契約・作業前の危険なサインを見極めよう
CHAPTER 4
契約・作業前の危険なサインを見極めよう
LESSON 4-2 契約前に潜む危険なサイン ⏱ 所要時間:約15〜20分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • 契約・作業前の危険なサインを説明できる
  • 利用サービス内の案件と直接契約の違いを確認できる
  • 無償テストへ参加する前の判断項目を使える
  • 権利・個人情報について確認すべきことを説明できる

契約や支払い条件が確定する前の作業、不自然な外部誘導、案件参加を条件とした高額な費用負担、過度な無償テスト、権利や個人情報の不明瞭な要求には注意が必要です。

このレッスンでは、契約・作業を始める前に現れやすい危険なサインを、6つの場面に分けて確認します。迷った場合は作業や情報共有を止め、不明点を整理してコーチへ相談しましょう。

仮払い・契約前に作業を開始しない

取引の方法によって、作業を始める前に確認することが変わります。

取引方法作業開始前に確認すること
仮払い機能があるサービス契約成立と仮払いの完了を確認してから作業を始める
直接営業・業務委託契約内容、報酬、支払日、制作範囲、納期、修正条件、権利を確認してから作業を始める
作業を開始する前に避けること
仮払い前に完成品や大部分の制作を求められても開始しない
「先に作れば契約する」という説明だけで進めない
✓ Point !
合意内容を確認できる状態にする

口頭やメッセージのやり取りだけで終わらせず、合意した条件をあとから確認できる状態にしておきましょう。記録が残っていないと、報酬や納品範囲について発注者と認識がずれたときに、自分の主張を裏づけられなくなります。

Q
確認クイズ
仮払い機能があるサービスで、発注者から契約成立前に完成品に近い制作物の提出を求められました。取るべき対応はどれか?
正解です!
仮払い機能があるサービスでは、契約成立と仮払いの完了を確認してから作業を始めます。それより前に完成品や大部分の制作を求められても、開始しないようにしましょう。
惜しい!
正解はBです。関係づくりや相手の説明を理由に、仮払い前の作業を進めるのは避けましょう。契約成立と仮払いの完了を確認してから作業を始めます。

外部連絡への誘導を確認する

外部連絡への移行が、すべて危険とは限りません。移行理由、利用サービスの規約、契約・支払い状況を確認しましょう。

外部連絡で注意すべきサイン
契約前に理由を説明せず外部連絡先へ誘導する
利用サービスの規約を回避するよう求める
案件説明ではなく、別サービスやコミュニティへ勧誘する
外部連絡後に高額商材や教材を案内する
個人情報の提出を急かす
契約や支払い条件を確定せず作業を求める

外部連絡そのものではなく、理由の説明があるか、契約や支払い条件が確定しているかを基準に判断しましょう。

高額商材・費用負担を確認する

案件参加を条件とした費用負担には、次のようなサインがあります。

費用負担で注意すべきサイン
案件へ参加するために高額な教材を購入させる
有料コミュニティへの入会を受注条件にする
指定された高額ツールを発注者から購入させる
仕事の説明より、副業・投資・スクールへの勧誘が中心になる
報酬を受け取る前に、不明瞭な登録料や保証金を求める
✓ Point !
通常のツール購入とは区別する

通常の制作ツールや、自分の判断で必要だと感じて契約するサービスは、ここでいう高額商材とは区別しましょう。案件参加そのものの条件として費用負担を求められる場合が、注意すべきサインです。

無償テストを確認する

無償テストへ参加する前は、次の7項目を確認します。

無償テスト参加前チェック
テストの目的が明確
そのテストが何のために行われるのかを、参加前に把握できているかを確認する項目です
作業範囲が必要最小限
求められる作業が、選考に必要な範囲を超えていないかを確認する項目です
所要時間が過度に長くない
テストにかかる時間が不当に長くなっていないかを確認する項目です
完成品として使用される内容ではない
提出物が、実際の納品物としてそのまま使われる内容になっていないかを確認する項目です
不採用時のデータと権利の扱いが明確
不採用になった場合に、提出したデータや権利がどう扱われるかが説明されているかを確認する項目です
応募者から無償で大量の成果物を集める形式ではない
多くの応募者から無償で成果物を集める形式になっていないかを確認する項目です
本案件と同等の制作を無償で要求していない
本来の案件と同等の制作を、テストという形で無償で求められていないかを確認する項目です

7項目を満たす小規模なテストであっても、判断に迷う場合は参加前にコーチへ相談しましょう。

Q
確認クイズ
無償テストへの参加を求められました。目的は説明されていますが、完成品として使用されるかどうかと、権利の扱いが説明されていません。適切な対応はどれか?
正解です!
完成品として使用されるかどうかと、不採用時のデータと権利の扱いは、参加前に必ず確認する項目です。不明な場合は、参加前にコーチへ相談しましょう。
惜しい!
正解はCです。目的の説明や所要時間の短さだけで参加を決めず、完成品としての扱いと権利の扱いを確認しましょう。口頭の回答だけで進めるのも避けます。

権利を確認する

制作に使う素材や成果物については、次の点を確認します。

権利チェック
支給素材を案件で使用する権利があるか
権利が不明な素材を使うと、あとから権利者とのトラブルにつながる可能性があるため確認する項目です
素材の取得元と利用条件が明確か
取得元や利用条件が不明な素材は、あとから権利者とのトラブルにつながる可能性があるため確認する項目です
著作権譲渡の有無と範囲
成果物の著作権が発注者に譲渡されるのか、譲渡される場合はどこまでの範囲かを確認する項目です
ポートフォリオ掲載の可否
制作した成果物を自分のポートフォリオに掲載してよいかどうかを確認する項目です
制作データ・編集データの納品範囲
完成データだけでなく、編集データなどをどこまで納品する必要があるかを確認する項目です

権利が不明な素材は、確認が取れるまで案件で使用しないようにしましょう。あとから権利者とのトラブルにつながる可能性があります。

個人情報・アカウント情報を確認する

個人情報やアカウント情報については、次の点を確認します。

個人情報・アカウント情報チェック
業務に不要な身分証明書を要求されていないか
業務に必要のない身分証明書の提出を求められていないかを確認する項目です
銀行口座や住所などを、必要性を説明せず求められていないか
口座や住所などの提出を求められた際に、その必要性が説明されているかを確認する項目です
パスワードを直接共有するよう求められていないか
アカウントのパスワードをそのまま共有するよう求められていないかを確認する項目です
本人名義のアカウント作成や契約を要求されていないか
自分の名義でアカウントを作成したり契約したりするよう求められていないかを確認する項目です
情報の利用目的と管理方法が明確か
利用目的の説明がないまま提出を急かされていないか、管理方法まで含めて確認する項目です

利用目的の説明がないまま個人情報の提出を急かされた場合は、提出せずに確認を優先しましょう。

迷ったときの相談フロー

危険なサインに気づいたときは、次の流れで確認を進めます。

1
不明点・危険なサインに気づく
2
契約・作業・情報共有を止める
3
募集要項・規約・契約条件を確認する
4
不明点と自分の判断を整理する
5
発注者へ質問する前にコーチへ相談する
6
コーチと確認内容を整理する
7
必要な場合のみ発注者へ質問する
8
回答を確認して判断する
✓ Point !
発注者への質問より先にコーチへ相談する

危険なサインに迷ったときは、発注者へ直接質問する前に、必ずコーチへ相談しましょう。確認内容を整理してから質問することで、不要なやり取りやトラブルを避けられます。

危険サインの確認結果を記録しよう

ここまでの内容を使って、実際に気づいた危険なサインと対応を記録しておきましょう。提出や合否判定はありません。

項目記入欄
案件名
気づいた危険なサイン
確認できていないこと
コーチへ相談すること
現時点の判断

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。

SUMMARY
  1. 契約・支払い条件が確定する前に作業を始めない
  2. 外部連絡は理由・規約・契約状況から判断する
  3. 費用負担、無償テスト、権利、個人情報の要求を確認する
  4. 発注者へ質問する前にコーチへ相談する
  5. 迷ったときは契約・作業・情報共有を止めて確認内容を整理する
  6. 次のLessonでは、ケース問題を使って応募可否を判断する
CHECK
理解度チェック
契約・作業前の危険なサインを説明できるか?
仮払い前の作業要求、不自然な外部誘導、案件参加を条件とした費用負担、過度な無償テスト、権利や個人情報の不明瞭な要求です。
利用サービス内の案件と直接契約の違いを確認できるか?
仮払い機能があるサービスでは契約成立と仮払いの完了を、直接営業・業務委託では契約内容や報酬、支払日、修正条件などを、それぞれ確認してから作業を始めます。
無償テストへ参加する前の判断項目を使えるか?
テストの目的、作業範囲、所要時間、完成品としての扱い、不採用時のデータと権利の扱いの5点を確認します。迷う場合は参加前にコーチへ相談します。
権利・個人情報について確認すべきことを説明できるか?
素材の使用権や著作権譲渡の範囲、業務に不要な身分証明書や口座情報を求められていないか、情報の利用目的と管理方法が明確かを確認します。