評価・継続・単価向上へつなげる
CHAPTER 3
評価・継続・単価向上へつなげる
全4レッスン 高評価につながる進行から継続提案、原因改善、案件応募計画の完成までを一気通貫で整理する ⏱ 所要時間:約50〜70分
CHAPTER 3
高評価につながる進行と納品
LESSON 3-1 評価・継続・単価向上へつなげる ⏱ 所要時間:約15〜20分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 契約から評価までの一連の行動を説明できる
  • 検収がスムーズに進む納品の仕方を説明できる
  • 修正対応で気をつけるべき点を説明できる

案件を受注してから評価を受け取るまでの進め方は、そのまま発注者からの信頼につながります。制作の質が同じでも、進行中のやり取りや納品の仕方によって、受け取る評価は変わります。

このレッスンでは、契約から評価までの行動を8つのステップに分けて確認します。第2章までで案件を獲得できたら、このレッスンの内容にそって進行しましょう。

契約から評価までの8ステップ

契約が決まったあと、高評価につなげるためには次の8ステップを意識します。

1
条件合意

仕事内容・納期・修正回数・金額など、契約前に確認した条件を発注者とあらためてすり合わせます。

2
仮払い確認後の着手

仮払いが完了したことを確認してから制作に着手します。

3
早い返信

発注者からのメッセージには、プロフィールに記載した目安の時間内で返信します。

4
進捗共有

制作の途中経過を、聞かれる前に自分から発注者へ伝えます。

5
中間確認

完成させきる前に方向性を確認し、大きな認識ズレを納品前に解消します。

6
納期順守とデータ整理

合意した納期を守り、納品用のデータをわかりやすく整理しておきます。

7
検収しやすい納品

ファイル名や形式を発注者が確認しやすい状態にそろえて納品します。

8
修正対応

合意した回数・範囲内の修正依頼に、期日内で対応します。

✓ Point !
進捗共有は聞かれる前に自分から

発注者から進捗を尋ねられてから返答すると、進行を管理できていない印象を与えます。中間確認のタイミングであわせて進捗を共有しておくと、発注者は安心して納品を待てるようになり、検収もスムーズに進みやすくなります。

この8ステップに共通しているのは、発注者が不安に感じる場面を先回りして減らすという考え方です。返信の速さも、進捗共有も、検収しやすい納品も、すべて発注者側の負担を減らす行動であり、その積み重ねが高評価につながります。

Q
確認クイズ
制作の途中経過について、適切な対応はどれか?
正解です!
進捗は聞かれる前に自分から共有します。発注者が不安に感じる前に情報を伝えることが、高評価につながる進行の基本です。
惜しい!
正解はBです。発注者から尋ねられる前に自分から進捗を共有すると、発注者は安心して納品を待つことができます。
Q
確認クイズ
検収しやすい納品を意識した対応はどれか?
正解です!
発注者が確認しやすいファイル名・形式にそろえることが、検収しやすい納品につながります。合意した納品形式を守ることも同様に重要です。
惜しい!
正解はBです。作業用のファイル名のまま納品したり、合意していない形式で納品したりすると、発注者の検収の手間が増えてしまいます。
SUMMARY
  1. 契約後は条件合意→仮払い確認後の着手→早い返信→進捗共有→中間確認→納期順守とデータ整理→検収しやすい納品→修正対応の8ステップで進める
  2. 進捗は発注者から聞かれる前に自分から共有する
  3. ファイル名・形式を整え、検収しやすい状態で納品する
  4. これらの行動の積み重ねが、発注者からの高評価につながる
CHECK
理解度チェック
契約から評価までの8ステップを順番に説明できるか?
条件合意、仮払い確認後の着手、早い返信、進捗共有、中間確認、納期順守とデータ整理、検収しやすい納品、修正対応の8ステップです。
なぜ進捗共有を発注者から聞かれる前に行うべきか説明できるか?
聞かれてから答えると進行管理ができていない印象を与えるためです。先に共有することで発注者は安心して納品を待つことができます。
検収しやすい納品とはどのような対応か説明できるか?
合意した納品形式にそろえ、ファイル名も発注者が確認しやすい状態にして納品することです。

CHAPTER 3
単発を継続・追加依頼へつなげる
LESSON 3-2 評価・継続・単価向上へつなげる ⏱ 所要時間:約10〜15分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 継続提案の基本形を説明できる
  • 相手の次の課題に沿った継続提案ができる
  • 押し売りにならない提案の判断基準を説明できる

前のレッスンで確認した進行と納品を経て高評価を得られたら、そこで終わりにせず、同じ発注者からの継続依頼や追加提案につなげます。新しい発注者を探すよりも、すでに信頼関係がある発注者から継続して依頼を受けるほうが、案件獲得の負担は小さくなります。

このレッスンでは、継続提案の基本形と具体例、そして押し売りにならないための判断基準を確認します。

継続提案の基本形

納品後の継続提案は、次の3つの要素で組み立てます。

1
今後も対応可能と伝える

納品後のメッセージで、同様の依頼に今後も対応できることを伝えます。

2
次回予定を確認する

発注者に今後の制作予定があるかどうかを尋ね、継続依頼の可能性を確認します。

3
関連制作を提案する

今回の成果物から発展できる制作物を、発注者の状況に沿って具体的に提案します。

この3つを納品と同じタイミングで伝えると、発注者はあらためて依頼先を探す手間なく、そのまま次の依頼を出せる状態になります。継続提案は納品後にまとめて行うのではなく、納品時の一言として自然に添えるのが基本です。

Q
確認クイズ
継続提案を伝えるタイミングとして適切なのはどれか?
正解です!
継続提案は、納品時のメッセージに自然な一言として添えるのが基本です。発注者はそのまま次の依頼を出しやすくなります。
惜しい!
正解はBです。納品と同じタイミングで伝えることで、発注者があらためて依頼先を探す手間がなくなります。

継続提案の例

関連制作の提案は、今回の制作物から発展できる内容を選びます。制作物の種類ごとに、次のような提案例があります。

今回の制作物継続提案の例
バナー同じデザインを別サイズへ展開する提案
SNSフィード投稿単発の投稿を継続シリーズとして続ける提案
LPデザイン公開後の反応を踏まえたLP改善の提案
ショート動画1本の完成後、継続的な動画量産の提案
ホームページ公開後の更新・運用を継続的に担当する提案

いずれの例も、発注者がすでに感じている次の課題を先取りして提案している点が共通しています。バナー別サイズやLP改善のように、発注者自身は「次はどうしよう」と考え始めている場合が多く、そこに具体的な提案を添えると、あらためて募集をかける手間を省ける相手として認識されやすくなります。

押し売りをしない判断基準

継続提案は有効な行動ですが、発注者の状況を無視して繰り返し提案すると、かえって印象を悪くします。次の基準を意識しましょう。

✓ Point !
提案は1回にとどめ、反応を尊重する

継続提案は納品時に1回添えれば十分です。発注者から明確な返答がない場合、同じ提案を繰り返し送るのは避けましょう。発注者が今後の予定を伝えていない、または今回限りと明言している場合は、それ以上の提案を控えます。

継続提案が押し売りになりやすいのは、発注者の状況を確認せずに一方的な提案を重ねてしまう場合です。今回の成果物と発注者の状況から自然に発展できる提案だけを、納品時に1度伝えるという範囲を守りましょう。

Q
確認クイズ
継続提案をしたあと、発注者から返答がなかった。適切な対応はどれか?
正解です!
返答がない場合は、それ以上の提案を控えて発注者の判断を尊重します。繰り返しの提案は押し売りとして受け取られやすくなります。
惜しい!
正解はBです。継続提案は納品時に1回伝えれば十分で、反応がない場合はそれ以上重ねずに発注者の判断を尊重します。
SUMMARY
  1. 継続提案は今後も対応可能と伝える・次回予定を確認する・関連制作を提案するの3要素で組み立てる
  2. 提案は納品時のメッセージに自然な一言として添える
  3. 継続提案の内容は、今回の制作物から発展できる関連制作を選ぶ
  4. 提案は1回にとどめ、反応がなければそれ以上は重ねず発注者の判断を尊重する
CHECK
理解度チェック
継続提案の基本形3要素を答えられるか?
今後も対応可能と伝える、次回予定を確認する、関連制作を提案する、の3つです。
継続提案を伝える適切なタイミングを説明できるか?
納品時のメッセージに自然な一言として添えるタイミングです。数週間後にあらためて連絡するのではありません。
押し売りにならないための判断基準を説明できるか?
提案は納品時に1回にとどめ、発注者から返答がない場合はそれ以上重ねず、発注者の判断を尊重します。

CHAPTER 3
受注できない原因を改善する
LESSON 3-3 評価・継続・単価向上へつなげる ⏱ 所要時間:約10〜15分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 受注できない原因を切り分ける9項目を挙げられる
  • 結果から見直す項目を選べる
  • 1項目ずつ改善する進め方を説明できる

応募を重ねても選考が通らない状態が続くと、何を直せばよいのかわからないまま焦りが先に立ちやすくなります。原因は1つとは限らず、複数の要素が絡み合っていることも多いため、まずは原因の候補を切り分けて考える必要があります。

このレッスンでは、受注できない原因を切り分けるための9項目と、それをどう改善につなげるかの考え方を確認します。

切り分ける9項目

受注できない状態が続いたら、次の9項目のどこに当てはまるかを確認します。

受注できない原因を切り分ける9項目
応募数
そもそも初期の目安である10〜20件に達しているか
案件適合
自分の対応範囲に収まる案件を選べているか
競争率
提案数がすでに多い案件ばかりに応募していないか
作品一致度
案件の種別と提示している作品の傾向が合っているか
プロフィール
構成6要素が過不足なく書けているか
提案の具体性
依頼理解・選ぶ理由に案件固有の内容が入っているか
金額
相場から大きく外れた金額を提示していないか
納期
発注者の希望納期に対して現実的な提案ができているか
返信速度
選考中のメッセージに早く返信できているか

これらの項目は、これまでの章で確認してきた内容と対応しています。応募数と改善の考え方は第1章、案件適合・競争率・金額は第2章の案件選び、作品一致度・プロフィール・提案の具体性は第2章のプロフィールと提案文、納期・返信速度は第3章の進行に関わる項目です。

Q
確認クイズ
提案文を送っても選考の通過率が低い場合に確認すべき項目として適切なのはどれか?
正解です!
提案の具体性は、切り分ける9項目の1つです。全文コピペになっていないか、案件固有の内容が入っているかを確認しましょう。
惜しい!
正解はBです。切り分ける9項目は、応募数・案件適合・競争率・作品一致度・プロフィール・提案の具体性・金額・納期・返信速度という、自分自身の状態に関わる項目です。

1項目ずつ改善する考え方

9項目を確認したら、そのすべてを一度に見直すのではなく、最も可能性が高いと思われる項目から1つずつ改善します。

✓ Point !
同じ提案を送り続けない

選考が通らない原因が特定できないまま、同じプロフィール・同じ提案文で応募を繰り返すと、何を直せば結果が変わるのかがわからないままになります。1項目を変えたら応募結果の変化を確認し、変化が見られなければ次の項目を見直すという順番で進めましょう。

複数の項目を同時に変えてしまうと、結果が改善しても何が効いたのかがわからず、次の改善にいかせません。応募数が目安に届いていないなら、まず応募数を増やすことを優先し、目安に届いているのに通過率が低いなら、プロフィールや提案の具体性を見直すというように、状況に応じて優先順位をつけましょう。

Q
確認クイズ
受注できない原因を改善する進め方として適切なのはどれか?
正解です!
1項目ずつ変えて結果の変化を確認すると、何が効いたのかを把握しながら改善を進められます。
惜しい!
正解はBです。複数項目を同時に変えると、何が結果に影響したのかがわからなくなります。1項目ずつ進めましょう。

診断ワークシートに記入しよう

ここまでの内容を使って、今の自分がどの項目を優先して見直すべきかを記録しておきましょう。提出や合否判定はありません。

9項目のうち、特に気になる項目とその理由を記入してください。

項目記入欄
現在の応募数・通過率
最も可能性が高いと思う項目
その項目をどう改善するか
改善後に確認すること

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

SUMMARY
  1. 受注できない原因は応募数・案件適合・競争率・作品一致度・プロフィール・提案の具体性・金額・納期・返信速度の9項目に切り分けて確認する
  2. 9項目は第1〜3章で確認してきた内容にそれぞれ対応している
  3. 複数項目を同時に変えず、1項目ずつ改善して結果の変化を確認する
  4. 状況に応じて、可能性が高い項目から優先的に見直す
CHECK
理解度チェック
受注できない原因を切り分ける9項目を答えられるか?
応募数、案件適合、競争率、作品一致度、プロフィール、提案の具体性、金額、納期、返信速度の9項目です。
なぜ1項目ずつ改善すべきか説明できるか?
複数項目を同時に変えると、結果が変わっても何が効いたのかがわからず、次の改善にいかせないためです。
優先して見直す項目をどう判断するか説明できるか?
応募数が目安に届いていなければ応募数を優先し、目安に届いているのに通過率が低ければプロフィールや提案の具体性を優先するというように、状況に応じて判断します。

CHAPTER 3
自分用の案件応募計画を作る
LESSON 3-4 評価・継続・単価向上へつなげる ⏱ 所要時間:約15〜20分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 案件応募計画に含める項目を説明できる
  • 実践開始に必要な自分用の計画を完成できる

ここまでの3章で、案件獲得の仕組み、案件選びとプロフィール・提案文、納品後の評価から継続・単価向上までの考え方を確認してきました。このレッスンでは、それらの内容を1つの計画にまとめ、実践を始めるための土台を完成させます。

この計画は、この教材の完了成果物です。書き終えたら、サービス別攻略(CrowdWorks攻略またはランサーズ攻略)に進み、実際の応募を始めましょう。

計画に含める10項目

案件応募計画には、次の10項目を含めます。

案件応募計画に含める10項目
狙う案件
第1章で棚卸しした対応範囲にもとづく、最初に狙う案件種別
価格帯
実効時給の考え方をもとにした、応募する価格帯の目安
避ける条件
仮払い前作業・直接取引など、応募前に見送ると決めている条件
確認項目
募集文を読むときに必ず確認する項目
応募数目安
初期段階で目標とする応募件数
プロフィール・提案方針
プロフィールで伝える内容と、提案文で意識する構成
未受注時の見直し
結果が出ないときに最初に見直す項目
初実績後の行動
1件目の実績ができたあとに取り組む行動
継続提案
納品時にどのような継続提案を添えるか
単価を上げる条件
単価や難易度を引き上げてよいと判断する条件

この10項目は、第1章から第3章までで確認してきた内容をそのまま並べたものです。新しく考える必要はなく、これまでのレッスンで書き出したワークシートの内容を、1つの計画として整理し直す作業になります。

記入例

バナー制作を学んだ受講生を例にすると、案件応募計画は次のような内容になります。

項目記入例
狙う案件SNS広告バナー1点の制作
価格帯3,000〜10,000円程度の範囲で、実効時給1,000円を下回らない案件
避ける条件仮払い前の試作提出、直接取引への誘導
応募数目安まず10件応募し、結果を見て見直す
未受注時の見直しまず提案文の依頼理解・選ぶ理由の具体性を見直す

すべての項目を厳密に埋めきる必要はなく、今の時点でわかる範囲で構いません。実際に応募を始めてから、結果に応じて内容を更新していくことを前提にした計画です。

案件応募計画シートに記入しよう

ここまでの内容とこれまでのレッスンのワークシートを参考に、自分用の案件応募計画を完成させましょう。

10項目にそって記入してください。

項目記入欄
狙う案件
価格帯
避ける条件
確認項目
応募数目安
プロフィール・提案方針
未受注時の見直し
初実績後の行動
継続提案
単価を上げる条件

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

Q
確認クイズ
案件応募計画シートに記入する内容として適切なのはどれか?
正解です!
案件応募計画は、第1〜3章のワークシートで整理してきた内容を1つにまとめたものです。新しく考える必要はありません。
惜しい!
正解はBです。ここまでのワークシートの内容を整理し直すことが、案件応募計画を完成させる作業になります。
Q
確認クイズ
案件応募計画シートをすべて埋めきれなかった場合の対応として適切なのはどれか?
正解です!
案件応募計画は、今わかる範囲で記入し、実際に応募を始めてから結果に応じて更新していく前提のものです。
惜しい!
正解はBです。すべてを厳密に埋めきる必要はなく、応募を始めながら内容を更新していきましょう。
SUMMARY
  1. 案件応募計画には狙う案件・価格帯・避ける条件・確認項目・応募数目安・プロフィール提案方針・未受注時の見直し・初実績後の行動・継続提案・単価を上げる条件の10項目を含める
  2. 10項目は第1〜3章の内容をそのまま整理し直したもの
  3. 今わかる範囲で記入し、応募を始めながら更新していく
  4. 計画が完成したら、サービス別攻略に進んで実際の応募を始める
CHECK
理解度チェック
案件応募計画に含める10項目を答えられるか?
狙う案件、価格帯、避ける条件、確認項目、応募数目安、プロフィール・提案方針、未受注時の見直し、初実績後の行動、継続提案、単価を上げる条件の10項目です。
この計画がこれまでの章とどう関係しているか説明できるか?
第1〜3章のレッスンで作成してきたワークシートの内容を、1つの計画として整理し直したものです。
計画を完成させたあと何をすべきか説明できるか?
サービス別攻略(CrowdWorks攻略またはランサーズ攻略)に進み、実際の応募を始めます。

コラム
補足コラム:コンペ形式の使い方
COLUMN 01 ⏱ 所要時間:約5〜10分
コラム解説動画
GOAL
このコラムのゴール
  • コンペ形式が基本戦略ではなく補助的な選択肢であることを説明できる
  • コンペに参加する前に確認すべき項目を挙げられる

第1章では、クラウドソーシングの受注形式にプロジェクト・コンペ・タスクの3つがあることを確認しました。本教材はプロジェクト方式を中心に扱っていますが、通常の応募で結果が出にくいときの補助的な選択肢として、コンペ方式を使う場面もあります。このコラムでは、コンペに参加するときに押さえておきたい点をまとめます。

コンペ形式の位置づけと確認事項

コンペ形式は、複数の応募者が制作物を提出し、採用された1人だけに報酬が発生する形式です。不採用の場合は制作にかけた時間に対して報酬が発生しないため、基本戦略として使うのではなく、通常応募で獲得できない場合の補助的な選択肢として位置づけます。

! 注意
不採用時は報酬が発生しません

コンペは採用されなければ、制作にかけた工数に対する対価を得られません。参加する場合は、あらかじめ制作工数の上限を自分で決めてから取りかかりましょう。上限を決めずに取り組むと、不採用が続いたときの負担が大きくなります。

参加を決めたら、次の項目を確認してから制作に取りかかります。

コンペ参加前に確認する項目
募集意図
発注者がコンペを通じて何を実現したいのかを募集文から読み取る
ターゲット
成果物が誰に向けたものかを確認する
過去採用傾向
同じ発注者の過去の採用作品があれば傾向を確認する
競合案
すでに提出されている他の応募者の案を確認する
修正条件
採用後の修正回数や範囲がどう定められているかを確認する

提出する案は、意図が一目で伝わる見せ方にし、制作意図の説明は短く添える程度にとどめます。採用可能性を上げようとして複数案を乱発すると、発注者の確認負担が増えるだけでなく、1案あたりの完成度が下がりやすくなります。

コンペ参加時に避けたい行動
制作工数の上限を決めずに参加する
不採用が続いたときに、かけた時間に見合う対価を得られないまま負担だけが増えます
採用可能性を上げようと複数案を乱発する
発注者の確認負担が増えるだけでなく、1案あたりの完成度が下がりやすくなります

また、不採用になった作品をポートフォリオへ掲載したい場合は、著作権や秘密保持、掲載条件を発注者やサービスの規約で確認してから掲載しましょう。コンペで提出した作品の権利の扱いは、通常の受注案件と条件が異なることがあります。

SUMMARY
  1. コンペ形式は基本戦略ではなく、通常応募で結果が出にくいときの補助的な選択肢
  2. 不採用時は報酬が発生しないため、制作工数の上限を決めてから参加する
  3. 参加前に募集意図・ターゲット・過去採用傾向・競合案・修正条件を確認する
  4. 不採用作品を掲載する場合は、権利・秘密保持・掲載条件を確認する
CHECK
理解度チェック
コンペ形式を本教材でどう位置づけているか説明できるか?
基本戦略ではなく、通常応募で獲得できない場合の補助的な選択肢として位置づけています。
コンペに参加する前に確認すべき項目を挙げられるか?
募集意図、ターゲット、過去採用傾向、競合案、修正条件の5項目です。