教材2 AIプロンプト活用!企画・台本自動生成
2章:プロンプトの基本原則 - AIに的確な指示を出す技術
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2章:プロンプトの基本原則 - AIに的確な指示を出す技術

この章の目安学習時間:50分

この章で到達できるゴール:

  • 優れたプロンプトを構成する基本要素を、動画制作の文脈で応用できるようになる。
  • ChatGPTとの対話を通じて、動画の企画アイデアを深掘りしていくためのテクニックを習得する。
  • 動画企画に特化したプロンプトテンプレートを使い、意図した通りの台本を生成させる体験をする。

【2-1】復習と応用:動画企画におけるプロンプトの原則

目安の学習時間:20分

「生成AI基礎講座」では、AIから精度の高い回答を引き出すための「良いプロンプトの4大構成要素」を学びました。
このセクションでは、その知識を振り返りつつ、動画制作の現場で特に重要となる応用ポイントを解説します。

「4大構成要素」の振り返り

まず、基本となる4つの要素を思い出しましょう。
良いプロンプトの4大構成要素(復習)
  • 役割(Role):AIに専門家などのキャラクターを演じさせる。
  • 指示(Instruction):AIに実行してほしいタスクを具体的に伝える。
  • 文脈(Context):指示の背景となる情報や前提条件を与える。
  • 出力形式(Output Format):望む答えの形を指定する。

これらの要素を組み合わせることで、AIへの指示が明確になるのでしたね。

動画企画プロンプトで特に重要な「お作法」

上記の基本要素に加えて、動画の企画・台本作成を依頼する際には、特に以下の3点を意識することで、AIのアウトプットの質が劇的に向上します。
動画企画プロンプト 3つの極意
  1. 情報は「これでもか」というほど具体的に
    「広告動画の台本」ではなく、「30代女性向けのスキンケア商品の認知度向上のための、Instagramリール用15秒動画の台本」のように、「誰に」「何を」「どこで」「何のために」を可能な限り具体的に記述します。
  2. 「創造的な制約」を与える
    「面白い構成」といった曖昧な指示ではなく、「1章で学んだAIDAの法則に沿って」「視聴者の悩みに寄り添うPASONAの法則で」のように、あえて創造的な「制約」や「型」を与えることで、AIは思考の方向性が定まり、質の高い構成案を生成しやすくなります。
  3. 一度で終わらせず「対話」で深める
    AIを単なる「自動生成ボタン」と捉えてはいけません。生成された台本に対し、「もっと冒頭のインパクトを強くして」「この部分を、もっと感情に訴えるセリフに変えて」といった追加指示を重ねる「対話」こそが、企画を磨き上げる上で最も重要です。

【2-2】実践!動画の「設計図」を作るプロンプトテンプレート

目安の学習時間:15分

それでは、前セクションで学んだ「動画企画のお作法」を組み込んだ、より実践的なプロンプトテンプレートを紹介します。
これは、基礎講座で学んだ基本テンプレートの動画企画特化版です。
【動画企画特化版】最強プロンプトテンプレート

# 役割

あなたは[例:ヒット作連発のCMプランナー]です。


# 動画の概要

  • 目的:[例:新商品の認知度向上]
  • ターゲット:[例:20代のトレンドに敏感な女性]
  • 媒体:[例:TikTok]
  • :[例:15秒]
  • 商材情報:[例:〇〇(商品名)。特徴は△△。]

# 指示

上記の概要に基づき、動画広告の構成案と具体的な台本を作成してください。


# 制約とトーン

  • 構成は[例:PASONAの法則]に沿ってください。
  • トーンは[例:明るく、親しみやすい雰囲気]でお願いします。
  • [例:必ず「限定」という言葉を入れてください。]

# 出力形式

以下の形式で、ナレーションとシーン描写をセットで記述してください。

---

- ナレーション:「〇〇」

- シーン描写:「〇〇」

---

このテンプレートの各項目を埋めるだけで、誰でも具体的で質の高い指示をAIに出すことができます。

【2-3】【実践】テンプレートで台本生成を体験しよう

目安の学習時間:15分

練習問題

このセクションで紹介した「【動画企画特化版】最強プロンプトテンプレート」を使い、以下のテーマでChatGPTに入力するプロンプトを完成させ、実際に台本を生成させてみましょう。
  • テーマ:近所にあるカフェの新メニュー「飲むチーズケーキ」の紹介
  • 目的:来店促進
  • 媒体:Instagramリール
  • :15秒

解答

この課題の解答は、設定するターゲットやトーンによって様々です。
ここでは、解答の一例として、テンプレートを埋めたプロンプトと、それによって得られるであろうアウトプットのイメージをデモ動画で確認します。
# 役割
あなたは、SNSで話題のスイーツを次々と生み出すカフェプロデューサーです。

# 動画の概要
- 目的:新メニュー「飲むチーズケーキ」の魅力を伝え、週末の来店を促す。
- ターゲット:20代のカフェ巡りが好きな女性。
- 媒体:Instagramリール
- 尺:15秒
- 商材情報:「飲むチーズケーキ」。濃厚なのに後味さっぱりな新感覚スイーツ。

# 指示
上記の概要に基づき、動画広告の構成案と具体的な台本を作成してください。

# 制約とトーン
- 構成はAIDAの法則に沿ってください。
- トーンは、お洒落で、思わず「飲んでみたい!」となるようなワクワクする雰囲気でお願いします。

# 出力形式
以下の形式で、ナレーションとシーン描写をセットで記述してください。
---
- ナレーション:「〇〇」
- シーン描写:「〇〇」
---
プロンプト作成例
【A|Attention(注意喚起)】0〜3秒
ナレーション:「え、これチーズケーキなの!?」
シーン描写:
「カフェでグラスを手に驚いた表情の女性。
クリーミーな層ととろけるソースが層になった美しいドリンクのアップ。背景にはやさしい自然光と観葉植物。」

【I|Interest(興味喚起)】3〜7秒
ナレーション:「“飲む”新感覚、チーズケーキが登場。」
シーン描写:
「スプーンですくってとろける質感を見せる。
グラスの中でまろやかなクリームがゆっくりと混ざるスローモーション映像。」

【D|Desire(欲求喚起)】7〜12秒
ナレーション:「濃厚なのに、後味さっぱり。クセになる口どけ。」
シーン描写:
「女性が笑顔でひと口飲んだ後、目を丸くして『おいし〜♡』とリアクション。
ハートのエフェクトが画面にふわっと広がる。」

【A|Action(行動喚起)】12〜15秒
ナレーション:「今週末、あなたも“飲むスイーツ”体験してみない?」
シーン描写:
「カフェの外観と『今だけ数量限定』のテキスト。
画面下に『ご予約はプロフィールリンクから💡』のCTA付き。」
解答例
解説:
どうでしたか?基礎講座で学んだ基本形を応用し、動画企画に特化したテンプレートを使うことで、より実践的で質の高いアウトプットを引き出せることを体感できたはずです。
もし生成された内容がイメージと違った場合は、「もっとシズル感を強調して」「ターゲットの悩みに寄り添う言葉を入れて」といった対話を重ねて、理想の台本に近づけていきましょう。
これで「2章:プロンプトの基本原則 - AIに的確な指示を出す技術」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。
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