「他店と迷っているお客様」の心理を理解する
CHAPTER 0
「他店と迷っているお客様」の心理を理解する
LESSON 0-2 比較検討段階の顧客心理を理解する ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 比較検討段階の顧客が何に不安を感じているかを理解している
  • 悩みから安心へとつなぐ原稿構成の型を説明できる
  • 3つの不安それぞれに対して、ページに何が必要かを判断できる

スマートフォンで初めての美容室を探すとき、あなた自身も何軒かのページを開いて見比べた経験があるはずです。
ページを読みながら、技術力や料金への小さな不安が積み重なります。
お客様がHPBのページを閉じてしまう瞬間には、必ずこの種の不安が隠れています。

比較検討中のお客様が感じる3つの不安

HPBで複数のサロンを比べているお客様は、ページを読みながら3種類の不安を抱えています。
美容室は施術を受けてから仕上がりを選び直すことができないサービスなので、予約する前にできるだけ多くの情報を比べて失敗を避けようとします。

比較検討中のお客様が感じる3つの不安、技術・仕上がり、料金・所要時間、初めての店への警戒感を中心の円形ラベルと結ぶ図

3つの不安とは、技術・仕上がりへの不安、料金・所要時間の不透明さへの不安、初めての店への警戒感です。
技術・仕上がりへの不安は、写真や説明だけでは自分に似合う仕上がりになるか判断できないことから生まれます。
料金・所要時間の不透明さへの不安は、結局いくらでどのくらい時間がかかるかがページに書かれていないために起こります。
初めての店への警戒感は、自分に合う雰囲気の店かどうかが分からないまま予約することへの心理的なハードルです。

3つの不安は同時に存在していて、どれか1つに答えるだけでは比較から抜け出せません。
技術・仕上がりへの不安だけに答えて料金や所要時間を書き忘れていると、お客様は別の不安を解消できないまま他店のページに移ってしまいます。

✓ Point !
当たり前すぎて書き忘れる情報こそ不安の核心

所要時間のように、お店側が当たり前だと思っている情報ほど、お客様にとっては書かれていないと不安の種になります。
専門用語の言い換えだけでなく、情報の抜けにも目を向けることが客観視の第一歩です。
情報が抜けている箇所は書いた本人には気づきにくいので、後から見直す仕組みを持つことが欠かせません。

Q
確認クイズ
あるクーポン名に、メニュー名だけが書かれていて所要時間の記載がありませんでした。この状態が引き起こしやすいことはどれでしょうか。
正解です!
所要時間はお店側には当たり前でも、お客様には予定が組めるかどうかを左右する情報です。
書かれていないと不安の種になります。
惜しい!
ポイントは価格や必須表示ではなく、所要時間が書かれていないと予定が読めない不安につながることです。
技術・仕上がりへの不安にも十分に答えられていません。

悩みから安心へとつなぐ原稿構成の型

3つの不安に答える原稿は、悩み・変化・安心という3つの要素をこの順番で並べると組み立てやすくなります。
先に変化や安心から書き始めると、自分の悩みに気づいていないお客様には響かず、読み飛ばされやすくなります。

悩みから安心へとつなぐ原稿構成の型、悩み・変化・安心の3ステップフロー図

悩みを先に言い当てることで、お客様は自分に向けて書かれていると感じやすくなります。
Sourireの客層のように、白髪やパサつきの悩みを抱えた30代・40代の子育て中の女性が読み手であれば、その悩みをそのまま言葉にするだけで、自分のためのページだと感じてもらいやすくなります。

✓ Point !
安心は変化の裏付けとして置く

安心の要素は、変化を言い切っただけで終わらせず、その根拠(実績・スタッフの経験・所要時間の明記など)とセットで置くことが重要です。
根拠がないと、変化の部分がただの宣伝文句に見えてしまいます。
初めての店を選ぶ場面では、実績やスタッフの経験といった根拠が、警戒感を和らげる材料にもなります。

Sourireの現状のように、クーポン名がメニュー名の羅列だけで所要時間の記載がない場合、変化を伝える一文があっても根拠が伴わないため安心につながりません。
悩み・変化・安心の3つがそろっているかを、原稿を書くたびに確認する必要があります。

キャッチコピーだけでなく、クーポンの説明文やこだわりページの文章にも同じ型が使えます。
原稿を書く前に、悩み・変化・安心のどこが埋まっていないかを確認する習慣をつけましょう。
型を意識して書くと、思いつきで書いた文章よりも抜け漏れに気づきやすくなります。

Q
確認クイズ
「艶と若々しさを取り戻せます」という一文だけがキャッチコピーに書かれていて、その根拠がどこにも書かれていません。この状態を悩み→変化→安心の型で見直すと、何が足りないでしょうか。
正解です!
変化を言い切るだけで実績やスタッフの経験などの根拠がないと、宣伝文句に見えてしまい、比較検討中のお客様の不安を解消しきれません。
惜しい!
「艶と若々しさを取り戻せます」はすでに変化を示す文なので、悩みや変化ではなく、変化を裏付ける安心の根拠が足りていません。
実績やスタッフの経験、所要時間の明記などを添えましょう。

判断まとめ|こんな不安には、こう答える

3つの不安と、ページに必要な要素の対応関係を早見表に整理しました。
この表は、悩み・変化・安心の型で原稿を書くときに、どの不安にどの要素で応えればよいかをすぐに確認できるようにするためのものです。

お客様の不安 ページに必要な要素
技術・仕上がりへの不安 専門性の明示、施術実績、ビフォーアフター写真
料金・所要時間の不透明さへの不安 クーポン名・説明文への所要時間と対象者の明記
初めての店への警戒感 店内・スタッフの雰囲気が伝わる写真、こだわりページ

表の右側にある要素は、悩み・変化・安心の型のうち安心の根拠にあたる部分です。
専門性の明示や実績写真、所要時間の明記、店内やスタッフの雰囲気が伝わる写真は、いずれも変化を言い切るだけでは足りない部分を裏付ける材料になります。

! 注意
1つの不安だけに偏らないでください

写真だけを整えて料金の不透明さを放置するなど、1つの不安だけに対策を集中させると、他の不安が残ったままになります。
Chapter 1〜4では、この3つの不安に対応する形で4本柱それぞれを詳しく扱います。
4本柱は、この3つの不安のどこに効くかという観点で設計されているので、抜けている不安から順に手を入れるほうが効率よく改善できます。

次のレッスンからは、実際にデモサロンSourireのサロンボードを開いて、現状を確認します。
早見表を手元に置いておくと、現状把握シートを作るときに、どの不安への対応がまだ手つかずかを判断しやすくなります。

SUMMARY
  1. 比較検討中のお客様は、技術・仕上がり/料金・所要時間/初めての店への警戒感という3つの不安を同時に抱えている
  2. 原稿は悩み→変化→安心の順で組み立てると、お客様に向けて書かれている印象を作りやすい
  3. 安心の要素は、変化を裏付ける根拠とセットで置く必要がある
  4. 3つの不安への対応は、早見表の形でいつでも見直せる
チェック
理解度チェック
比較検討段階の顧客が何に不安を感じているかを理解している
技術・仕上がりへの不安、料金・所要時間の不透明さへの不安、初めての店への警戒感の3つです。
所要時間のように当たり前すぎて書き忘れる情報こそ、不安の核心になりやすい点がポイントです。
悩みから安心へとつなぐ原稿構成の型を説明できる
悩みを先に言い当て、変化を示し、その変化を裏付ける安心の根拠を添えるという順番です。
安心の部分に根拠がないと、変化がただの宣伝文句に見えてしまいます。
3つの不安それぞれに対して、ページに何が必要かを判断できる
技術・仕上がりの不安には専門性の明示や実績写真、料金・所要時間の不安にはクーポン名への所要時間明記、初めての店への警戒感には店内やスタッフの雰囲気が伝わる写真が必要です。