信頼される見せ方と営業導線を作る
CHAPTER 2
信頼される見せ方と営業導線を作る
全5レッスン 身元設計・プロフィール文・実績の見せ方・問い合わせ導線・営業DMを一気通貫で整理する ⏱ 所要時間:約80分
CHAPTER 2
仕事用アカウントの身元設計
LESSON 2-1 信頼される見せ方と営業導線を作る ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 実名・顔出しを基本推奨する理由を説明できる
  • 実名・顔出しに抵抗がある場合の代替パターンを判断できる
  • 代替パターンを選ぶときに補うべき信頼情報を判断できる
  • 自分の公開方針を決められる

仕事用アカウントを整える最初の段階で、実名を出すか、顔を出すか、それとも別の形で運用するかを決めておく必要があります。ここで決めた公開方針は、このあとのプロフィール文や実績の見せ方にもそのままつながります。

このレッスンでは、実名・顔出しを基本の公開方針として推奨する理由と、抵抗がある場合の代替パターンを確認します。最後に、自分の公開方針を判断してワークシートに記録します。

実名・顔出しを基本推奨する理由

仕事用アカウントの公開方針は、実名・顔出しを基本形として検討することを推奨します。まずは、なぜこの方針が基本になるのかを確認しましょう。

発注者は、面識のない相手に案件を依頼します。名前と顔が分かる相手であれば、発注者はこれから誰とやり取りし、誰が制作を担当するのかを具体的にイメージできます。この分かりやすさが、実名・顔出しが信頼形成の材料になりやすい理由です。

✓ Point !
発注者は初対面の相手に依頼している

発注者にとって、SNS上でやり取りする相手は、実際に会ったことのない初対面の人です。名前と顔が分かる状態は、依頼後にどんな人とやり取りすることになるかを具体的に想像させるため、依頼を後押しする材料になりやすくなります。

反対に、名前も顔も分からないアカウントでは、発注者は制作を任せる相手の実在性や人柄を確認する手がかりを持てません。同じ発信内容であっても、公開している情報の量によって、発注者が受け取る安心感には差が生まれます。

Q
確認クイズ
SNS経由で初めて問い合わせを検討している発注者が、依頼するかどうかを判断する材料として重視しやすいのはどれか?
正解です!
発注者は面識のない相手に依頼するため、名前や顔が分かり誰が制作を担当するかを具体的にイメージできる情報が、信頼形成の材料になりやすくなります。
惜しい!
正解はBです。発注者は初対面の相手に依頼するため、名前や顔が分かり誰が制作を担当するかを具体的にイメージできる情報を、信頼形成の材料として重視しやすくなります。

実名・顔出しに抵抗がなければ、この方針を基本の軸にして、これから先のプロフィールや発信の中身を整えましょう。

代替パターンと信頼情報の補完

実名や顔を出すことに抵抗がある場合は、代替パターンを選ぶこともできます。ここでは2つの代替パターンと、その場合に補っておく信頼情報を確認します。

実名や顔を出さない代わりに使える代替パターンは、次の2つです。

実名・顔出しに抵抗がある場合の2つの代替パターン
実名+顔写真なし
名前は実名のまま公開し、プロフィール写真は顔以外の画像にする
屋号・イラストアイコン等
実名の代わりに屋号を名乗り、アイコンもイラストなど顔写真以外にする

いずれのパターンも、実名・顔出しに比べると、発注者が相手を具体的にイメージできる材料が少なくなります。そのため、この2つのパターンを選ぶ場合は、不足する分を補う情報をあわせて示しておく必要があります。

代替パターンで補っておきたい信頼情報
対応実績
これまでに対応した制作物や案件の内容
対応範囲
自分がどこからどこまで担当できるか
連絡のレスポンス目安
問い合わせや依頼への返信にどの程度の時間で対応できるか
本人確認できる情報
活動拠点や資格など、実在する制作者であることを示せる情報

実名・顔出しをしない分、発注者は名前や顔から得られる手がかりを使えません。対応実績や対応範囲などの情報で、依頼後にどのような仕事ぶりになるかを具体的に示しておくことが、名前や顔の代わりに信頼を補う役割を果たします。

Q
確認クイズ
屋号とイラストアイコンで運用する場合、あわせて示しておくとよい情報はどれか?
正解です!
対応実績や対応範囲は、実名・顔出し以外の情報で信頼を補う材料になります。屋号・イラストアイコン等を選ぶ場合は、これらの情報をあわせて示しておきましょう。
惜しい!
正解はAです。実名・顔出しをしない分、対応実績や対応範囲などの情報を示しておくことで、発注者は依頼後の仕事ぶりを具体的にイメージできます。

代替パターンを選ぶときは、公開方針だけでなく、補う信頼情報もあわせて決めておくことが重要です。

判断まとめとワークシート

ここまでの内容を、公開方針を選ぶときの早見表として整理します。

対象者 向いている公開方針 補足
実名・顔出しに抵抗がない人 実名+顔出しを基本方針にする 発注者に対して信頼形成の材料をそのまま示せる
実名・顔出しに抵抗がある人 実名+顔写真なし、または屋号・イラストアイコン等を選ぶ 対応実績・対応範囲などの信頼情報をあわせて示す
どちらの方針を選ぶ場合も、発注者が安心して依頼できる材料を示せているかを基準に考えましょう

この早見表は、実名・顔出しへの抵抗の有無で分かれる2パターンを、判断の目安として並べたものです。実際にどちらを選ぶかは、本人の希望や案件先の傾向によっても変わるため、機械的に決められるものではありません。

✓ Point !
早見表は判断の目安であり断定ではない

この早見表は公開方針を機械的に決めるものではなく、判断に迷ったときの確認材料です。迷った場合は、コーチに相談しながら決めましょう。

早見表を参考にしながら、自分の公開方針をワークシートに記入しておいてください。

選ぶ公開方針・補完する信頼情報・その理由を記入してください。提出や合否判定はありません。

項目記入欄
選ぶ公開方針
補完する信頼情報
その理由

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

SUMMARY
  1. 実名・顔出しは、発注者が初対面の相手に依頼する際の信頼形成の材料になりやすい
  2. 抵抗がある場合は実名+顔写真なしまたは屋号・イラストアイコン等を選べる
  3. 代替パターンを選ぶ場合は対応実績・対応範囲・連絡のレスポンス目安・本人確認できる情報などを補う
  4. 早見表は判断の目安であり、迷ったらコーチに相談する
CHECK
理解度チェック
実名・顔出しが信頼形成の材料になりやすい理由を説明できるか?
発注者は初対面の相手に依頼するため、名前や顔が分かる相手のほうが、誰が制作を担当するかを具体的にイメージしやすく、信頼形成の材料になりやすいからです。
実名・顔出しに抵抗がある場合の2つの代替パターンを挙げられるか?
実名+顔写真なしと、屋号・イラストアイコン等の2つです。
代替パターンを選ぶ場合に補うべき信頼情報を挙げられるか?
対応実績、対応範囲、連絡のレスポンス目安、本人確認できる情報などです。
自分の公開方針を判断できるか?
実名・顔出しへの抵抗の有無をもとに、基本方針か代替パターンかを選び、代替パターンを選ぶ場合は補うべき信頼情報まで判断できる状態です。

CHAPTER 2
プロフィール文の設計
LESSON 2-2 信頼される見せ方と営業導線を作る ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • プロフィール文を構成する5つの要素を説明できる
  • 学習作品を誇張せず正直に紹介する書き方を判断できる
  • 自分のプロフィール文の材料を書き出せる

第2章では、有償実績がなくても、誇張せずにスキルと依頼方法が伝わるプロフィール・発信・営業文を判断できるようになることを目指します。このレッスンでは、その入り口となるプロフィール文をどのように組み立てるかを確認します。

プロフィール文は、SNSのプロフィール欄やnoteの自己紹介など、発信を見た人が最初に読む文章です。ここで必要な情報が伝わっていないと、興味を持ってもらえても問い合わせまで進んでもらえません。まずはプロフィール文を構成する5つの要素を確認しましょう。

プロフィール文の全体像とパーツ構成

プロフィール文を構成する5つの要素
誰向け
ターゲットとする発注者像。業種・地域・規模など、想定する相手を一言で示す
何ができる
提供できるスキル・サービス。担当できる工程を具体的な作業名で示す
根拠
実績・作品・学習経験などの裏付け。何をもとに任せられるかを示す
対応範囲
どこまで対応できるか。工程・回数・数量の区切りを示す
連絡方法
問い合わせ・依頼の受け方。どこに連絡すればよいかを示す

プロフィール文は、この5つの情報が入っているかどうかで伝わり方が大きく変わります。誰向けのサービスかが書かれていないと、対象外の相手にも届いてしまい、狙った発注者の目に留まりにくくなります。反対に対応範囲だけを書いても、根拠が伴っていなければ、依頼して大丈夫かどうかを判断してもらえません。

たとえば、対応範囲を書かずに何ができるかだけを並べると、依頼者は対応範囲を確認する手間が増え、DMでのやり取りが余分に必要になります。5つの要素をあらかじめプロフィール文に含めておくと、最初のやり取りで確認すべきことが減り、スムーズに商談へ進めます。

次のセクションでは、それぞれのパーツをどう書けばよいか、具体的なルールを確認しましょう。

Q
確認クイズ
プロフィール文を構成する5つの要素に含まれないものはどれか?
正解です!
5つの要素は誰向け・何ができる・根拠・対応範囲・連絡方法で、応募件数のような数字は含まれません。
惜しい!
正解はCです。5つの要素は誰向け・何ができる・根拠・対応範囲・連絡方法で、案件への応募件数は5要素に含まれません。

パーツ別の書き方ルール

5つのパーツには、それぞれ書き方のポイントと注意点があります。まずは全体の書き方ルールを一覧で確認しましょう。

パーツ 書き方のポイント 注意点
誰向け 想定する発注者を一言で書く(業種・地域など) 対象を絞らず曖昧に書かない
何ができる 提供できる作業を具体的な名称で書く 対応経験のない作業まで含めない
根拠 実績・作品・学習経験など裏付けを書く 有償実績がない場合は学習作品として正直に書く
対応範囲 どこからどこまで対応できるかを明記する 曖昧にすると後から範囲外の作業を求められやすい
連絡方法 問い合わせ・依頼を受け付ける手段を明記する 返信できない手段を書かない

この中でも特に迷いやすいのが、根拠のパーツです。まだ有償の実績がない段階では、何を根拠として書けばよいか分からなくなりがちです。

! 注意
学習作品を有償実績のように見せない

まだ有償の実績がない場合は、学習中に制作した作品を学習作品として正直に紹介します。学習作品を有償で受注した実績であるかのように書くと、実際の対応力とのずれが後の依頼で表面化し、信頼を損なう原因になります。

根拠のパーツは、有償実績がないことを隠す場所ではなく、今の自分に何ができるかを裏付ける場所です。学習作品の点数や制作内容を具体的に書けば、実績がなくても十分な根拠になります。

✗ 避けたい例
誇張された根拠・対応範囲

SNS運用のプロとして多数の実績があります。あらゆるジャンルのアカウント運用に対応できます。

✓ 良い例
正直な根拠・対応範囲

学習中に飲食店・美容室向けの投稿を12件制作しました。投稿の企画から画像編集までを担当できます。まずは月4本の投稿制作からご相談ください。

避けたい例は、根拠が曖昧なうえ対応範囲も広げすぎているため、実際に依頼した後で対応しきれない工程が見つかりやすくなります。良い例のように、学習作品の内容と対応範囲を具体的に書くほうが、依頼者・受注者の双方にとって誤解の少ないやり取りにつながります。

✓ Point !
対応範囲は書ける内容だけに絞る

対応範囲を実際より広く書くと、依頼を受けたあとに対応できない工程を求められることがあります。今の自分が確実に仕上げられる範囲だけを書き、対応範囲を広げるのは実績が増えてからにすることが重要です。

Q
確認クイズ
まだ有償の実績がないBさんが、プロフィール文の根拠のパーツを書いています。適切な書き方はどれか?
正解です!
有償実績がない場合は、学習中に制作した作品を学習作品として正直に位置づけて紹介します。実績がないからといって省略したり、有償実績のように誇張したりする必要はありません。
惜しい!
正解はAです。有償実績がなくても、学習作品を学習作品として正直に紹介すれば根拠になります。省略したり誇張したりすると、実際の対応力とのずれが後で問題になります。

完成例

ここまでのルールを踏まえた完成例を3パターン紹介します。業種・スキルが違っても、5つの要素を含める順番自体は変わりません。

完成例 ①
Webデザイン(バナー制作)の例

店舗・地域事業者向けにSNS広告用バナーを制作しています。学習作品として飲食店・美容室向けバナーを5点制作し、企画から画像の書き出しまでを担当できます。まずは1点の制作から承っており、修正は2回まで対応します。ご相談はDMからお願いします。

完成例 ②
SNS運用代行の例

地域の店舗を中心に、SNS投稿の企画・作成を承っています。学習期間中に架空店舗を想定した投稿を12件制作し、投稿文の作成から画像編集までを担当できます。まずは月4本の投稿制作からご相談ください。ご連絡はプロフィール記載のDMからお願いします。

完成例 ③
ショート動画編集の例

店舗紹介・商品紹介のショート動画編集を承っています。学習作品として15秒〜30秒の編集済み動画を3本制作し、素材の編集からテロップ挿入までを担当できます。まずは編集のみのご依頼からお受けしています。ご相談はプロフィールのDMからお願いします。

3つの例に共通しているのは、対応範囲を具体的な作業内容と回数で区切っている点です。最初の依頼内容を1点だけ、月4本だけのように区切ると、依頼者は最初に何を頼めるかを想像しやすくなります。

自分のスキルに近い例を参考に、次のセクションで実際にプロフィール文の材料を書き出す意識を持ってください。

今すぐ書いてみよう

これまでに確認した5つの要素を使って、自分のプロフィール文の材料を書き出してみましょう。ここで書いた内容を提出したり、コーチが合否を判定したりすることはありません。

誰向け・何ができる・根拠・対応範囲・連絡方法を記入してください。

項目記入欄
誰向け
何ができる
根拠
対応範囲
連絡方法

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

SUMMARY
  1. プロフィール文は誰向け・何ができる・根拠・対応範囲・連絡方法の5つの要素で構成する
  2. まだ有償の実績がない場合は、学習作品を学習作品として正直に紹介する
  3. 対応範囲は今の自分が確実に仕上げられる範囲に絞り、実績が増えてから広げる
  4. 完成例を参考に、自分のスキルに合わせて5つの要素を書き出す
CHECK
理解度チェック
プロフィール文を構成する5つの要素を答えられるか?
誰向け・何ができる・根拠・対応範囲・連絡方法の5つです。
有償実績がない場合の根拠の書き方を説明できるか?
学習中に制作した作品を、学習作品として正直に紹介します。有償で受注した実績であるかのように誇張してはいけません。
対応範囲を実際より広く書くと何が起きるか説明できるか?
依頼を受けたあとに対応できない工程を求められることがあります。今の自分が確実に仕上げられる範囲だけを書くことが大切です。

CHAPTER 2
実績とコンテンツの見せ方
LESSON 2-3 信頼される見せ方と営業導線を作る ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 実績・作品を紹介するときに書く6つの情報を説明できる
  • 掲載前に確認すべき5つの事項を説明できる
  • 個別のケースで掲載できる情報かどうかを判断できる

プロフィールや投稿で実績・作品を紹介するとき、完成した画像だけを並べても、見た人には何を作ったのか、どこまで自分が担当したのかが伝わりません。特に有償の実績がまだ少ない段階では、1件ごとの情報の書き方が、信頼できる相手かどうかの判断材料になります。

このレッスンでは、実績・作品を紹介するときに書く情報と、掲載する前に確認しておく事項を整理します。最後に、個別のケースで掲載できるかどうかを判断する早見表を確認します。

実績を見せるときに書く情報

実績・作品を紹介するときは、次の6つの情報を書くようにしましょう。

実績・作品を紹介するときに書く6つの情報
制作物
バナー・LP・投稿画像など、何を制作したかを明記する
課題
何を解決するために作ったか(依頼者の課題や目的)
意図
デザイン意図・企画意図(なぜその表現を選んだか)
担当範囲
企画・デザイン・実装のうち、自分がどこを担当したか
使用ツール
制作に実際に使ったツール名
制作期間
着手から完成までにかかった期間

この6項目のうち、特に担当範囲を書く重要性は高いです。複数人での共同制作や、AIツールを使った工程が含まれる制作物では、完成した画像だけを見せると、見た人は自分がどこまで手を動かしたのかを正しく把握できません。担当範囲を明記しておくことで、依頼を検討する相手は、自分に何を任せられる人かを具体的にイメージできます。

✓ Point !
担当範囲は必ず書く

制作物の一部だけを担当した場合でも、担当範囲を省略せずに書きましょう。全体を1人で作ったかのような書き方は、あとで依頼者に実際の担当範囲を確認されたときに、説明のつじつまが合わなくなる原因になります。

課題と意図もあわせて書いておくと、見た人は制作物の見た目だけでなく、依頼者の要望をどう受け止めて形にしたのかまで理解できます。実績を紹介するときは、6項目を書き漏らしていないか確認する意識を持ちましょう。

Q
確認クイズ
AIで背景画像を生成し、Canvaで文字とロゴを配置したバナーをプロフィールに掲載するとき、あわせて書くべき情報はどれか?
正解です!
使用ツールと担当範囲は、実績を紹介するときに書く6項目に含まれます。どのツールでどこまで自分が手を動かしたのかを明記すると、見た人が正しく実力を把握できます。
惜しい!
正解はBです。実績を紹介するときに書く情報は、制作物・課題・意図・担当範囲・使用ツール・制作期間の6項目で、いずれも自分の制作物に関する情報です。

掲載前に確認する事項

実績・作品を掲載する前には、次の5つの事項を確認しておきましょう。

掲載前に確認する5つの事項
掲載許可
クライアントワークの場合、掲載してよいか確認済みか
守秘義務
案件内容に守秘義務の範囲が含まれていないか
素材・音源の権利
使用した素材・音源が商用利用・掲載可能なものか
AI利用の明示
AIツールを使った場合、その旨を適切に扱っているか
誇大表現の回避
学習作品を有償実績のように見せていないか

掲載許可と守秘義務は、依頼者との関係に直接関わる事項です。クライアントワークで作った制作物は、依頼者自身のブランドや事業内容を含むため、掲載してよいかどうかは案件ごとに確認しておく必要があります。確認を省いて先に掲載してしまうと、依頼者との信頼関係を損なう原因になります。

素材・音源の権利やAI利用の明示も同様に、案件ごとに条件が異なります。使用した写真素材やBGMが商用利用・掲載可能なものかどうか、AIツールを使った工程をどう扱うかは、素材の提供元やツールの利用規約によって変わるため、掲載する前にそのつど確認する習慣を持ちましょう。

! 注意
学習作品を有償実績のように見せない

有償の実績がまだ少ない段階で、学習中に制作した作品を有償の実績であるかのように見せると、誇大表現になります。実績を紹介するときは、有償の依頼を受けて制作したものか、学習・自主制作で作ったものかを区別して伝えましょう。

5つの事項はどれも、掲載後にトラブルへつながる可能性がある部分です。掲載する前に、この5項目を毎回確認する意識を持ちましょう。

Q
確認クイズ
クライアントワークで制作したバナーについて、依頼者から掲載可否の返事をまだもらえていない場合、適切な対応はどれか?
正解です!
掲載許可は、依頼者から確認が取れてから掲載する事項です。確認が済んでいない段階では、公開を控えましょう。
惜しい!
正解はBです。掲載許可が確認できていない状態での公開は、依頼者との信頼関係を損なう原因になります。返事をもらえるまでは公開を控えましょう。

判断まとめ

ここまでの5つの確認事項を、掲載できるかどうかを判断するときの早見表としてまとめます。

確認する項目 掲載できる目安 掲載を控える目安
掲載許可 クライアントから掲載してよいと確認が取れている 確認前、または掲載不可の回答を受けている
守秘義務 案件内容に守秘義務の範囲が含まれないと確認できている 守秘義務の範囲に触れる内容が含まれている
素材・音源の権利 使用した素材・音源が商用利用・掲載可能と確認できている 権利関係が未確認、または掲載不可な素材・音源を含む
AI利用の明示 AIツールを使った旨を適切に扱えている AI利用の扱いが整理されていない
誇大表現の回避 学習作品を有償実績のように見せていない 学習作品を有償実績のように誇張して見せている
5項目すべてで左側の状態を満たしているかを、掲載前の判断の目安にしましょう

5つの項目は、それぞれ別のリスクに対応しています。掲載許可と守秘義務は依頼者との関係、素材・音源の権利は権利者との関係、AI利用の明示と誇大表現の回避は見た人との信頼関係に関わります。どれか1つでも満たせていない状態で掲載すると、それぞれ異なる形でトラブルにつながる可能性があります。

✓ Point !
早見表は判断の目安であり、断定ではない

この早見表は、掲載可否を機械的に決めるものではなく、判断に迷ったときの確認材料です。実際の可否は案件の内容や依頼者との関係によって変わるため、迷ったらコーチや依頼者に確認しましょう。

実績を紹介する場面は今後も繰り返し出てきます。掲載する前にこの早見表へ立ち返り、5項目を満たしているかを確認する意識を持ちましょう。

SUMMARY
  1. 実績・作品を紹介するときは、制作物・課題・意図・担当範囲・使用ツール・制作期間の6項目を書く
  2. 掲載前には掲載許可・守秘義務・素材/音源の権利・AI利用の明示・誇大表現の回避の5項目を確認する
  3. 学習作品を有償実績のように見せることは避ける
  4. 早見表は判断の目安であり、迷ったらコーチや依頼者に確認する
CHECK
理解度チェック
実績・作品を紹介するときに書く6つの情報を挙げられるか?
制作物、課題、意図、担当範囲、使用ツール、制作期間の6項目です。
掲載前に確認すべき5つの事項を挙げられるか?
掲載許可、守秘義務、素材・音源の権利、AI利用の明示、誇大表現の回避の5項目です。
なぜ担当範囲を明記する必要があるか説明できるか?
複数人での共同制作やAIツールを使った工程が含まれる場合、担当範囲を書かないと、見た人が自分に何を任せられる人かを正しく把握できないためです。
なぜ学習作品を有償実績のように見せてはいけないか説明できるか?
有償の依頼を受けて制作したものと、学習・自主制作で作ったものを区別せずに見せると、誇大表現になり、見た人に実力を誤って伝えてしまうためです。

CHAPTER 2
問い合わせ導線
LESSON 2-4 信頼される見せ方と営業導線を作る ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 問い合わせ導線を構成する4つの接点とその役割を説明できる
  • 依頼可能であることを明示する必要性を理解している
  • 自分自身の問い合わせ導線を書き出せる

前のレッスンまでで、身元設計、プロフィール文、実績の見せ方を整えてきました。ここまでの内容で、見た人に信頼してもらう材料はそろっています。ただし、材料がそろっているだけでは、見た人が実際に問い合わせるところまでは進みません。

このレッスンでは、見つけた人が問い合わせに至るまでの導線を4つの接点で整理し、それぞれの役割と、依頼を受け付けていることを明示する必要性を確認します。

問い合わせ導線の全体像

SNSで発信を見た人が実際に依頼へ動くまでには、複数の接点を順番に経由します。プロフィール、固定・代表コンテンツ、ポートフォリオ、DM・フォームという4つの接点が、それぞれ異なる役割を担いながら1本の導線としてつながっています。

問い合わせ導線を構成する4つの接点
プロフィール
見つけた人が最初に見る場所。何ができるかを一目で伝える役割を持つ
固定・代表コンテンツ
プロフィールから誘導する発信。実力・スタンスが伝わる代表的なコンテンツの役割を持つ
ポートフォリオ
作品・実績をまとめて見せる場所
DM・フォーム
実際に問い合わせ・依頼を受け取る窓口

4つの接点は、それぞれ独立した掲載場所ではなく、見た人が1つずつ順番に進む連続した経路です。プロフィールで興味を持った人が固定・代表コンテンツで実力を確認し、ポートフォリオで作品量を把握したうえで、最後にDM・フォームから問い合わせるという順番でつながっています。どこか1つの接点が欠けていたり、次の接点への案内がなかったりすると、その時点で導線が途切れ、問い合わせに至らなくなります。

✓ Point !
接点の順番どおりに導線を用意する

4つの接点は、見た人が進む順番(プロフィール→固定・代表コンテンツ→ポートフォリオ→DM・フォーム)のとおりに用意しておく必要があります。順番のどこかが抜けていると、次に進みたい人がその場で迷い、離脱の原因になります。

Q
確認クイズ
問い合わせ導線を構成する4つの接点として正しい組み合わせはどれか?
正解です!
4つの接点はプロフィール、固定・代表コンテンツ、ポートフォリオ、DM・フォームです。それぞれ役割が異なり、この順番で問い合わせにつながります。
惜しい!
正解はAです。問い合わせ導線は、プロフィール、固定・代表コンテンツ、ポートフォリオ、DM・フォームの4つの接点で構成されます。

4つの接点がすべてそろっていても、それぞれの場所で依頼を受け付けていることが伝わらなければ、見た人は問い合わせてよいかどうか判断できません。次に、依頼可能であることを明示する方法を確認します。

依頼可能であることを明示する

4つの接点がすべて整っていても、依頼を受け付けていることが明示されていなければ、見た人はそのまま離れてしまいます。プロフィールや固定・代表コンテンツの中で、依頼を受け付けている旨を明示しておく必要があります。

! 注意
明示がないと問い合わせに至らない

プロフィールや固定・代表コンテンツで依頼を受け付けていることを明示していないと、見た人は依頼してよいかどうかを判断できず、問い合わせに至りません。実力や実績が十分に伝わっていても、明示が欠けているだけで導線がそこで止まってしまいます。

見た人は、発信者が趣味や自主制作として活動しているのか、依頼を受け付けている状態なのかを、投稿内容だけから判断できません。プロフィールや固定・代表コンテンツの中で明確に示しておくことで、初めて問い合わせという行動につながります。

プロフィールや固定・代表コンテンツを見直すときは、依頼可能であることが誰の目にも伝わる形になっているかを確認しましょう。

Q
確認クイズ
依頼可能であることを明示していない場合に起きることとして正しいのはどれか?
正解です!
依頼を受け付けていることが伝わらないと、見た人は問い合わせてよいかどうか判断できず、そのまま離れてしまいます。
惜しい!
正解はBです。実力や実績が十分に伝わっていても、依頼可能であることの明示が欠けていると、見た人は問い合わせに至りません。

ここまでで、4つの接点の役割と、依頼可能であることを明示する必要性を確認しました。最後に、自分自身の導線がどうなっているかをワークシートに書き出してみましょう。

自分の導線設計ワークシート

自分のプロフィール、固定・代表コンテンツ、ポートフォリオ、DM・フォームについて、それぞれどう用意するかを書き出しておきましょう。提出や合否判定はありません。

プロフィールでの明示方法・固定・代表コンテンツの内容・ポートフォリオの置き場所・DM・フォームの窓口を記入してください。

項目記入欄
プロフィールでの明示方法
固定・代表コンテンツの内容
ポートフォリオの置き場所
DM・フォームの窓口

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

SUMMARY
  1. 問い合わせ導線はプロフィール・固定・代表コンテンツ・ポートフォリオ・DM・フォームの4つの接点で構成される
  2. 各接点は役割が異なり、見た人が進む順番のとおりに用意しておく必要がある
  3. プロフィールや固定・代表コンテンツで依頼を受け付けていることを明示しないと問い合わせに至らない
  4. 明示が欠けていると、実力や実績が伝わっていても導線がそこで止まる
CHECK
理解度チェック
問い合わせ導線を構成する4つの接点を答えられるか?
プロフィール、固定・代表コンテンツ、ポートフォリオ、DM・フォームの4つです。
各接点の役割を説明できるか?
プロフィールは何ができるかを一目で伝える場所、固定・代表コンテンツはプロフィールから誘導する代表的な発信、ポートフォリオは作品・実績をまとめて見せる場所、DM・フォームは実際に問い合わせ・依頼を受け取る窓口です。
依頼可能であることを明示しないとどうなるか説明できるか?
見た人が依頼してよいかどうか判断できず、問い合わせに至りません。実力や実績が伝わっていても、明示が欠けているだけで導線が止まります。
自分の導線について4項目を書き出せたか?
プロフィールでの明示方法、固定・代表コンテンツの内容、ポートフォリオの置き場所、DM・フォームの窓口の4項目です。

CHAPTER 2
営業DMの個別最適化
LESSON 2-5 信頼される見せ方と営業導線を作る ⏱ 所要時間:約20分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 営業DMを構成する5つの要素を説明できる
  • 個別最適化されていない営業DMのリスクを理解している
  • 案件・営業先に合わせてDMのパーツを書き分けられる

これまでのレッスンで、プロフィール・実績・問い合わせ導線を整えてきました。ここまでの内容は、見つけた人からの問い合わせを待つための準備です。一方で、こちらから見込みの相手へ直接連絡する営業DMは、待つのではなく自分から接点を作りに行く手段になります。

営業DMは、受け取る相手から見ると、知らない相手からの売り込みに見えやすい連絡方法です。同じ文章をそのまま何人にも送ると、相手に響かないだけでなく、規約違反のリスクにもつながります。このレッスンでは、営業DMを構成する5つの要素と守るべき規約・リスクを確認したうえで、案件・営業先ごとの書き分け方を5パターンの例で練習します。

営業DMの全体像とパーツ構成

効果のある営業DMは、思いつきで書いた文章ではなく、5つの要素を順番に積み上げて組み立てられています。まずは、どのような要素で構成されているかを確認しましょう。

営業DMを構成する5つの要素
① 相手を選んだ理由
数あるアカウント・企業の中で、なぜこの相手に連絡したのかを具体的に示す
② 観察した課題
相手の投稿・サイトなどを実際に見て気づいた課題を伝える
③ 提供価値
自分が対応できる範囲と、その課題にどう役立てるかを示す
④ 関連実績
同業種・同業態での制作経験や実績を伝える
⑤ 負担の小さい次の行動
返信のハードルが低い、答えやすい質問や提案で締める

この5要素は、順番どおりに並べることで初めて機能します。相手を選んだ理由と観察した課題が先に伝わるからこそ、続く提供価値や実績を自分のために書かれた提案として読んでもらえます。順番を入れ替えて実績や提供価値から書き始めると、相手を見ずに送っている定型文だと感じられやすくなります。

① 相手を選んだ理由

〇〇店様のInstagramを拝見し、手作りのアクセサリーの写真が丁寧に撮影されている点に惹かれてご連絡しました。

② 観察した課題

投稿一覧はとても素敵でしたが、商品の価格や購入方法がプロフィールのどこにも書かれていない状態でした。

③ 提供価値

プロフィール文と固定投稿を整理し、初めて見た人でも購入方法がすぐ分かる状態を作るお手伝いができます。

④ 関連実績

同じようにハンドメイド商品を扱うアカウントのプロフィール文を、これまでに担当してきました。

⑤ 負担の小さい次の行動

もしよろしければ、現在の購入方法や困りごとについて、簡単で構いませんので教えていただけますでしょうか。

この例のように、5要素がそろっていると、相手は自分のアカウントを見たうえで送られてきた提案だと判断できます。逆に、どれか1つでも欠けると、相手を選んだ理由のない定型文に近づき、読み流されやすくなります。5要素をすべて自分の言葉で埋められるかどうかを、送信前に必ず確認するようにしましょう。

Q
確認クイズ
営業DMの5要素のうち、相手の投稿やサイトを実際に見て気づいた内容を伝える要素はどれか?
正解です!
観察した課題は、相手の投稿やサイトなどを実際に見て気づいた課題を伝える要素です。ここが具体的であるほど、相手を選んだ理由の説得力が増します。
惜しい!
正解はBです。相手の投稿・サイトなどを実際に見て気づいた課題を伝える要素が観察した課題です。関連実績は自分側の経験、提供価値は自分が役立てる内容、負担の小さい次の行動は返信を促す締めの部分にあたります。

5要素の中身が理解できたら、次は送信前に必ず確認しておきたい規約とリスクを見ておきましょう。

規約とリスクを確認する

5要素をどれだけ丁寧に書いても、同じ文章を個別最適化せずに多くの相手へ送ってしまうと、各SNSの規約に抵触するリスクや、そもそも読んでもらえないリスクにつながります。営業DMを送る前に、媒体ごとのルールを確認しておきましょう。

! 注意
Xでは同意のない一括・自動送信が禁止されている

X公式ヘルプの「automation development rules」では、同意のない一括・自動的なDM送信を明確に禁止しています。フォロー関係の有無に関わらず、相手が明確に希望していない一括送信は避けるべきというのが原則です。個別最適化されていない定型営業DMを多くのアカウントへ送る行為は、この規約に抵触するリスクが高くなります。

この規約が示しているのは、送信件数の多さそのものではなく、相手ごとに書き分けられていない一括送信がリスクの対象になるということです。5要素を相手に合わせて書き換えている限り、送信自体を過度に恐れる必要はありません。反対に、同じ文面をコピーして送り先だけを変えるやり方は、この規約が問題視する送り方に当てはまります。

✓ Point !
Instagramはフォロー外DMが読まれにくい仕様がある

Instagramのコミュニティガイドラインではスパム行為が禁止行為として明記されています。加えて、フォロー外への営業DMはメッセージリクエストに振り分けられる仕様があり、相手が普段目にする受信箱とは別の場所に届くため、そもそも開封されにくくなります。

個別最適化されていない営業DMが抱える2つのリスク
規約違反のリスク
同意のない一括・自動送信は各媒体の規約が問題視する対象になり得る
読まれず成果が出ないリスク
フォロー外DMは受信箱の外側に振り分けられ、そもそも目にとまりにくい

この2つのリスクは、どちらも個別最適化されていない大量送信という同じ原因から生まれています。だからこそ本教材では、営業DMを一斉送信する使い方を推奨せず、1件ずつ相手に合わせて書き分けることを前提にしています。次のセクションでは、案件・営業先ごとの書き分け方を具体的な例で確認します。

Q
確認クイズ
個別最適化されていない営業DMを多くの相手へ送ったときに起こり得ることとして正しいのはどれか?
正解です!
個別最適化されていない大量DMは、規約違反のリスクと、フォロー外DMがメッセージリクエストに振り分けられて読まれないリスクの両方を抱えます。
惜しい!
正解はBです。Xは同意のない一括・自動送信を規約で禁止しており、Instagramではフォロー外DMがメッセージリクエストに振り分けられて読まれにくくなります。送信件数を増やすほど成果が上がるわけではありません。

パーツ別の書き方ルール

ここからは、案件種別×営業先の組み合わせを5パターン取り上げ、それぞれで採用されにくい例と改善例を比較します。どのパターンも、5要素のうち相手を選んだ理由観察した課題を相手ごとに書き換えているかどうかが差になっている点に注目しましょう。

① 店舗 × Webデザイン

✗ 採用されにくい例

はじめまして、Web制作をしております〇〇と申します。ホームページ制作を承っておりますので、ご興味があればご連絡ください。

問題点:誰に向けた文章かが分からない定型文で、相手を選んだ理由も観察した課題も書かれていません。受け取った店舗のオーナーは、大量に送られている営業DMの一通だと感じ、返信のハードルが上がります。
✓ 改善例

はじめまして、地域の飲食店様向けにWebサイト制作を行っている〇〇と申します。〇〇店様のInstagramを拝見し、料理の写真がとても魅力的だった一方、公式サイトが見当たらず、営業時間や予約方法を調べにくい状態だと感じました。飲食店様向けに、スマートフォンから見やすい1ページ完結型のサイトを制作しており、同じ業態の店舗様を担当してきました。もしよろしければ、現在サイトをお持ちかどうかと、困っている点があれば教えていただけますでしょうか。

個別最適化ポイント:店名・投稿内容から確認できる具体的な課題(サイト不在)と同業態の実績を盛り込み、答えやすい質問で締めているため、店舗のオーナーが自分ごととして読みやすくなります。

② 中小企業 × Web制作

✗ 採用されにくい例

法人様向けにホームページ制作を行っております。低価格・高品質でご案内できますので、お気軽にご相談ください。

問題点:「低価格・高品質」という誇張気味の言葉だけが並び、送信先企業の事業内容やサイトの状態には一切触れていません。どの会社に送っても成立する文面になっています。
✓ 改善例

〇〇業界の企業様向けにコーポレートサイト制作を行っている〇〇と申します。貴社のサイトを拝見したところ、サービス内容の説明は充実している一方、スマートフォンで見ると文字が読みにくい状態になっている点が気になりました。同業種の企業様のサイトでスマートフォン表示の改善を担当した経験があります。まずは現在のサイトで気になっている点があれば、DMで教えていただけますと幸いです。

個別最適化ポイント:実際にサイトを確認したうえでの具体的な課題を伝え、誇張表現を使わずに事実ベースで書いているため、企業側が真剣な提案として受け取りやすくなります。

③ 店舗 × SNS運用代行

✗ 採用されにくい例

SNS運用代行をしております。フォロワーを増やしたい店舗様はぜひご連絡ください。

問題点:フォロワー増加という抽象的なメリットだけを伝えており、送信先の店舗が実際にどんな運用をしているかを見ていないことが伝わってしまいます。
✓ 改善例

店舗様向けにInstagram運用代行を行っている〇〇と申します。〇〇店様のアカウントを拝見し、料理の写真は魅力的である一方、直近の投稿間隔が空いている点が気になりました。飲食店様のアカウントで、来店予約につながる投稿設計を担当してきました。よろしければ、現在の運用で困っている点を伺えますでしょうか。

個別最適化ポイント:投稿頻度という具体的な観察結果を伝え、来店予約につながる提案という提供価値を明確にしているため、運用の悩みに直接応える提案として受け取ってもらいやすくなります。

④ 中小企業 × ショート動画

✗ 採用されにくい例

ショート動画制作を承っております。バズる動画で認知拡大しませんか?

問題点:再現性のない言葉で期待をあおる一方、送信先企業がどんな商品・サービスを扱っているかに触れていません。
✓ 改善例

〇〇業界の企業様向けにショート動画制作を行っている〇〇と申します。貴社の〇〇という商品を拝見し、機能の説明は詳しい一方、実際に使っている様子が伝わる動画がまだない状態だと感じました。同業種の商品紹介動画で、短い尺の中で使用シーンを伝える構成を担当してきました。まずは現在検討中の商品や課題があれば、DMで伺えますでしょうか。

個別最適化ポイント:誇張表現を避け、実在する商品を具体的に挙げたうえで、その商品に足りない要素(使用シーンの動画)を提案の起点にしているため、企業側が自社の課題として受け止めやすくなります。

⑤ 制作会社・代理店 × 制作協業

✗ 採用されにくい例

フリーランスでWebデザイン・SNS運用をしております。お仕事を紹介いただけないでしょうか。

問題点:協業先がどんな制作を手掛けている会社なのかに触れておらず、自分がその協業でどう役立てるのかも示されていないため、依頼を受け取る側が判断材料を持てません。
✓ 改善例

Webデザイン・SNS運用代行を行っている〇〇と申します。貴社が飲食店様向けの制作を多く手掛けていらっしゃる点を拝見し、SNS運用まで対応できる制作パートナーを探している案件がおありではと思いご連絡しました。飲食店様のSNS運用を担当してきた実績があり、貴社のWeb制作案件にSNS運用を組み合わせた提案が可能です。もしよろしければ、現在協業を検討されている案件があるか、一度お話を伺えますでしょうか。

個別最適化ポイント:相手の得意領域(飲食店向け制作)を踏まえたうえで、自分の実績と相手にない機能を組み合わせる視点を示しているため、単なる仕事紹介の依頼ではなく、対等な協業の提案として受け取ってもらいやすくなります。

5つのパターンを見比べると、業種や営業先が変わっても、改善例に共通する考え方は同じであることが分かります。相手のアカウントやサイトを実際に見て気づいた事実を書き、その事実に対応する実績と、答えやすい次の行動を添える。この順番を守ることを意識しましょう。

Q
確認クイズ
5つの改善例に共通している工夫として正しいのはどれか?
正解です!
5パターンの改善例はいずれも、相手を実際に見て気づいた具体的な課題を先に伝え、それに対応する実績と負担の小さい次の行動を添える構成になっています。
惜しい!
正解はCです。改善例に共通するのは、相手を実際に見て気づいた課題を伝え、対応する実績と答えやすい次の行動を示している点です。価格の強調や期限を急がせる表現は含まれていません。

今すぐ書いてみよう

ここまでの内容を使って、自分の営業DMを組み立ててみましょう。下記のテンプレートは下書きとして使い、実際に送る前には必ず相手ごとに書き換えてください。

営業DMテンプレート(コピー用・下書き)

下記をそのままコピーして下書きとして使い、[ ]の部分を相手ごとに書き換えてから送信してください。書き換えないまま複数の相手へ送ることは避けてください。

はじめまして、[自分の名前・屋号]と申します。 [相手の名前・店舗名]の[投稿・サイトなど]を拝見し、[相手を選んだ理由]。 [観察した課題]と感じました。 [提供できる価値の説明]。[関連実績]。 もしよろしければ、[負担の小さい次の行動(答えやすい質問など)]を教えていただけますでしょうか。
! 注意
下書きのまま一斉送信しない

このテンプレートは下書きです。[ ]を埋めずに複数の相手へ一斉送信すると、規約違反のリスクと、読まれずに成果が出ないリスクの両方につながります。1件ずつ、相手に合わせて書き換えてから送るようにしましょう。

自分が営業したい相手を1件思い浮かべ、5要素を記入してください。

要素記入欄
相手を選んだ理由
観察した課題
提供価値
関連実績
負担の小さい次の行動

入力内容はこのブラウザに保存され、次回このページを開いたときに復元されます。別の端末・ブラウザからは見れません。
ただしブラウザのキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。
提出や合否判定はありません。

SUMMARY
  1. 営業DMは相手を選んだ理由・観察した課題・提供価値・関連実績・負担の小さい次の行動の5要素で構成する
  2. X・Instagramともに個別最適化されていない大量DMを問題視しており、規約違反リスクとそもそも読まれず成果が出ないリスクの両方がある
  3. 案件・営業先が変わっても、5要素を相手に合わせて書き換える考え方は共通している
  4. コピー用テンプレートは下書きとして使い、送信前に必ず個別調整する
CHECK
理解度チェック
営業DMを構成する5つの要素を答えられるか?
相手を選んだ理由、観察した課題、提供価値、関連実績、負担の小さい次の行動の5つです。
個別最適化されていない営業DMにどんなリスクがあるか説明できるか?
Xの同意のない一括・自動送信の禁止規約に抵触するリスクと、Instagramでフォロー外DMがメッセージリクエストに振り分けられ、そもそも読まれないリスクの両方があります。
5パターンの比較から、改善例に共通するポイントを説明できるか?
相手を実際に見て気づいた課題を先に伝え、それに対応する実績と、答えやすい次の行動を添えるという構成が共通しています。
自分のケースでDMテンプレートの5要素を書き出せたか?
相手を選んだ理由、観察した課題、提供価値、関連実績、負担の小さい次の行動の5項目です。