情報欠落チェックリストを対象店舗用に完成させる
CHAPTER 4
情報欠落チェックリストを対象店舗用に完成させる
LESSON 4-3 当たり前すぎて書き忘れる情報を洗い出す ⏱ 所要時間:約15分
GOAL
このレッスンのゴール
  • 所要時間・アクセス・アプリでの表示確認等、当たり前すぎて書き忘れがちな情報の種類を理解している
  • 情報欠落チェックリストの各項目に、何をどう書けばよいかを判断できる
  • 情報欠落チェックリストを、デモサロンSourire用に完成できる

初めてSourireのページを見たお客様が、カラー+トリートメントのクーポンを検討しています。
「このメニューってどれくらい時間がかかるんだろう」と思っても、ページにはアクセスも所要時間も書かれていません。
結局、次の予定が読めないまま予約をためらい、ページを閉じてしまいます。
このレッスンを終えると、こうした書き忘れをチェックリストで洗い出せるようになります。

なぜ当たり前の情報ほど書き忘れるのか

所要時間やアクセスは、店舗側にとって当たり前すぎる情報のため、書く必要性そのものに気づきにくいものです。
一方、来店未経験のお客様にとっては、スケジュールを組めるかどうかを左右する重要な判断材料になります。

店舗側は日々当然のように接客の流れを把握しているため、初めて来店するお客様にとってその情報がどれほど未知であるかに気づきにくくなります。
冒頭のカラー+トリートメントの例のように、施術にどのくらい時間がかかるかはスタッフにとって聞かれるまでもない前提ですが、お客様にとっては次の予定を組めるかどうかを左右する判断材料です。

全メニューに所要時間を追記しただけで、新規の予約が増えた事例もあります。
地味に見える情報ほど、書き手が気づかない不安の核心を埋めていると考えましょう。

! 注意
数値は経験則であり断定はできない

HPBの掲載順位を決める仕組みは公開されていません。
ここで紹介する予約数や予約率の変化は、あくまで経験則にもとづく一例であり、同じ書き方をすれば必ず同じ効果が出ると断定できるものではありません。

抜け漏れを個人の感覚だけで見つけようとすると、店舗ごとに気づく項目がばらつきます。
書き忘れが起きやすい項目をあらかじめ型にしておくことで、誰が原稿を見直しても同じ基準でチェックできるようになります。

原稿を見直すときは、自分が当たり前だと思っている情報ほど疑う意識を持ちましょう。

情報欠落チェックリストの全体像

情報欠落チェックリストは、書き忘れが起きやすい8つの項目で構成されています。
まずは全体像とそれぞれの役割を確認します。

情報欠落チェックリストの8項目(所要時間・アクセス・当日の流れ・指名の要否・追加料金の有無・持ち物や服装の目安・キャンセルポリシー・アプリでの表示確認)を記入欄付きの表形式で配置したテンプレート
項目 お客様が抱えている不安
所要時間次の予定が読めず、時間内に終わるか分からない
アクセス駅からどれくらい歩くのか、道に迷わないか分からない
当日の流れ来店してから何が起きるのか分からない
指名の要否指名しないと失礼にあたるのか分からない
追加料金の有無会計時に想定外の料金が発生しないか分からない
持ち物・服装の目安何を着て行けばよいか分からない
キャンセルポリシー予定が変わったときの連絡ルールが分からない
アプリでの表示確認(お客様の不安ではなく)店舗側が公開前に見落としやすい確認項目

表の右列を見ると分かるとおり、8項目はそれぞれ異なる種類の不安に対応しています。
ひとつの項目が欠けているだけでも、その不安を抱えたお客様は予約に踏み出しづらくなります。
すべての項目を横並びで眺めるだけでなく、自店のページでどの不安がまだ解消されていないかを確認しましょう。

✓ Point !
優先順位をつけるなら

お客様の不安は、アクセス・当日の流れ・指名の要否・所要時間・追加料金の順で大きいといわれています。
すべて埋めるのが理想ですが、時間が足りない場合はこの順番で埋めていきましょう。

次のセクションでは、それぞれの項目を実際にどう書けばよいかを確認します。

Q
✏️ 確認クイズ
Sourireのページを見た子育て中のお客様が「次の予定があるので、この施術がどれくらいで終わるか分からないと予約しづらい」と感じています。この不安に直接対応するチェックリストの項目はどれですか?
正解です!
次の予定が読めるかどうかは、所要時間の記載で直接解消できる不安です。
メニューごとに目安分数を書いておきましょう。
惜しい!
「時間内に終わるか」という不安に直接対応するのは所要時間の記載です。
他の項目もそれぞれ別の不安に対応しています。

各項目の書き方とSourire記入例

ここからは、各項目を実際にどう書くかを、Sourireの記入例とともに確認します。

Before(所要時間の記載なし)

カラー+トリートメント

After(所要時間を追記)

カラー+トリートメント 約120分

Beforeの表記では、施術にどれくらいの時間がかかるか一切分かりません。
Afterのように所要時間を一言添えるだけで、お客様は自分の予定と照らし合わせて予約を検討できるようになります。
ほかの項目も同様に、一文を追記するだけで解消できる不安がほとんどです。

項目 書き方のポイント Sourire記入例
所要時間 メニューごとの目安分数を記載する カラー+トリートメント 約120分
アクセス 最寄りの目印からの徒歩分数を記載する ショッピングモール正面口から徒歩3分、1階カフェ隣
当日の流れ 来店から会計までの流れを簡潔に書く 受付 → カウンセリング → 施術 → 仕上がり確認 → 会計
指名の要否 指名の可否と指名料の有無を明記する 指名なしでも安心してご来店いただけます
追加料金の有無 別途かかる可能性がある費用を明記する ロング料金は別途カウンセリング時にご案内します
持ち物・服装の目安 施術に適した服装や持ち物があれば書く 汚れが気になる方には、お着替えをご用意しています
キャンセルポリシー 変更・キャンセルの連絡期限を書く 前日までにご連絡いただければ変更可能です
アプリでの表示確認 公開前にサロンボードのプレビュー機能でアプリ表示を確認する キャッチコピー・クーポン名の文字切れがないかを確認済み

表の記入例はいずれも短い一文です。
長い説明文を書き加える必要はなく、お客様が知りたい情報を一つ具体的に示すだけで十分だと考えましょう。

✓ Point !
ブラウザとアプリでは見え方が違う

原稿をブラウザ上で書いて満足してしまうと、実際に多くのお客様が使っているアプリでの見え方を見落とします。
公開前に必ずアプリのプレビューで文字切れや改行のずれを確認しましょう。

8項目それぞれに共通するのは、抽象的な説明ではなく具体的な一文で不安を解消することです。
次のセクションでは、この記入例を参考にSourireのチェックリストを完成させます。

Q
✏️ 確認クイズ
Sourireのオーナーが「ブラウザで原稿を書いて、見た目もきれいに整った」と満足しています。この後、公開前に必ず確認すべきことは何ですか?
正解です!
ブラウザで整って見えても、アプリでは表示が異なることがあります。
公開前に必ずアプリのプレビューで確認しましょう。
惜しい!
ブラウザでの見た目が整っていても、多くのお客様が使うアプリでは表示が異なることがあります。
公開前にアプリ表示の確認が必要です。

チェックリストを対象店舗用に完成させる

ここまでの記入例を参考に、Sourire用の情報欠落チェックリストを完成させましょう。

ここまで確認した8項目は、Sourireの現状の原稿ではほとんど書かれていません。
ひとつずつ埋めていくことで、初めてページを見たお客様が感じる、施術時間や道順への不安を原稿の中で解消できます。

美容室Sourire用の情報欠落チェックリスト完成例。8項目すべてに記入例が反映されている

特にSourireのメインターゲットである30代〜40代の子育て中の女性は、まとまった時間を取りづらいという事情を抱えています。
所要時間やアクセスが明記されていないと、スケジュールを組めるかどうかの判断がつかず、他のサロンに流れてしまう可能性があります。

ネイルサロンやまつげサロンなど他業態でこのチェックリストを使う場合も、8項目の考え方はそのまま使えます。
「持ち物・服装の目安」を「コンタクトレンズの着脱可否」のように、業態に合わせて言い換えれば流用できます。

自店またはクライアント店舗の情報を、下の記入欄に8項目に沿って書き出してみましょう。
すぐに埋まらない項目があれば、それこそが今のページで書き忘れている情報です。

項目記入欄
所要時間
アクセス
当日の流れ
指名の要否
追加料金の有無
持ち物・服装の目安
キャンセルポリシー
アプリでの表示確認

入力内容はブラウザに自動保存され、リロードしても消えません。
ただしキャッシュをクリアすると消えてしまうため、大事な内容はメモやNotionにも控えておくと安心です。

チェックリストは一度完成させたら終わりではなく、原稿を修正するたびに見直す基準として使えます。
次にページを更新するときも、同じ8項目に沿って書き忘れがないかを確認しましょう。

SUMMARY
  1. 所要時間やアクセスは店舗側にとって当たり前すぎる情報のため、書く必要性に気づきにくい
  2. 情報欠落チェックリストは所要時間・アクセス・当日の流れ・指名の要否・追加料金・持ち物や服装・キャンセルポリシー・アプリでの表示確認の8項目で構成される
  3. お客様の不安は、アクセス・当日の流れ・指名の要否・所要時間・追加料金の順で大きい傾向がある
  4. ブラウザでの見た目が整っていても、公開前にアプリでの表示を必ず確認する
  5. チェックリストの項目は、業態に合わせて言い換えれば他業種にも流用できる
チェック
理解度チェック
「当たり前の情報」ほど書き忘れる理由を説明できる
所要時間やアクセスは店舗側にとって当たり前すぎる情報のため、書く必要性そのものに気づきにくいものです。
お客様にとってはスケジュールを組めるかどうかを左右する重要な判断材料になります。
情報欠落チェックリストの8項目をそれぞれ説明できる
所要時間・アクセス・当日の流れ・指名の要否・追加料金の有無・持ち物や服装の目安・キャンセルポリシー・アプリでの表示確認の8項目です。
各項目にSourire用の記入例を当てはめられる
「カラー+トリートメント 約120分」のように、目安分数や具体的な案内文を記入例として当てはめます。
公開前にアプリでの表示確認が必要な理由を説明できる
ブラウザでの見た目が整っていても、多くのお客様が使うアプリでは表示が異なることがあるため、公開前に必ずアプリのプレビューで確認する必要があります。