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目次
この章では、Photoshopにおける画像編集の基本単位であるレイヤーについて学びます。
画像や文字、図形データなどの複数のデザインパーツを組み合わせて一枚の合成画像を作成する際には最重要の概念となりますので、しっかりと学んでいきましょう。
画像や文字、図形データなどの複数のデザインパーツを組み合わせて一枚の合成画像を作成する際には最重要の概念となりますので、しっかりと学んでいきましょう。

【12-1】レイヤー
レイヤーとは?
・ レイヤーとは、複数の要素を個別に編集・管理できる機能です。1つのレイヤーは1枚の透明なシートのようなものです。
・ 各シートには異なる画像やテキスト、図形データ、効果などを追加することができます。
┗ このシートを重ねてひとつのイメージを完成させていくのが、Photoshopにおける画像作成の基本です。
・ この機能を活用することにより、各要素の色やサイズ、レイアウトや効果の設定が異なる複数のデザイン案を効率的に作成することができます。
┗ さらに、完成したイメージの修正も簡単に行うことができます。
・ 各シートには異なる画像やテキスト、図形データ、効果などを追加することができます。
┗ このシートを重ねてひとつのイメージを完成させていくのが、Photoshopにおける画像作成の基本です。
・ この機能を活用することにより、各要素の色やサイズ、レイアウトや効果の設定が異なる複数のデザイン案を効率的に作成することができます。
┗ さらに、完成したイメージの修正も簡単に行うことができます。
レイヤーのイメージとPhotoshopの操作画面上の表示
実施の画像とレイヤーの関係性
・真ん中の画像の場合について、Photoshopの操作画面上での表示は右の画像のようになっています。
・ レイヤーの重なり順は「レイヤーパネル」で確認することができます。
・ 各レイヤーは個別に編集することができます。
・ 各レイヤーは個別に編集することができます。
【12-2】レイヤーを操作してみよう
レイヤー操作画面の開き方
・ ダウンロードした「PS12章画像素材」フォルダの中から、「イルカ.jpg」をPhotoshopで開いて下さい。
※「2章 環境設定をしよう」を参考に、レイヤーパネルオプションの設定で、あらかじめサムネイルのサイズを大きくし、「レイヤー範囲のみを表示」の設定をしておくと操作がしやすくなります。
※「2章 環境設定をしよう」を参考に、レイヤーパネルオプションの設定で、あらかじめサムネイルのサイズを大きくし、「レイヤー範囲のみを表示」の設定をしておくと操作がしやすくなります。
「イルカ.jpg」を開く
・ 先ほど保存した「イルカ.jpg」開きます。
※レイヤーパネル以外のパネルは非表示にしてあります。
※レイヤーパネル以外のパネルは非表示にしてあります。
「背景」レイヤーとは
・ JPEGやPNGなどの未編集の画像データをPhotoshopで開くと、レイヤーパネルには「背景」レイヤーのみが表示されています。
・ この「背景」レイヤーはロックされているため、移動・変形・重なり順を変える・不透明度の設定などの、通常レイヤーに対して行える操作ができません。
・ この「背景」レイヤーはロックされているため、移動・変形・重なり順を変える・不透明度の設定などの、通常レイヤーに対して行える操作ができません。
「背景」レイヤーのロック解除
・「背景」レイヤーの鍵のアイコンをクリックすると、「レイヤー0」という名称の通常レイヤーに変換されます。(今回はロック解除する必要はありません)
イルカの画像に選択範囲を作成する
1. ツールパネルから「クイック選択ツール」を選びます。
2. 作業がしやすいようにズームツールで拡大表示してから、ドラッグで選択範囲を作成します。
※選択範囲が境界からはみ出してしまった場合はoption(Windowsはalt)キーで削除しながら選択します。
※選択範囲が境界からはみ出してしまった場合はoption(Windowsはalt)キーで削除しながら選択します。
3. 選択範囲が作成できたら、⌘+C(WindowsはCtrl+C)で選択範囲内のピクセルをコピーし、⌘+V(WindowsはCtrl+V)で同じドキュメントへペーストします。
・ 画像の見た目に変化はありませんが、レイヤーパネルを確認すると、コピーしたイルカが1枚のレイヤーとなり「背景」レイヤーの上に追加されています。このとき選択範囲は自然に解除されます。
・ このピクセル画像が含まれた編集可能なレイヤーのことを通常レイヤーといいます。
・ 画像の見た目に変化はありませんが、レイヤーパネルを確認すると、コピーしたイルカが1枚のレイヤーとなり「背景」レイヤーの上に追加されています。このとき選択範囲は自然に解除されます。
・ このピクセル画像が含まれた編集可能なレイヤーのことを通常レイヤーといいます。
レイヤーを移動する
1. ツールパネルから「移動ツール」を選んで下さい。
・「移動ツール」はレイヤーまたは画像の選択部分を移動するためのツールです。
・「移動ツール」はレイヤーまたは画像の選択部分を移動するためのツールです。
2. 画像を縮小表示して全体が見えるようにします。
・ ⌘+0(WindowsはCtrl+0)で簡単に画面サイズぴったりのサイズに調整されます。
・ ⌘+0(WindowsはCtrl+0)で簡単に画面サイズぴったりのサイズに調整されます。
🎨 自由選択とは
・「移動ツール」のオプションバーで「自動選択」にチェックを入れておくと、レイヤー画像を直接クリックで選択でき、ドラッグで移動できます。
・イルカのレイヤーをドラッグしてみましょう。
・イルカのレイヤーをドラッグしてみましょう。
バウンディングボックスの使い方
・ レイヤー画像の周囲に表示されている四角い枠をバウンディングボックスといいます。
・ 四つ角をドラッグするとサイズの変更ができます。
※「2章 環境設定をしよう」で解説した「従来の自由変形を使用」の設定がしてある場合は、shiftキーを押しながらドラッグすると縦横比が固定されます。
・ 四つ角をドラッグするとサイズの変更ができます。
※「2章 環境設定をしよう」で解説した「従来の自由変形を使用」の設定がしてある場合は、shiftキーを押しながらドラッグすると縦横比が固定されます。
バウンディングボックスが表示されていない場合
- 拡大・縮小したいレイヤーがレイヤーパネルで選択状態にあり、かつ移動ツールを選択しているにもかかわらずバウンディングボックスが表示されない場合は、オプションバーの歯車アイコンをクリックしてみて下さい。
- 「バウンディングボックスを表示」にチェックを入れれば表示されます。
レイヤーの移動コピー
- 移動ツールで移動した先にレイヤーの複製を作成することができます。
- その場合は、option(Windowsはalt)キーを押しながらドラッグします。
- この操作を移動コピーといいます。
- 移動コピーを終了するとき、マウスボタンを離してからキーを離します。
- この順序が逆がコピーされません。
レイヤーの変形
バウンディングボックスを使ったレイヤー画像の変形操作は、拡大・縮小以外に「回転」することもできます。
回転
・ バウンディングボックスの角にマウスを近づけていくと、両端が矢印の黒い回転のアイコンが表示されるポイントがあります。
・ そこから右か左へドラッグすると、レイヤー画像を回転させることができます。
・ そこから右か左へドラッグすると、レイヤー画像を回転させることができます。
その他のレイヤーの変形
・拡大・縮小、回転以外のレイヤーの変形操作は、「編集」メニューの「変形」から選んで行うことができます。
レイヤーの重なり順を変えてみよう
🎨 ゆがみ
🎨 多方向に伸縮
🎨遠近法
🎨水平方向に反転
🎨 垂直方向に反転
・ レイヤーパネルでレイヤーの重なり順を入れ替えることができます。
※「背景」レイヤーの重なり順を入れ替えることはできません。
※「背景」レイヤーの重なり順を入れ替えることはできません。
手順
1. イルカを移動して重ねる
・ 一番上のレイヤーのイルカを、移動ツールで一つ下のレイヤーのイルカの上に重なる位置まで移動します。
・ この二頭のイルカレイヤーの順番を入れ替えてみましょう。
・ 一番上のレイヤーのイルカを、移動ツールで一つ下のレイヤーのイルカの上に重なる位置まで移動します。
・ この二頭のイルカレイヤーの順番を入れ替えてみましょう。
2. レイヤーを移動する
・ 一番上のレイヤーをドラッグで下に移動します。
・ 入れ替えができるポイントでブルーのラインが表示されますので、そこで手を離します。
・ 一番上のレイヤーをドラッグで下に移動します。
・ 入れ替えができるポイントでブルーのラインが表示されますので、そこで手を離します。
3. レイヤーの重なり順が入れ替わりました。
レイヤーの不透明度を変えてみよう
・ 各レイヤーは透明度の設定ができます。
・ レイヤーパネルの「不透明度」に数値を%単位で入力するか、スライダーを使い設定します。
・ 0%で完全にレイヤーが透明になります。
・ レイヤーパネルの「不透明度」に数値を%単位で入力するか、スライダーを使い設定します。
・ 0%で完全にレイヤーが透明になります。
操作手順
- まずは透明度を設定したいレイヤーをレイヤーパネル上でクリックで選択します。
- レイヤーパネルの「不透明度」のボタンをクリックし、スライダーを表示させます。
- 三角のつまみを左右に動かして透明度を調節します。
レイヤーの削除
1. 削除するレイヤーをクリックで選択してから、レイヤーパネル右下のゴミ箱アイコンをクリックします。
2. レイヤーパネル右下のゴミ箱アイコンをクリックします。
3. レイヤーが削除されました。
レイヤーの操作演習
レイヤー操作の復習として、以下の合成画像を作成してみましょう。
マグカップの持ち手部分が絡み合っているように見える合成画像です。
完成画像
画像素材:マグカップ.png
「イメージ」メニューの「カンバスサイズ」でドキュメントを横方向に継ぎ足す
1. 「PS12章画像素材」フォルダの中から「マグカップ.png」を開きます。
・ この画像はすでに被写体が切り抜かれています。
・ この画像はすでに被写体が切り抜かれています。
2. 「イメージ」メニューから「カンバスサイズ」を選びます。
・ 「カンバスサイズ」は、ドキュメントの縦横サイズを変更する機能です。
・ 「カンバスサイズ」は、ドキュメントの縦横サイズを変更する機能です。
3. 「カンバスサイズ」ダイアログボックスが表示されます。
4. 幅を倍の4000pixelに設定します。
・ 基準位置を左上に設定しておくことで、右方向にドキュメントが継ぎ足されます。
・ 「OK」ボタンをクリックします。
・ 基準位置を左上に設定しておくことで、右方向にドキュメントが継ぎ足されます。
・ 「OK」ボタンをクリックします。
5. ドキュメントの横幅が倍になりました。
移動ツールでマグカップのレイヤー画像を移動コピーする
・移動ツールでマグカップのレイヤー画像を移動コピーします。
右のマグカップを水平方向に反転し、持ち手同士が重なる位置に調整する
1. 「編集」メニューの「変形」から「水平方向に反転」を選びます。
2. 移動ツールで持ち手同士が重なる位置に二つのマグカップの位置を調整します。
一番下のレイヤーを複製する
1. 「レイヤー」メニューから「レイヤーを複製」を選びます。
2. 「レイヤーを複製」ダイアログボックスの「OK」ボタンをクリックします。
複製したレイヤーを一番上に移動し、そのレイヤーを選択する
複製したレイヤーを一番上に移動し、選択します。
長方形選択ツールで、持ち手同士が重なっている部分(二箇所あるうちのどちらか一方)を囲み、deleteキーで消去する
1. ツールパネルから「長方形選択ツール」を選びます。持ち手が重なっている部分を囲むように選択範囲を作成します。
・ 一番上のレイヤーが選択されていることをレイヤーパネルで確認してからdeleteキーで消去します。
・ 一番上のレイヤーが選択されていることをレイヤーパネルで確認してからdeleteキーで消去します。
2. 持ち手が絡み合っているように見えます。
3. 以下が種明かしになります。
・ 右の画像のように、一番上のレイヤー画像のこの部分が消去されているため、レイヤーが三枚重なると持ち手が絡み合っているように見えます。
・ ⌘+D(WindowsはCtrl+D)で選択範囲を解除します。
・ 右の画像のように、一番上のレイヤー画像のこの部分が消去されているため、レイヤーが三枚重なると持ち手が絡み合っているように見えます。
・ ⌘+D(WindowsはCtrl+D)で選択範囲を解除します。
新規レイヤーを作成して一番下に移動し、塗りつぶしツールで塗りつぶす
1. レイヤーパネルの「新規レイヤーを作成」ボタンをクリックし、新規レイヤーを作成します。
・ そのレイヤーを一番下まで移動します。
・ そのレイヤーを一番下まで移動します。
2. 塗りつぶしツールで塗りつぶします。
・ 背景に色がついたら完成です。
・ 背景に色がついたら完成です。
これで「12章 レイヤーをつかってみよう」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。
次の章に進みましょう。