- ✓USPを「顧客に対して自社だけが提供できる利益」として説明できる
- ✓USPの8つの候補観点から、自社の独自性を特定できる
- ✓4C(顧客価値・顧客コスト・利便性・コミュニケーション)で顧客視点から商材を整理できる
- ✓USPと4Cの結果から、提供価値を一文で定義できる
Lesson2・3で、Who(誰に対して)をカスタマーリサーチとペルソナ・カスタマージャーニーによって明らかにしました。
このレッスンでは、Whoが決まった後のWhat(どんな価値を届けるか)=提供価値を定義します。
Whatを考えるとは何か
目安の学習時間:10分
商材にはさまざまな特徴がありますが、ターゲットが決まれば、その特徴の中からどの価値を打ち出すかを絞り込む必要があります。
すべての特徴を同時に押し出そうとすると、結局何も伝わらなくなってしまいます。
この絞り込みに使う道具が、売り手視点でよく使われるUSPと、買い手(顧客)視点で整理する4Cです。
USP:自社だけが提供できる利益
目安の学習時間:20分
USP(Unique Selling Proposition)とは、商品やサービスが持つ独自の強みのことで、「顧客に対して自社だけが提供できる利益」と言い換えられます。
以下の8つの候補観点から自社の商材を見直すと、USPが見つかりやすくなります。
| 候補 | 問い | 該当しそうな例 |
|---|---|---|
| 品質・完成度の高さ | 素材・性能・仕上がりで他社に勝っているか? | 高級食材のみを使うレストラン |
| 対応スピード | 提供や対応の速さで優位に立てるか? | 即日発送、当日中の見積もり回答 |
| 付帯サービスの手厚さ | 付随するサポートの手厚さで差別化できるか? | 購入後の無料相談・定期フォロー |
| 柔軟なカスタマイズ対応 | 顧客ごとの要望に合わせて柔軟に変えられるか? | サイズ・色・仕様のオーダーメイド対応 |
| 保証・保障の手厚さ | リスクを引き受ける姿勢で信頼を得られるか? | 全額返金保証、長期の品質保証 |
| 品揃えの幅広さ | 選択肢の豊富さで幅広いニーズに応えられるか? | サイズ・価格帯を幅広く揃えた品揃え |
| 利用のしやすさ | 手に入れやすさ・使いやすさで優れているか? | 駅近の店舗、24時間対応のオンライン注文 |
| 専門性の高さ | 特定分野の知識・技術の高さで信頼を得られるか? | 特定疾患に特化したクリニック |
どんな価値を伝えるかは、ターゲットと商品のUSPから逆算します。
他社に優る独自性はあるか、権威性はあるか、価格は安いのか──こうした観点で商材と向き合うことで、押し出すべき価値が見えてきます。
4C:顧客視点で価値を整理する
目安の学習時間:20分
企業(売り手)視点の代表的なフレームワークに4Pがありますが、4Cは顧客(買い手)視点で同じ商材を整理し直すフレームワークです。
「Customer Value(顧客価値)」「Cost(顧客コスト)」「Convenience(利便性)」「Communication(コミュニケーション)」の4点から分析します。
| 項目 | 問い | ニトリの例 |
|---|---|---|
| Customer Value | 顧客にとっての価値は? | コストパフォーマンスの良い家具・インテリア |
| Cost | 顧客が負担するコストは? | 組み立てを自分で行う場合、時間や手間がかかる(組立依頼は有料) |
| Convenience | 購入・利用のしやすさは? | 駅やショッピングモールに併設され、気軽に訪れやすい |
| Communication | 顧客との関係構築は? | 簡易家具1年・大型家具5年の品質保証で、不良品交換に対応 |
4Pが「売り手が何を提供するか」を考えるのに対し、4Cは「顧客が何を得て、何を負担するか」を考える点が違いです。
同じ商材でも、4Cで見直すことで顧客が感じている負担(コスト)に気づけることがあります。
価格設定や競合比較、広告出稿先の決定が目的ではありません。
提供価値を一文にする
目安の学習時間:15分
USPで自社だけの強みを特定し、4Cで顧客視点から価値と負担を検証したら、最後にそれらを1つの文章(提供価値)としてまとめます。
提供価値は、「誰に(Lesson2・3で明らかにしたペルソナ)」「どんな価値を(USP・4Cで整理した価値)」提供するかを、1文で言い切れる形にします。
この1文は、以降のLesson5〜8、そしてこの先の実践課題全体を通じて、あらゆる設計判断の基準になります。
習熟度確認課題
知識として理解した状態から、実際の題材に活かせる状態に引き上げるための課題です。
課題 — 提供価値の定義(目安の学習時間:25分)
Lesson2・3で使った同じ商品・サービスを対象に、次の3項目を順に進めましょう。
品質・スピード・サービス・カスタマイズ性・保証・ラインナップ・利便性・専門性の観点から見直します。
Customer Value・Cost・Convenience・Communicationの4点で商材を整理します。
USPと4Cの結果を統合し、「誰に・どんな価値を」提供するかを1文で言い切ります。
上記3項目をまとめた提供価値定義シートを作成してみましょう。
- Whatを考えるとは、商材の特徴の中からどの価値を打ち出すかを絞り込むことである
- USPは「顧客に対して自社だけが提供できる利益」であり、8つの候補観点から特定する
- 4Cは顧客視点で、顧客価値・顧客コスト・利便性・コミュニケーションの4点を整理するフレームワークである
- USPと4Cの結果を統合し、提供価値を一文で定義する
- この提供価値が、以降のすべての設計判断の基準になる
USPを自分の言葉で説明できるか?
品質・スピード・サービス・カスタマイズ性・保証・ラインナップ・利便性・専門性の8観点から特定します。