考え方
LESSON 1-3 案件獲得の全体戦略を作る ⏱ 所要時間:約10〜15分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 初期の応募数の目安を理解している
  • 結果に応じた改善方針を決められる
  • 第1章で整理した内容を自分の行動計画に落とし込める

棚卸しが終わり、最初に狙う案件のイメージができたら、次は実際にどれくらいの数を応募すればよいのかが気になるところです。案件獲得は1件応募して即決まるものではなく、一定の応募数を重ねながら結果を見て改善していく活動です。

このレッスンでは、初期段階の応募数の目安と、結果に応じてどう改善していくかの考え方を確認します。あわせて、第1章全体で押さえておきたい初期の優先順位を整理します。

初期の応募数の目安

実績や評価がまだ少ない初期段階では、応募に対する通過率はおおむね5〜10%程度、1件の受注につながるまでに10〜20件程度の応募を重ねることが目安になります。

! 注意
この目安は保証値ではありません

応募数や通過率の目安は、行動計画を立てるための参考値です。案件獲得を保証するものではなく、結果はスキル・制作実績・提案内容・案件条件・競争状況・時期などによって変動します。応募数を重ねれば必ず案件が決まる、という基準としては使わないようにしましょう。

この目安を知っておく意味は、1件や2件の不採用で落ち込んで応募を止めてしまわないようにすることにあります。10〜20件という数字を先に知っておけば、数件の不採用は想定の範囲内だと捉えられ、応募を継続しやすくなります。

Q
確認クイズ
初期段階の応募数の目安についての説明として正しいものはどれか?
正解です!
応募数・通過率の目安は行動計画を立てるための参考値です。結果はスキルや案件条件、時期などによって変動するため、保証値として扱いません。
惜しい!
正解はBです。応募数の目安は保証値ではなく、行動計画を立てるための参考線として使います。数件の不採用は想定の範囲内と捉え、応募を続けましょう。

実績とともに変化していく改善の考え方

初期の応募数の目安は、実績・評価・提案の質が積み上がるにつれて変化していく可能性があります。プロフィールに掲載できる実績が増え、発注者からの評価が集まり、案件ごとに提案文を最適化できるようになると、同じ応募数でも通過率が変わっていくことがあります。

そのため、初期段階の数字を絶対的な基準として固定するのではなく、応募数・通過率・提案の質を振り返りながら、自分の状況に応じて改善していく姿勢が大切です。次の第2章では、案件選びとプロフィール、提案文をそれぞれ最適化する方法を扱い、第3章では、納品後の評価をもとに何を改善すべきかを判断する方法を扱います。

Q
確認クイズ
実績や評価が積み上がってきたときの考え方として適切なのはどれか?
正解です!
実績・評価・提案の質が積み上がると通過率が変わっていくことがあります。初期の目安を固定せず、状況に応じて振り返り、改善していく姿勢が大切です。
惜しい!
正解はCです。初期の応募数の目安は固定の基準ではありません。応募数・通過率・提案の質を振り返りながら改善していきましょう。

初期の優先順位

第1章で確認してきた内容をふまえ、初期段階で意識しておきたい優先順位を整理すると、次の5ステップになります。

1
最初の実績を作る

対応範囲に確実に収まる小さな案件を選び、1件目の実績を確実に完成させます。

2
適切に完了して高評価を得る

納期と要件を守り、検収がスムーズに進む形で納品し、発注者から高い評価を受け取ります。

3
同種案件の獲得可能性を高める

得られた実績と評価をプロフィールに反映し、同じ種別の案件に応募したときの通過率を高めます。

4
単発から継続・追加依頼へつなげる

納品後の対応を通じて信頼を積み重ね、同じ発注者からの継続依頼や追加提案につなげます。

5
徐々に単価と難易度を上げる

実績と評価が積み上がった段階で、対応範囲や単価を段階的に引き上げていきます。

この5ステップは順番が重要です。実績も評価もない段階で単価や難易度の高い案件を狙うと、選考自体が通りにくいだけでなく、無理に受注できても評価を落とすリスクがあります。まずは1と2にあたる実績作りと高評価の獲得に集中しましょう。

自分の行動計画シートに記入しよう

ここまでの内容を使って、自分の初期の行動計画を記録しておきましょう。提出や合否判定はありません。

狙う案件・初期の応募数目標・今どの優先順位のステップにいるかを記入してください。

項目記入欄
最初に狙う案件
初期の応募数目標
今どの優先順位のステップか
応募がうまくいかないときに見直す項目

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

SUMMARY
  1. 初期の応募数は通過率5〜10%、1件獲得に10〜20件程度が目安(保証値ではない)
  2. 実績・評価・提案の質が積み上がると、目安の数字は変化していく
  3. 初期の優先順位は実績を作る→高評価を得る→同種案件の獲得可能性を高める→継続依頼へつなげる→単価と難易度を上げるの順
  4. 実績・評価がない段階では、単価や難易度の高い案件より1と2を優先する
CHECK
理解度チェック
初期の応募数の目安と、それが保証値ではない理由を説明できるか?
通過率5〜10%、1件獲得に10〜20件程度の応募が目安です。結果はスキルや案件条件、競争状況、時期などによって変動するため保証値ではありません。
実績が積み上がると応募数の目安がどう変化しうるか説明できるか?
実績・評価・提案の質が積み上がるほど、同じ応募数でも通過率が変わっていく可能性があります。数字を固定せず、状況に応じて振り返ることが大切です。
初期の優先順位5ステップを順番に答えられるか?
最初の実績を作る、適切に完了して高評価を得る、同種案件の獲得可能性を高める、単発から継続・追加依頼へつなげる、徐々に単価と難易度を上げる、の5ステップです。