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目次
この章では、ピクセル単位での詳細な編集が必要な場合などで使用するラスタライズを解説します。
【15-1】ラスタライズとは
・ ベクトル画像(ベクター形式)からビットマップ画像(ラスター形式)へ変換することです。
・ ビットマップ画像はラスター画像と呼ばれ、ラスター画像への変換なのでラスタライズと呼ばれます。
・ ビットマップ画像はラスター画像と呼ばれ、ラスター画像への変換なのでラスタライズと呼ばれます。
解説
ベクトル画像
- illustratorで処理するのが得意とする画像という考え方がベクトル画像を理解する上で考えやすいですが、photoshopでもベクトル画像は扱えるようになっています。
- 大きな特徴
- 点と点を線で繋げ、その点の位置や角度などコンピューターで数値化することができ、その情報も画像に組み込まれています。
- そのため画像の拡大縮小への対応に強く画像が荒れることがありません。
ビットマップ画像
- Photoshopで扱うのが得意とする画像はカメラで撮影された写真などを加工することですが、このカメラで撮影された写真はビットマップの画像形式で再現されています。
【15-2】ラスタライズが可能な状況や条件
各ツールの条件
ベクターオブジェクト
- テキストレイヤー
- Photoshopではテキストはベクターデータとして扱われます。
- テキストレイヤーはラスタライズ可能です。
- シェイプレイヤー
- シェイプツールで作成されたベクターレイヤーもラスタライズできます。
スマートオブジェクト
- Adobe Photoshopで使用される機能名です。
- ベクトル画像やビットマップ画像を非破壊的に編集できるようにする特別なレイヤー形式です。
- ※「非破壊的に編集」とは元のデータを保持し、画像の劣化を防ぎ、変形、フィルターの適用などを行っても、元の画質を失わずにできる編集のことです。
- ラスタライズをするとスマートオブジェクトの設定を解除します。
パス
- パスツールで描かれたパスは、ラスタライズすることでピクセルデータに変換されます。
※ピクセルデータとは、ビットマップ画像形式と同じです。
【15-3】ラスタライズしてできること
ラスタライズは、ピクセル単位での詳細な編集が必要な場合や、特定のフィルターやツールを使用するために必要な操作です。
テキストレイヤー
・ テキストをラスタライズすることで、塗りつぶしや消しゴムツールを使って直接編集が可能です。
(文字の打ち直しはできません)
(文字の打ち直しはできません)
シェイプレイヤー
シェイプをラスタライズすると、ピクセルベースの操作が可能になり、部分的な修正や詳細な効果の追加が行えます。
スマートオブジェクト
使用する場合
- ベクター画像の編集で使用することができないツールを使用する場合
- (ブラシツール、消しゴムツール、クローンスタンプツールなど)
- 特定のフィルターを使用する場合
- 特定の自由変形ツールを使用する場合
- 一部のレイヤースタイルを適用したい場合
【15-4】ラスタライズするときの注意事項
・ ラスタライズすると、ベクターオブジェクトとしての特性を失い、再度ベクターに戻すことはできません。
・ そのため、ラスタライズする前にバックアップを作成するか、スマートオブェクトを使用して非破壊編集を維持することが推奨されます。
・ また、ラスタライズ後はピクセル化されるため、拡大すると画質が劣化する点にも注意が必要です。
・ そのため、ラスタライズする前にバックアップを作成するか、スマートオブェクトを使用して非破壊編集を維持することが推奨されます。
・ また、ラスタライズ後はピクセル化されるため、拡大すると画質が劣化する点にも注意が必要です。
【15-5】ラスタライズの手順
1. レイヤーの選択
ラスタライズしたいレイヤーを選択します。
2. ラスタライズの実行
・ メニューからの操作:上部メニューの「レイヤー」>「ラスタライズ」>「テキスト」または「シェイプ」など、適切なオプションを選びます。
・ 右クリックからの操作:レイヤーパネル内で対象レイヤーを右クリックし、表示されるメニューから「ラスタライズ」を選択します。
・ 右クリックからの操作:レイヤーパネル内で対象レイヤーを右クリックし、表示されるメニューから「ラスタライズ」を選択します。
テキストを遠近法で変形する
- テキストを入力する
- 「編集」→「変形」→「他方向に伸縮」「遠近法」が選べないことを確認する。
- テキストをラスタライズする
- 「他方向に伸縮」「遠近法」が選べるようになる
【15-6】スマートオブジェクトについて詳しく学ぶ
・ Photoshopの機能で、ビットマップ画像やベクトル画像を非破壊的に編集できるようにする特別なレイヤー形式にすることができます。
・ その機能をスマートオブジェクトと呼びます。
・ スマートオブジェクト化した画像は、レイヤーパネルのサムネイルに右のようなアイコンが表示されます。
・ その機能をスマートオブジェクトと呼びます。
・ スマートオブジェクト化した画像は、レイヤーパネルのサムネイルに右のようなアイコンが表示されます。
スマートオブジェクトの特徴
1. 非破壊編集
スマートオブジェクトは元のデータを保持し、画像の劣化を防ぎます。変形、フィルターの適用などを行っても、元の画質を失うことなく編集できます。
2. 再編集の柔軟性
・ スマートオブジェクト内のコンテンツはいつでも再編集可能です。
・ スマートオブジェクトをダブルクリックすると、元のファイルが別ウィンドウで開き、編集内容を保存するとスマートオブジェクトにも反映されます。
・ スマートオブジェクトをダブルクリックすると、元のファイルが別ウィンドウで開き、編集内容を保存するとスマートオブジェクトにも反映されます。
3. スマートフィルター
・ フィルターをスマートオブジェクトに適用すると、スマートフィルターとして扱われ、後から調整や削除が可能です。
・ これにより、フィルターの効果を微調整したり、完全に取り除いたりすることができます。
・ これにより、フィルターの効果を微調整したり、完全に取り除いたりすることができます。
4. 変形の自由度
・ スマートオブジェクトに対して行った変形(拡大・縮小、回転、歪みなど)は、元のデータを保持したまま実行されます。
・ 変形後でも画質の劣化が最小限に抑えられます。
・ 変形後でも画質の劣化が最小限に抑えられます。
スマートオブジェクトのデメリット
- データが重くなる。
- 直接画像を編集できない。
スマートオブジェクトへの変換方法
画像レイヤーを右クリックして「スマートオブジェクトに変換」を選びます。
スマートオブジェクトの解除方法
画像レイヤーを右クリックして「レイヤーをラスタライズ」を選びます。
これで「15章 ラスタライズを知ろう」の解説を終わります。
次の章に進みましょう。
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