INDEX
目次
2章 実践!AI活用Instagram運用デモプロジェクト (PBL)
この章で到達できるゴール
- これまでの教材で学んだスキルを総動員し、Instagram運用の一連のプロセスを自走できるようになる
- AIを活用して、戦略立案、コンテンツ制作(テキスト)、分析レポート作成という運用代行のコア業務を実践できる
- ポートフォリオの中核となる、具体的な運用実績と成果物を作成できる
(注:この章は、実際に1ヶ月程度の期間をかけて取り組むプロジェクトを、教材内でシミュレーションするものです)
【2-1】STEP1:AIで策定する運用計画
目安の学習時間:30分
戦略なき運用は、地図なき航海
プロジェクトの最初のステップは、航海の成功を左右する「地図」、すなわち運用計画書の作成です。
ここでは、これまでの教材で学んだ戦略立案のスキルを総動員します。
ここでは、これまでの教材で学んだ戦略立案のスキルを総動員します。
関連教材の復習
- 教材「AIで加速するデータドリブンSNS運用」
- 教材「Instagram運用×AI活用マスター」
1章で設定したプロジェクトテーマ(クライアント、KGI/KPI、ターゲット)に基づき、アカウントの骨格となるコンセプトや投稿の方向性を具体的に定義していきましょう。AIに壁打ち相手になってもらい、戦略を練り上げます。
# プロンプト例
あなたは経験豊富なブランドストラテジストです。
以下のデモプロジェクトの情報に基づき、このInstagramアカウントの具体的な「コンセプト」と、投稿の「トーン&マナー」を3案ずつ提案してください。
# デモプロジェクト情報
- **クライアント**:鎌倉に新しくオープンする古民家カフェ
- **KGI**:Instagramからの来店予約を月5件獲得
- **KPI**:フォロワー300人増、平均保存数30件
- **ターゲット**:20代〜30代の女性。鎌倉観光に来る予定があり、お洒落なカフェを探している。
- **競合の傾向**:一般的なカフェアカウントは多いが、「古民家ならではの時間の流れ」や「鎌倉の歴史」まで発信しているアカウントは少ない。
AIからの提案を参考に、最もクライアントの目標達成に貢献できると考える戦略を一つに絞り込み、「運用計画書」としてドキュメントにまとめましょう。
これがポートフォリオの一つ目の成果物になります。
これがポートフォリオの一つ目の成果物になります。
制作例
1. アカウント基本情報
アカウント名: 古民家カフェ 時の間|鎌倉
@tokinoma_kamakura
運用目的 (Goal Setting):
KGI (経営目標達成指標): Instagram経由での新規来店客数を前年比120%に向上させる。
KPI (重要業績評価指標):
プロフィール閲覧数:月間 5,000
ウェブサイトタップ数:月間 500
フォロワー数:半年で3,000人増 (純増)
2. ターゲットペルソナ
名前: 鈴木 美帆(すずき みほ)
年齢: 35歳
職業: 都内出版社勤務(編集者)
ライフスタイル:
仕事は多忙だが、休日は自分の時間を大切にしたい。
鎌倉や京都など、歴史や文化を感じられる場所が好き。
騒がしい場所よりも、静かで落ち着いた空間で読書をしたり、物思いにふける時間を求めている。
モノ選びも、流行より「長く使える上質なもの」「背景に物語があるもの」を好む。
3. アカウントコンセプト
”時を忘れる”鎌倉時間。
古民家カフェで過ごす、特別なひととき。
日々の喧騒から離れ、訪れる人が自分だけの時間に深く浸れるような、上質で静かな空間の魅力を伝えます。
4. 投稿のトーン&マナー
アカウント全体の世界観を統一するため、以下の指針を定めます。
写真 (Visual):
自然光を活かし、温かみのある、フィルムカメラのような質感を重視。
余白を意識した構図で、静けさや落ち着きを表現する。
テキスト (Text):
丁寧で、落ち着いた、物語を語るような文体(です・ます調)。
メニューの味だけでなく、その背景や、その空間で過ごす時間の豊かさを描写する。
色彩 (Color Palette):
ブラウン、ベージュ、アイボリーを基調とし、アクセントに木々の緑や器の深い色合いを取り入れる。
5. 競合との差別化戦略
「体験価値」の訴求:
単なるメニュー紹介に留まらず、当カフェで過ごす「時間」そのものの価値を伝えます。「読書が捗る窓際の席」「雨音を聞きながら飲むコーヒー」など、情緒的な体験を切り取って発信します。
「ストーリーテリング」の導入:
鎌倉という土地の歴史や文化とカフェを結びつけ、物語性のある投稿を展開します。(例:カフェで使われている器の作家、建物の歴史、季節の移ろいとメニューなど)
1. アカウント基本情報
アカウント名: 古民家カフェ 時の間|鎌倉
@tokinoma_kamakura
運用目的 (Goal Setting):
KGI (経営目標達成指標): Instagram経由での新規来店客数を前年比120%に向上させる。
KPI (重要業績評価指標):
プロフィール閲覧数:月間 5,000
ウェブサイトタップ数:月間 500
フォロワー数:半年で3,000人増 (純増)
2. ターゲットペルソナ
名前: 鈴木 美帆(すずき みほ)
年齢: 35歳
職業: 都内出版社勤務(編集者)
ライフスタイル:
仕事は多忙だが、休日は自分の時間を大切にしたい。
鎌倉や京都など、歴史や文化を感じられる場所が好き。
騒がしい場所よりも、静かで落ち着いた空間で読書をしたり、物思いにふける時間を求めている。
モノ選びも、流行より「長く使える上質なもの」「背景に物語があるもの」を好む。
3. アカウントコンセプト
”時を忘れる”鎌倉時間。
古民家カフェで過ごす、特別なひととき。
日々の喧騒から離れ、訪れる人が自分だけの時間に深く浸れるような、上質で静かな空間の魅力を伝えます。
4. 投稿のトーン&マナー
アカウント全体の世界観を統一するため、以下の指針を定めます。
写真 (Visual):
自然光を活かし、温かみのある、フィルムカメラのような質感を重視。
余白を意識した構図で、静けさや落ち着きを表現する。
テキスト (Text):
丁寧で、落ち着いた、物語を語るような文体(です・ます調)。
メニューの味だけでなく、その背景や、その空間で過ごす時間の豊かさを描写する。
色彩 (Color Palette):
ブラウン、ベージュ、アイボリーを基調とし、アクセントに木々の緑や器の深い色合いを取り入れる。
5. 競合との差別化戦略
「体験価値」の訴求:
単なるメニュー紹介に留まらず、当カフェで過ごす「時間」そのものの価値を伝えます。「読書が捗る窓際の席」「雨音を聞きながら飲むコーヒー」など、情緒的な体験を切り取って発信します。
「ストーリーテリング」の導入:
鎌倉という土地の歴史や文化とカフェを結びつけ、物語性のある投稿を展開します。(例:カフェで使われている器の作家、建物の歴史、季節の移ろいとメニューなど)
【2-2】STEP2:AIと作るコンテンツカレンダー
目安の学習時間:30分
計画的な投稿が成功の鍵
優れた戦略も、日々の投稿に落とし込めなければ意味がありません。
次のステップでは、運用計画書に基づき、具体的な投稿スケジュールである「コンテンツカレンダー」を作成します。
次のステップでは、運用計画書に基づき、具体的な投稿スケジュールである「コンテンツカレンダー」を作成します。
関連教材の復習
- 教材「Instagram運用×AI活用マスター」
計画的に投稿することで、内容の偏りをなくし、継続的な情報発信を実現できます。
ここでもAIに草案作りを手伝ってもらい、効率的に進めましょう。
ここでもAIに草案作りを手伝ってもらい、効率的に進めましょう。
# プロンプト例
あなたはSNSのコンテンツプランナーです。
以下の「運用計画書」の要点を元に、最初の1ヶ月間のコンテンツカレンダーの草案を表形式で作成してください。
フィード(カルーセル含む)、リール、ストーリーズの投稿内容をバランス良く含めてください。
# 運用計画書の要点
{STEP1で作成した運用計画書から、コンセプト、ペルソナ、差別化戦略などを貼り付ける}
AIが生成した草案を元に、投稿の順番を入れ替えたり、内容を微調整したりして、ポートフォリオの2つ目の成果物となる「コンテンツカレンダー」を完成させましょう。
制作例(スプレッドシートで制作)
※Gemini で上記の課題に取り組むと、出力内容をそのままスプレッドシートに出力できるので大変便利です。
制作例(スプレッドシートで制作)
※Gemini で上記の課題に取り組むと、出力内容をそのままスプレッドシートに出力できるので大変便利です。
【2-3】STEP3:AIと進めるコンテンツ制作と投稿
目安の学習時間:30分
計画を実行に移す
いよいよ、計画を実行に移すフェーズです。
作成したコンテンツカレンダーに基づき、一つ一つの投稿を作成し、実際にデモアカウントへ投稿していきます。
作成したコンテンツカレンダーに基づき、一つ一つの投稿を作成し、実際にデモアカウントへ投稿していきます。
- テキスト作成(AI活用)
- これまでの教材で学んだプロンプトを駆使し、投稿ごとのキャプション、ハッシュタグ、リールの台本などを作成します。
- ビジュアル作成(他教材連携)
- 教材「AI×デザイン教材」で学んだスキルで投稿画像を、教材「AI×動画編集教材」で学んだスキルでリール動画を準備します。
- 投稿実践
- 完成したコンテンツを、カレンダーのスケジュール通りに投稿します。
- 予約投稿ツールを使うなど、効率的な自己管理もプロのスキルの一つです。
このステップでは、ポートフォリオの3つ目の成果物となる「作成したコンテンツの代表例」をいくつか記録しておきましょう。
投稿文のテキストと、実際に投稿した画面のスクリーンショットをセットで保存しておくのがお勧めです。
投稿文のテキストと、実際に投稿した画面のスクリーンショットをセットで保存しておくのがお勧めです。
【2-4】STEP4:AIと振り返る簡易分析レポート
目安の学習時間:30分
成果をまとめて次へ繋げる
1ヶ月間の運用(シミュレーション)が終わったら、最後のステップとして、その成果をクライアントに報告するための簡易分析レポートを作成します。
関連教材の復習
- 教材「AIで加速するデータドリブンSNS運用」
Instagramインサイトから1ヶ月間の運用データを収集し、その数字をAIに渡して分析の補助をしてもらいましょう。
あなたはプロのデータアナリストです。
以下のInstagram運用結果と、当初の目標(KPI)を元に、クライアント向けの簡易パフォーマンスレポートの骨子を作成してください。
「成果」「課題」「来月の改善提案」の3つの項目を含めてください。
# 1ヶ月間の運用結果
- フォロワー数:280人増加
- 最もエンゲージメントが高かった投稿:投稿A(〇〇)
- 最もエンゲージメントが低かった投稿:投稿B(△△)
- プロフィールへのアクセス数:450回
{その他、特筆すべきデータを貼り付ける}
# 当初の目標(KPI)
- フォロワー数:300人増加
- プロフィールへのアクセス数:500回
{その他、設定したKPIを貼り付ける}
AIが生成した草案は、あくまで骨子です。
その内容を元に、自身の言葉で「なぜこの成果が出たのか」「この課題をどう解決するのか」という考察を加え、説得力のあるレポートを完成させてください。
これがポートフォリオの4つ目の成果物となります。
その内容を元に、自身の言葉で「なぜこの成果が出たのか」「この課題をどう解決するのか」という考察を加え、説得力のあるレポートを完成させてください。
これがポートフォリオの4つ目の成果物となります。
【2-5】2章 -章末課題- [デモプロジェクト成果物一式の提出]
問題
この章のSTEP1〜4で作成した、以下の成果物一式を提出してください。
これらが次の3章で作成するポートフォリオの核となります。
これらが次の3章で作成するポートフォリオの核となります。
- 運用計画書(アカウントコンセプト、ペルソナ、競合分析、差別化戦略など)
- コンテンツカレンダー(1ヶ月分)
- 作成したコンテンツの代表例(テキストと、使用した画像・動画のスクリーンショットなど)
- 簡易分析レポート(1ヶ月間の成果、考察、改善提案)
解答手順
- この章の各セクションで解説した手順に沿って、一つずつ成果物を作成していきます。
- これは長期間にわたる課題です。焦らず、計画的に進めましょう。
- すべてのプロセスで「AIをどのように活用し、時間を短縮し、質を高めたか」をメモしておきましょう。このメモが、次のポートフォリオ作成で最強の武器になります。
これで「2章 実践!AI活用Instagram運用デモプロジェクト (PBL)」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。