題材設定と前提条件
LP制作総合演習
題材設定と前提条件
LESSON 3 提供価値をLPの基準点に固定する ⏱ 目安時間:120分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 題材の4条件を満たす商品・サービスを自分で選定できる
  • 提供価値を、以降の全工程が立ち戻る一点として、一文で固定できる
  • 弱い提供価値の書き方と強い提供価値の書き方の違いを説明できる
  • 企画書の起点となる下書きを作成できる

このレッスンについて

目安の学習時間:10分

マーケティングで、あなたはすでにUSP・4Cの手順を学び、提供価値を一文で定義する練習をしています。
このレッスンでは、その知識をLP制作にどう生かすかを説明します。

提供価値の一文は、企画書を書く最初の作業であると同時に、後のLesson4〜12のすべての判断が立ち戻る基準点になります。
配色を決めるときも、ファーストビューを決めるときも、「この提供価値に合っているか」を毎回問い直すことになります。

題材を決める

目安の学習時間:15分

本課題では、制作するランディングページの題材(商品・サービス)を自分で決めます。
実務では商品・サービスと提供価値はクライアントから示されますが、本課題では自ら設定することで、以降の全工程を一貫して自分で検証できる構成にしています。

✓ Point !
この工程の位置づけ

この工程は演習の前提を整えるものであり、以降の工程がすべてこの選定を参照します。
思いつきで決めると、後のレッスンで「情報が足りない」「差別化を語れない」という壁にぶつかるため、次の3-2の条件を必ず先に確認してから決めてください。

題材の条件

目安の学習時間:10分

題材が自由でも、難易度を揃えるための制約が4つあります。

  1. コンバージョンが明確に定義できるサービスであること(購入・申込・問い合わせ・資料請求など、ユーザーに起こしてほしい行動が1つに絞れる)
  2. 対象顧客が「誰でも」でないこと
  3. 競合が1つ以上存在し、差別化を記述できること
  4. ランディングページ単体で完結する訴求であること(多階層のサイトを必要とする題材は不可)
条件満たさない例満たす例
コンバージョンの明確さ「地域の魅力を発信するLP」(行動が定まらない)「体験レッスンの予約」に一本化されたLP
対象顧客の絞り込み「すべての社会人向け」「平日夜に英語を学び直したい20〜30代の会社員」
競合の有無競合が存在しない架空の新規市場オンライン英会話・独学アプリなど比較対象がある市場
LP単体での完結会員マイページ・複数カテゴリの商品一覧が必要な題材単一プランへの申込に絞ったLP
Q
確認クイズ
題材の条件として正しいものはどれか。
正解です!
行動が1つに絞れないと、この後の情報設計・訴求設計のすべてで判断がぶれます。
惜しい!
正解はBです。
対象を広げすぎる、競合がいない、多階層が必要、はいずれも難易度を揃える条件に反します。

提供価値を、LP全体の基準点として固定する

目安の学習時間:35分

マーケティングで学んだ手順(USPを8つの候補観点から特定し、4Cで顧客視点から整理したうえで一文にする)を、選んだ題材に適用してください。手順自体の詳しい振り返りが必要な場合はマーケティングを読み返してください。

ここで重要なのは、提供価値の一文を、単なる作業の1ステップとして扱わないことです。この一文は、これから先のすべてのレッスンで参照される基準点になります。

参照されるLessonこの提供価値がどう使われるか
Lesson5 ペルソナ設計このペルソナに、なぜこの提供価値が刺さるのかを説明する根拠になる
Lesson6 カスタマージャーニーどの段階でこの提供価値を伝えるべきかを判断する基準になる
Lesson8 情報設計・ワイヤーフレームファーストビューに何を置くかを、この一文に立ち返って決める
Lesson9 デザインカンプ配色・書体がこの提供価値の印象と合っているかを確認する基準になる
Lesson12 最終提出全工程の判断が一本の線でつながっているかを確認する起点になる

提供価値の一文が曖昧だと、後続のすべてのレッスンで立ち戻る場所を失います。
このレッスンに時間をかける価値はここにあります。

弱い提供価値と強い提供価値

目安の学習時間:25分

同じ題材でも、提供価値の書き方によって、この先の判断のしやすさが大きく変わります。架空題材「オンライン語学レッスンのお試しプラン」で比較してみましょう。

弱い例強い例
「初心者でも安心して学べる、質の高いオンライン英会話レッスンです。」 「仕事終わりの短い時間しか取れない社会人が、通勤中の10分だけで、次の商談で使える1フレーズを確実に身につけられるレッスンです。」
「初心者でも安心」「質が高い」は、競合の多くも同じように名乗れる言葉です。
誰の、どんな状況の、どんな不安に応えるのかが書かれていません。
対象(仕事終わりの社会人)・状況(通勤中の10分)・具体的な成果(次の商談で使える1フレーズ)が明確です。

弱い例からは、ファーストビューの内容もCTAの文言も導き出せません。
強い例のように書けていれば、ファーストビューに何を置くべきか、CTAの文言をどう作るべきかが、このレッスンの時点である程度見えてきます。

観点弱い例に欠けているもの
対象「初心者」だけでは状況が見えない
状況いつ・どこで使うかの手がかりがない
成果レッスンを受けた結果、何ができるようになるかが書かれていない

このLP制作総合演習の企画書で評価されるのは、この「対象・状況・成果」が具体的に書かれているかどうかです。
手法の名前(USP・4C)を見出しに使う必要はありません。
一文の中にこの3点が入っているかどうかが、価値定義の質を決めます。

Q
確認クイズ
「対象・状況・成果」が具体的に書かれた提供価値の一文が重要な理由は何か。
正解です!
具体性のある一文は、この先のレッスンで何度も判断の根拠として使われます。
曖昧な一文では、後の判断がすべて「なんとなく」になってしまいます。
惜しい!
正解はBです。
文章の長さや手法名の有無は評価の本質ではありません。

演習|企画書の起点をドラフトする

目安の学習時間:25分

課題

自分の題材について、以下をドラフトとして書き出してください。

  • 選んだ題材(商品・サービス)と、3-2の4条件を満たしているかの確認
  • 提供価値の一文(3-4の「対象・状況・成果」を意識する)
  • 提供価値がなぜその対象に刺さるのか、USP・4Cのどの結論から導かれたか(1〜2行でよい)

位置づけ

ここで書いた内容は、Lesson7で1本の企画書にまとめる際に生かします。
Lesson4〜6で調査・ペルソナ・ジャーニーの検討を進めながら、必要に応じてこの提供価値の一文を練り直してかまいません。
むしろ、後のレッスンで「この提供価値のままで本当に良いか」を問い直すことが望ましい進め方です。

SUMMARY
  1. 提供価値の定義手順自体はマーケティングで学習済み。このレッスンはその結論をLP制作にどう使うかに焦点を当てる
  2. 題材の4条件:コンバージョンの明確さ/対象の絞り込み/競合の存在/LP単体での完結
  3. 提供価値の一文は、以降のすべてのレッスン(ペルソナ・ジャーニー・情報設計・デザイン・最終提出)が立ち戻る基準点になる
  4. 強い提供価値には「対象・状況・成果」が具体的に書かれている。手法名を見出しに使う必要はない
  5. このレッスンの成果物は提出物ではなく、Lesson7で企画書としてまとめる際の下書き材料
CHECK
理解度チェック
題材の4条件は何か?
コンバージョンが明確に定義できること/対象顧客が「誰でも」でないこと/競合が1つ以上存在すること/LP単体で完結する訴求であること
提供価値の一文が、なぜ「基準点」と呼ばれるのか?
ペルソナ設計・情報設計・デザイン・最終提出まで、以降のすべてのレッスンの判断がこの一文に立ち戻って行われるため
強い提供価値の一文に含まれるべき3要素は何か?
対象・状況・成果
このレッスンの演習で作るものは、運営への提出物か?
提出物ではない。
Lesson7で企画書としてまとめる際の下書き材料である