Canva AIでたたき台を作る
CHAPTER 3
Canva AIでたたき台を作る
LESSON 3-2 指示文を組み立てる → 生成する → 結果を確認する ⏱ 所要時間:約20分
レッスン解説動画
GOAL
このレッスンのゴール
  • ✓
    依頼書の情報を、「内容」と「配置」を含んだ1つの指示文に組み立てられる
  • ✓
    Canva AIチャットでSNS広告バナーのたたき台を生成できる
  • ✓
    生成結果を鵜呑みにせず、確認・修正すべき視点を持てる

Canva AIとは

Canva AIは、チャット形式で頼みごとを伝えると、デザイン案を自動で生成してくれる機能です。
以前は独立した機能として提供されていましたが、現在はこのCanva AIチャットに統合されています。
内容と配置を指示文に含めて送るだけで、写真・見出し・図形といった素材をまとめて出力し、たたき台を素早く用意できるのが最大のメリットです。

✓ Point !
Canva AIの生成結果は「完成品」ではなく「たたき台」

Canva AIが出す案はかなり完成度が高く見えますが、あくまで出発点です。
依頼書の内容を100%満たしているとは限らないため、このあと自分の目で確認し、次のレッスンで手仕上げしていきます。

AIを使う前に:デザインの原則を学んだ意味

ここまでChapter 1・2で、Canvaの基本操作と、配置・配色・情報の階層といったデザインの原則を、模写を通じて学んできました。
AIが一発でデザインを作れる今、「その学習は何だったのか」と思うかもしれません。ですが、実際は逆です。

! 注意
原則を知らないままAIを使うと、刃になりかねない

AIが出したデザインが依頼内容を本当に満たしているか、情報の優先順位が正しく表現されているかを判断できるのは、模写フェーズで学んだ配置・配色・余白・情報の階層といった原則を理解しているからです。
原則を知らないまま生成結果をそのまま使うと、店名が小さすぎる、重要な情報が目立たないといった問題に気づけないまま納品してしまいかねません。
AIは強力な道具ですが、使う人の目が育っていなければ、その力を正しく引き出せません。

✓ Point !
丸投げする前に、完成形を自分の中で決めておく

AIに指示文を送る前に、「どんな見た目にしたいか」「どこに何を置きたいか」を、自分の頭の中で一度組み立てておきましょう。
完成形のイメージがないままAIに丸投げすると、出てきた結果が良いのか悪いのかも判断できず、次工程で何を直せばいいのかも分からなくなります。
先に自分で構成案を決め、それを指示文として言葉にする、という順番を必ず守りましょう。

事前準備

Canva AIを使う前に、3-1で仕分けた情報を手元にまとめておきましょう。

📋 事前準備
  • 依頼書の転記情報(商品名・価格・期間・店名・テーマカラー)を手元にメモしている
  • サイズ規定(今回は1080×1080px)を確認している
  • 「春らしい・あたたかい雰囲気」をどんな言葉で伝えるか、簡単にイメージしている
  • 見出し・価格・キャッチコピーなどを、どこに配置したいか大まかに決めている

Step 1〜4:指示文の組み立てから配置し直すまで

1
Canva AIを開く

左サイドバーのCanva AIアイコンをクリックしてチャット画面を開きます。

左サイドバーのCanva AIを開いた直後の、チャット入力欄が空の状態
左サイドバーの「Canva AI」を開いた直後の画面。チャット入力欄はまだ空の状態
2
「内容」と「配置」を含む指示文を組み立てる

指示文は、「内容」→「配置」の順で書くと、AIが意図に近いデザインを一発で作ってくれます。

✓ Point !
配置はどう考えればいいか

まず、「一番に見てほしい情報」を1つ決めましょう。今回なら、フェアの見出しやキャッチコピーがこれにあたります。
それを画面の中央や上部など、最初に目が行く位置に置きます。
次に、店名・価格・期間といった補足情報を、余白を意識しながら四隅や下部に振り分けます。
このとき、関連する情報同士は近づけて配置し(近接)、要素の端は揃えて配置する(整列)ことを意識すると、指示文も具体的になり、生成結果も安定します。
この「何を一番目立たせ、何を補足として添えるか」を自分の中で決めてから、指示文の「配置」の部分に落とし込みましょう。

内容や配置を考えよう。あくまで一例なので、自分で考えてから確認しましょう
PROMPT 指示文の例

パン屋Boulangerie Marchéの新作クロワッサンフェアの告知バナーを作りたいです。 価格は380円から、期間は4月1日〜4月30日、テーマカラーはベージュとブラウン系、 春らしいあたたかい雰囲気でお願いします。サイズは正方形1080×1080pxです。 配置は、左上に店名、中央に大きな見出し「新作クロワッサンフェア」、 右下に価格と期間、下部中央にキャッチコピーを1行入れてください。

✓ Point !
配置指示は「厳密」ではなく「おおむね」反映される

内容(商品・価格・期間・店名・テーマカラー・雰囲気・サイズ)は依頼書の情報をそのまま書きます。
配置は、見出しや価格をどこに置きたいか大まかな位置を指定します。厳密に守られるとは限りませんが、書いておくとおおむね反映されます。
一度で理想の結果にならなくても、指示文の言葉を変えて生成し直してかまいません。

3
指示文を送信する

組み立てた指示文を、チャット画面の一番最初のメッセージとして入力欄に入力し、送信します。少し待つと、指示に沿ったデザインが1つ生成され、画面右側に表示されます。

指示文を送信し、生成されたデザインが右側に表示された状態
指示文を送信すると、生成されたデザインが画面右側に表示される
! 注意
サイズ指定は指示文どおりにならないことが多い

指示文に「1080×1080px」と書いても、実際には縦長や横長など、まったく違うサイズで生成されることがよくあります。
サイズ指定は「おおむね反映される」配置指示よりもさらに信頼できないものだと思っておきましょう。
そのため、生成結果は毎回サイズを確認し、違っていたら次のStepの方法で直します。

4
正しいサイズのキャンバスに要素を配置し直す

生成されたデザインのサイズが1080×1080pxの正方形になっているか確認します。
Canvaの「リサイズ」機能はCanva Pro限定のため、無料プランでは使えません。
違うサイズだった場合は、Chapter1・2で学んだ操作だけで直せる、次の方法で1080×1080pxのキャンバスに要素を移し、これを完成まで使うベースにします。

正しいサイズのキャンバスへの移し方

  1. 1生成結果が表示されているブラウザのタブを右クリックし、「タブを複製」を選ぶ(生成結果のタブはそのまま残しておく)
  2. 2複製したタブで、新規に1080×1080pxのカスタムサイズの空デザインを作成する
  3. 3元の生成結果のタブに切り替え、要素を1つ選択してコピーする
  4. 4新しい正方形キャンバスのタブに切り替えて貼り付け、サイズと位置を調整する
  5. 5写真・店名・見出し・価格と期間・キャッチコピーなど、要素を1つずつタブを行き来しながらコピー&ペーストし、1080×1080pxのキャンバスに配置し終える
  6. 6配置しながら、内容の誤り・反映漏れ・Canva Pro限定素材がないかも合わせて確認する
  7. 7サイズが違ったままの元のデザイン(複製前のタブ)は、このあと使わないので削除してよい
確認する観点 チェック内容
サイズ 正方形(1080×1080px)のキャンバスに、すべての要素を移し終えたか
情報の誤り 価格・期間・店名など、AIが書いた文字に誤り(ハルシネーション)がないか
反映漏れ 依頼書の要素(キャッチコピー・連絡先など)が抜け落ちていないか
素材の制限 王冠マーク付きのCanva Pro限定素材が使われていないか
! 注意
生成後のチャット追加指示はCanva Pro限定機能

生成されたデザインに対してチャットで「ここを直して」と追加指示を送る機能は、Canva Pro限定です。
無料プランでは、この後は手作業でCanvaの編集画面を使って修正・仕上げを行います。次のレッスンで、これまで学んだ操作(テキスト編集・配置・色変更など)を使って仕上げていきます。

Q
確認クイズ
Canva AIに指示文を送るときに、最も重要なことは?
✓
正解です!
完成形のイメージがないままAIに丸投げすると、出てきた結果の良し悪しを判断できません。依頼書の情報を「内容」と「配置」に整理してから指示文にすることで、意図に近い結果が得られます。
✕
惜しい!
正解は「完成形を自分の中で決めてから、内容と配置を指示文にする」です。生成後のチャット追加指示はCanva Pro限定機能のため、無料プランでは使えません。
SUMMARY
  1. Canva AIは、チャットで依頼を伝えるとデザイン案を自動生成する機能
  2. 指示文は「内容」→「配置」の順で組み立てると、意図に近い結果が出やすい
  3. AIに送る前に、完成形を自分の中で決めておく。丸投げは判断も修正もできなくなる
  4. サイズ指定は特に信頼できない。違うサイズで出たら、タブを複製して正しいサイズの新規キャンバスを作り、行き来しながら要素をコピー&ペーストして配置し直す
  5. 生成結果は「完成品」ではなく「たたき台」。原則を学んでいるからこそ、確認・修正すべき点に気づける
CHECK
理解度チェック
依頼書の情報から、内容と配置を含む指示文を組み立てられる
商品・価格・期間・店名・テーマカラー・雰囲気・サイズなどの内容を書き、続けて見出しや価格の配置を指定します。
AIに指示文を送る前に、完成形を自分で決めておく理由を説明できる
完成形のイメージがなければ、生成結果の良し悪しを判断できず、次工程で何を直すべきかも分かりません。
生成結果を鵜呑みにせず、確認すべき観点を説明できる
サイズ・情報の誤り(ハルシネーション)・依頼内容の反映漏れ・Canva Pro限定素材の4点を確認します。
サイズが違うときの直し方を説明できる
タブを複製して正しいサイズの新規キャンバスを作り、2つのタブを行き来しながら要素を1つずつコピー&ペーストして配置し直します。