市場・競合調査
LP制作総合演習
市場・競合調査
LESSON 4 3C・STPの結論を競合LPで検証する ⏱ 目安時間:180分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 3C・STPの結論を、競合LPの観察と突き合わせて検証できる
  • 競合LPを構造的に観察し、自分のLPとの差別化点を具体的に言語化できる
  • 対象顧客の認知段階を1つに絞り、その段階に応じてLPの重心を判断できる
  • 差別化の方向性を、根拠つきで企画書に書ける形で結論づけられる

このレッスンについて

目安の学習時間:10分

3C分析・STP分析の手順は、マーケティングですでに学習しています。
このレッスンでは、その知識をLP制作にどう生かすかを説明します。

このレッスンのテーマは、3C・STPで導いた結論を、実在する競合LPと突き合わせて検証し、自分のLPの差別化にそのまま使える形に仕上げることです。
分析は机上で終わらせず、実物のLPを見ることで初めて解像度が上がります。

3C・STPの結論を振り返る

目安の学習時間:20分

Lesson3で固定した提供価値の一文を手元に置いたまま、マーケティングの手順で3C分析・STP分析を行ってください(すでに実施済みであれば、その結果を見直してください)。

このとき、次の問いを必ず自分に投げかけてください。

✓ Point !
必ず投げかける問い

「この分析結果は、提供価値の一文と矛盾していないか」

矛盾は、3つのパターンで起こりやすいので確認してください。

矛盾のパターン
顧客像のずれ提供価値は「仕事終わりの社会人」なのに、3Cの顧客分析は「学生層」を扱っている
競合の見立てのずれ提供価値は「価格の手頃さ」で差別化するはずなのに、3Cの競合分析で価格帯の比較をしていない
ポジショニングのずれSTPで「初心者向け」にポジショニングしたのに、提供価値の文面は上級者向けの専門用語で書かれている

架空題材「オンライン語学レッスンのお試しプラン」で、提供価値を「仕事終わりの社会人が通勤中の10分で学べる」としたなら、3Cの顧客分析でも「フルタイム勤務で学習時間が取りにくい層」を扱っている必要があります。
ここで学生向けの分析結果が出てきたら、提供価値と3Cのどちらかが的を外しています。

✓ Point !
矛盾に気づいたときの判断基準

矛盾に気づいたら、どちらを直すべきかを機械的に決めるのではなく、どちらの記述がより根拠に基づいているかで判断してください。
3-2の題材条件に立ち返って考えると、判断しやすくなります。

Q
確認クイズ
3C・STPの結論を見直す際に、必ず確認すべきことは何か。
正解です!
提供価値と3C・STPの結論がずれていると、この先の判断すべてに影響します。
惜しい!
正解はBです。
順番や社数の多さより、提供価値との整合性が重要です。

競合LPを実際に観察する

目安の学習時間:60分

3C・STPは分析の枠組みですが、それだけでは「実際にどんなLPが世の中にあるか」は分かりません。
このレッスンでは、自分の題材と同じ市場の競合LPを最低2件、実際に開いて観察します。

観察する項目

項目見るポイント
ファーストビュー何が最初に目に入るか。何のサービスかが3秒で分かるか
訴求の順序どのセクションが、どの順で並んでいるか
CTAの位置・回数・文言どこに、何回、どんな言葉で設置されているか
掲載されている情報の種類価格・実績・利用者の声・FAQなど、何を載せているか
トンマナ配色・書体・写真の傾向

観察結果は表形式で記録してください。
架空題材「オンライン語学レッスンのお試しプラン」であれば、記録は次のような形になります。

項目競合A(大手オンライン英会話)競合B(独学アプリ)
ファーストビュー講師の顔写真と「ネイティブ講師○名在籍」アプリの操作画面のスクリーンショット
訴求の順序講師紹介→コース紹介→料金→申込機能紹介→料金プラン→ダウンロード
CTAの位置・回数3回(冒頭・中盤・末尾)2回(冒頭・末尾)
掲載情報講師実績・受講生の声・料金比較表機能一覧・使い方動画
トンマナ青系、信頼感重視明るい配色、手軽さ重視

このように埋めてみると、競合A・Bともに「学習の充実度」や「機能の豊富さ」を訴求しており、「忙しい人がどう続けられるか」という時間の使い方そのものには触れていない、という空白が見えてきます。
ここが自分のLPの機会になります。

✓ Point !
観察の目的を取り違えない

ここで気をつけたいのは、「良いところを真似する」ためではなく「自分がどこで差別化できるかを見つける」ために観察することです。
競合が触れていない情報、競合の訴求が弱い部分こそが、自分のLPの機会になります。
表を埋めるだけで終えず、「この2社が語っていないことは何か」を必ず言語化してから次に進んでください。

Q
確認クイズ
競合LPを観察する目的として最も適切なものはどれか。
正解です!
観察は模倣のためではなく、自分だけが打ち出せる差別化の手がかりを探すために行います。
惜しい!
正解はBです。
同じ土俵で同じ訴求をしても、選ばれる理由が生まれません。

対象顧客の認知段階を切り分ける

目安の学習時間:45分

マーケティングで学んだAIDMA(注意→関心→欲求→記憶→行動)を振り返ってください。
自分のLPが、この5段階のうちどの段階にいる相手に向けたものかを1つに決めます。

段階によって、LPが最優先で見せるべき情報は変わります。

段階相手の状態LPが最優先すべきこと
注意サービスの存在をまだ知らない「何をしてくれるサービスか」を最短で伝える
関心存在は知ったが詳しく知らない特徴・仕組みを分かりやすく説明する
欲求興味を持ち、必要性を検討中競合との違い、自分に合う理由を具体的に示す
記憶良さそうだと感じたが即決していない迷いを解消する情報(実績・保証・価格の明確さ)を厚くする
行動申込む直前まで来ている申込の手間を減らし、CTAを迷わず押せるようにする
✓ Point !
段階は1つに絞る

すべての段階に対応しようとすると、訴求が散ります。
どの段階に絞るかを決め、その根拠を書き出してください。

架空題材「オンライン語学レッスンのお試しプラン」で、来訪経路が「SNS広告を見て偶然たどり着いた」であれば、対象は「注意」に近い段階にいます。
この場合、LPの冒頭で講師の実績や料金プランの詳細をいきなり並べても、まだ関心すら持っていない相手には響きません。
「通勤中の10分で学べる」というシンプルな一言で存在に気づかせることを優先します。

一方、来訪経路が「複数のオンライン英会話を比較検討中に検索でたどり着いた」であれば、対象はすでに「欲求」の段階にいます。
この場合は、他社との違いを早い段階で明確に示す必要があります。

根拠は、4-2で観察した競合LPがどの段階を主に狙っているかとの比較でも構いません。
競合A・Bが「関心」「欲求」の段階を狙って講師実績や機能を並べているなら、自分は「注意」段階の、まだ検討すら始めていない層に向けて「時間がない」という悩みそのものに最初に触れる、という判断もあり得ます。

Q
確認クイズ
「注意」段階にいる相手に向けたLPで、冒頭に置くべき情報として適切なものはどれか。
正解です!
まだ存在すら知らない相手には、詳細な比較より先に「これは何か」を伝える必要があります。
惜しい!
正解はBです。
比較や特典は、興味を持った後の段階で効果を発揮する情報です。

差別化の方向性を結論づける

目安の学習時間:35分

ここまでの材料(3C・STPの結論、競合LP観察、認知段階の決定)を踏まえて、差別化の方向性を1〜2文で結論づけます。

弱い例強い例
「他社よりも質の高いレッスンを提供します。」 「競合の多くが『講師の質』を訴求する中、当サービスは『通勤中の10分で完結する設計』という、忙しい社会人の生活導線に入り込む切り口で差別化する。」
「質が高い」は競合も同じように主張できる言葉で、何をもって質が高いのかが分かりません。 競合が何を訴求しているかと、自分が何で対抗するかが対比の形で示されています。

差別化は、自分の強みを単独で語るのではなく、競合との対比の中で語られて初めて説得力を持ちます。

もう1つ注意したいのは、差別化の主張が裏付けのない誇張になっていないかです。
「業界No.1」「必ず上達する」のような、根拠を示せない断定的な表現は、実際にLPを公開する段階で問題になります。
差別化は「何と比べて、何が違うか」を具体的に書けば十分に説得力を持ちます。
誇張表現に頼る必要はありません。

Q
確認クイズ
説得力のある差別化の結論に必要な要素は何か。
正解です!
差別化は競合との対比があって初めて意味を持ちます。
単独の自己主張では、なぜ選ばれるべきかが伝わりません。
惜しい!
正解はBです。
強みの数よりも、競合との対比の中でどこに切り込むかが重要です。
断定的な誇張表現も避けるべきです。

演習|市場・競合調査の結論をまとめる

目安の学習時間:10分

課題

以下を書き出してください。

  • 3C・STP分析の結論(提供価値との矛盾がないか確認済みのもの)
  • 競合LP観察の記録(最低2件、4-2の項目に沿って)
  • 対象とする認知段階とその根拠
  • 差別化の方向性(4-4の「対比」を意識した1〜2文。誇張表現になっていないか確認済みのもの)

位置づけ

Lesson5・Lesson6でペルソナ・カスタマージャーニーを検討する中で、この差別化の方向性を見直すことになっても構いません。

SUMMARY
  1. 3C・STP分析の手順はマーケティングで学習済み。
    このレッスンはその結論を競合LPの実物観察と突き合わせて検証する
  2. 3C・STPと提供価値の矛盾は、顧客像・競合の見立て・ポジショニングの3パターンで起こりやすい
  3. 競合LP観察は模倣のためではなく、競合が触れていない機会を見つけるために行う
  4. 対象顧客の認知段階(AIDMA)を1つに絞る。
    段階によってLPが最優先すべき情報が変わる
  5. 差別化の方向性は、競合との対比の中で語られて初めて説得力を持つ。
    裏付けのない誇張表現は避ける
CHECK
理解度チェック
提供価値と3C・STPの結論がずれる、よくある3パターンは何か?
顧客像のずれ/競合の見立てのずれ/ポジショニングのずれです。
競合LPを観察する際に見るべき5つの項目は何か?
ファーストビュー/訴求の順序/CTAの位置・回数・文言/掲載されている情報の種類/トンマナです。
「注意」段階にいる相手に向けたLPが最優先すべきことは何か?
詳細な比較や特典よりも先に、「何をしてくれるサービスか」を最短で伝えることです。
説得力のある差別化の結論に必要な要素は何か?
競合が何を訴求しているかとの対比の中で、自社の切り口を具体的に示すことです。
裏付けのない誇張表現は避けます。